チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

海外邦人は「棄民」か

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海外邦人は「棄民」か

■フェイス・ブック
週、たった2回のブログアップであるが、年のせいか、原稿書きがしんどいと思うことがある。

朝起きて、歯を磨いて、ご飯を食べました。おかずは目玉焼きでした。ごはんを食べたあと、夏休みの宿題をやりました、といった小学生の作文のように、その日、自分が経験したことを書き連ね、目玉焼きの写真をつければ、一丁上がりだが、個人的には、そんなこと書いて何になる、と思う。最近は国際情勢や国内政治に関する原稿が多いが、これだって書いてどうなる、というものではない。でも励ましのメールを頂くと、PCの前に向かう元気が出てくる。

ある時、フェイスブック(FB)に詳しい人が、わがPCでFBができるようにしてくれた。それから1週間ほど、「お友達リクエスト」に「承認」を押していたが、このままで行くととんでもない数の「お友達」情報でPCが一杯になってしまうのでは、という恐怖に囚われ、ある時から承認クリックをやめた。そうか、オレのことを友人と思っていないんだな、と無言の非難を受けているようで辛いのだが、決してそんなことはないんです。

数少ないFB仲間ではあるが、いろいろな考え方の人がいる。彼らが一押しの記事やブログを紹介してくれるので、反原発、護憲、安保法制反対の文章も、原発再開、憲法改正、安保法制賛成といった文章も併せて読むことができる。そりゃおかしいだろ、おでこ叩いてやろか、ウン、その通り、よしよしなどと言いながらPCに向かっていると、瞬く間に時間が過ぎて、原稿書く時間が無くなってしまう。

■ 救援は常識
そんなつぶやきの中から、海外有事の場合、日本は邦人救援ができない、という原稿を書いた。海外、国内を問わず、有事に当たっては一義的には自己責任、自ら安全確保、危険回避を図るのは当然である。でも自己努力ではどうにもならない危険に対してはどうか。
繰り返しになるが、国民の生命を守るのは国家の責務である。邦人が海外で苦境に陥った場合、最後の手段として軍隊を派遣してまで救出しようとするのは諸外国では常識である。

有事の場合、我が国と諸外国の例はどうか。

 ○1985年のイラン・イラク戦争時、テヘランに取り残された邦人216人を、トルコ航空機  によって救出。この時、日本の民間航空会社は救出機派遣を拒否。
 ○1997年、カンボジアにおいて軍が衝突、邦人440人がタイの軍用機で国外退避。
 ○1998年、インドネシアで暴動発生。5千人近い邦人が日本政府がチャーターした民間航  空機などで国外退避。
 ○1998年、アフリカのエリトリアで発生したエチオピアとの国境紛争の際、取り残され  た3人の日本人を米軍機に搭乗させてもらって脱出。
 ○1999年、東チモール暴動の際、邦人23人が政府チャーター便でインドネシアに退避。

 諸外国の場合は
 ○1979年、在イラン米国大使館人質事件において、米軍は人質救出のため軍隊を投入。  作戦は失敗に終わったが、米国政府は「米国民の救出を目的とした自衛権の行使」と  主張。
 ○1997年、アルバニアにおいて治安が急速に悪化。ドイツ政府は空軍を派遣し、銃撃戦
  の状況下でドイツ国民を救出。
 ○2011年、リビアで内乱勃発。英国は早々に空軍機をトリポリ空港に強行着陸させ、在  リビア英国人を全員救出。中共は自国民退避のため、海軍フリゲートを派遣。韓国は  大韓航空機、チャーター船、駆逐艦を急派。在留邦人23人はスペインの軍用機や米国  のチャーター船に乗せてもらって退避。

よくこれで国民の生命を守るなどと言えたものだ。ある自衛隊幹部は法整備さえされていれば自衛隊が上記有事に充分対応できたと明言している。安倍さんは、中国の脅威ばかりでなく、改憲しない限り、旅行者を含む海外邦人は、有事の際、「棄民」となります、とはっきりと言って欲しい。

過半数が「棄民」政策支持
政治家だけが悪いのではない。
時事通信が今年3月に実施した世論調査によると、海外での邦人救出自衛隊を活用することに「賛成」の人が34.6%に対し、「反対」は51.1%と慎重意見が上回ったという。 自衛隊を使わずどうやって救出するのか?自民党支持層でも「賛成」が44.1%で「反対」が42.0%、公明党の支持層に至っては反対が57.7%だという。

多分、質問の仕方が悪かったのだろう。貴方が海外旅行中、あるいはお子さんが海外勤務をしていて、の前提をつければ、結果は違ったものになったに違いない。自分のような年寄りはともかく、国や会社のために異国で苦労している同胞は何が何でも救出すべきではないか。

慎重意見の人に問いたい。貴方の娘さんが拉致されて、自衛隊が救出に行けるとしても貴方は拒否しますか、と。