チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

人間関係の大切さと怖さ

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人間関係の大切さと怖さ

■ひとまず一件落着
パソコンダウンの話で皆さんにご心配をお掛けし、申し訳なく思っている。OS、メインボード、CPU、メモリを交換し、ほとんど新品となったパソコンが戻ってきた。立ち上がりも検索スピードも以前と比べ、桁違いに早い。サクサク繋がる。メインボードは4年前のものだったから、新ボードで能力が向上したのだろう。車でもデジカメでも機械モノの性能は日進月歩、ましてパソコンにおいておや、というところだ。一部のデータは消えた可能性があるが、どうやら、バックアップHDが生きているようなので、9割がたのデータは回復しそうだ。これはPCに詳しい友人の見立てである。現在、海外に出かけている元ソフトエンジニアのNさんがチェンライへ戻ってくれば、回復作業をやってくれるだろう。

■皆さんに感謝
自分は何もできないのであるが、幸い、できる友人を知っている。だから人さまのご厚意におすがりして、何とかその日暮らしで難事をやり過ごす。これは子供の時から、社会人になってからも、退職後もこのパターンで生きてきたような気がする。
ウズベクで教職に就くときには、何人もの先生が講義案を呉れたり、役に立ちそうな本を紹介してくれた。あれだけの資料があれば誰でも大学の講師が務まる。パワーポイントの使い方を懇切丁寧に教えてくれたのは某外資系銀行の社長秘書の方だった。

人にお世話になるばかりで、その恩返しを社会や若い人にしているか、といわれると内心忸怩たる思いがあるのだが、交友関係には恵まれてきたなあといつも感謝している。
この度のパソコン不調に関しても、励ましのメールをいくつも頂いた。天才バガボンの「それでいいのだ」も言葉を贈ってくれた友人もいる。パソコンの記憶が消える前に自分の記憶が定かでなくなる日が来ますから心配しないで、というメールもあった。言われてみればその通り。

■ああ、小市民
ここ半月、パソコンの調子によって感情が大きく動いてしまったが、これは自分という人間の器の小ささを再認識させるものであった。データが消えたからと言って自分の記憶が消えるわけでもないし、過ぎたことを悔やんでも仕方がない。あるがままを受け入れる。次第に悟りの境地へと至った。

でも、データの大部分は回復の見込みがあることが判明。工場爆発で会社は倒産、持っていた株は紙くずになったと諦めていたら、何とか再建なって収益もそこそこ、株価も買ったときの90%に戻った、となったようなもの。そうなると、元気が出て、夕食のビールを追加した。こんなことで晩酌がすすむのは、やはり人間の器が小さい、ということか。シンガーソングライター、嘉門達夫の歌う「小市民」を思い出してしまう。
(小市民については https://www.youtube.com/watch?v=z5iCIQ5cvJw をご覧ください。)

■人とのつながり
日本滞在中、IJPCで一緒だった方の家を訪ねた。IJPCと言っても今の若い方はわからないだろう。40年以上前、日本とイランが協力してイラン南部、バンダルシャプール(現バンダルホメイニ)に巨大石油化学コンビナートを建設しようとしたプロジェクトだ。イラン・ジャパン・ペトロケミカル・カンパニーの頭文字をとってIJPCという。結果的にこのプロジェクトは9割がた完成したところでイラン革命、イラン、イラク戦争勃発のため、日本側が引かざるを得なくなった。悲劇のプロジェクトと言われているが、関係者の思い入れは今でも強い。

そのお宅でJPCプロジェクトに参加したエンジニアリング会社OBの方にお目にかかった。初対面の挨拶のあと、前日、新橋で同じエンジ会社出身の方と痛飲していたと話すと、え、彼とは同期ですよ、と言う。しばらく共通の友人の話で盛り上がった。

また、これとは別に高校時代の同級生と目黒の鮨屋で飲んだ。その時、ある高級官僚の批判話になった。でもその批判の仕方、どこかで聞いたことがある。銀行役員から政府外郭団体に横滑りした人が十数年前、同じ話をしていた。
結局、元銀行役員は、自分と医学部教授をやっていた同級生と共通の知人であることが分かった。どーしてお前、あの人知ってるの。

世の中は広いようで狭い。もし、自分が悪いことしたら、世界中に「中西には気を付けろ」という廻状が回ることであろう。また「中西がこんなこと言ってたぞ」と言いつけられるかもしれない。ここだけの話をあちこちでする、ああ、小市民、と嘉門達夫も歌っている。

どこでどう人間関係がつながっているかわからない。友人関係を大切にするとともに、言行にこれまで以上に気を付けなければいけないと思った次第。




写真は高知、桂浜