チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

不機嫌な理由 1

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不機嫌な理由(1)

■この1年、外国に行かなかった
パスポートに押された「再入国許可証」1年の期限が7月に切れてしまった。再入国許可はタイ国外に出国して、滞在延長期間有効のまま再入国できるという許可証だ。通常は1年の滞在延長許可と一緒に取得する。
再入国許可を必要としなかったということはこの1年、国外に出ていないことを意味する。

チェンライからバスに乗れば中国、ベトナムラオスカンボジア、一部であるがミャンマーへも行ける。バンコクには格安航空会社が多数乗り入れているから、欧米や中東に行くのも日本発に比べれば安い。別にお金に不自由しているわけではないし、こういった地の利を生かして国外旅行に出かけてもいいものを、と自分でも思うがどうも億劫である。

■原稿がネック
兄が一時帰国している時など、女中さん達は自分がいなければ気楽であるから、どこかお出かけになってはいかがですか、などと勧める。
旅に出るとなれば最低1週間から10日は必要だ。留守にするためにはブログの原稿を書き溜めなければいけない。実を言うと今は原稿アップの1,2日前にやっとパソコンの前に座るといった状態である。ウズベクでは多い時で10本くらいの原稿ストックを持っていた。それだけ書くことがあったということは今より好奇心が旺盛だったということだろうか。

幼児がいつも楽しそうで活発なのは見るもの触れるもの珍しく好奇心いっぱいだから、老人が不機嫌なのは好奇心を失っているから、という。自分はそれほど不機嫌ではないし、2,3日に1本の原稿なら何とかなる。しかし2,3本、余分に書くとなったら話は別だ。10本の余裕など今の自分にとっては100mを12秒で走るよりも難しい。

■国柄
とはいえ、今の日本の政治状況を見ると不機嫌になる。權門上に驕れども 國を憂うる誠なし 財閥富を誇れども 社稷を念う心なし、ああ人栄え国滅ぶ 盲たる民世に踊る・・・・などとタイの片隅で一人悲憤慷慨していてもはじまらないのであるが、世の中には管さんは偉かった、小沢さんには期待しているという人もいるから愉快とはいえない。

政治家には歴史観と大局観が必要だと思う。でも今の政治家は戦後の日教組教育を受けたせいか、しっかりした歴史観を欠いている人が多い。
人には人柄があるように、国には国柄というものがある。これは一朝一夕には変わらない。
大東亜戦争末期、軍人の一部に終戦の調停をソ連に依頼しようという動きがあった。それを聞かれた昭和天皇は即座に「ソ連は歴史的に約束を守ったことのない国ではないか」と言われたという。その後、日ソ中立条約を一方的に破棄して満州になだれ込んできたのはご存知の通り。ロシアにとって条約とは自分が弱い時は守るが強くなれば破るものである。今でも自国の都合で石油、ガスの供給を一方的に停止したりしている。

■肉食人種は執念深い
欧米、ロシア、中国などと日本が違うのはその執念深さである。自分が執念深いものだから日本もそうであろうと思っている。米国はあれだけやっつけたのだから必ず日本は復讐に立ち上がるだろうと考えた。皇室が先細りになるよう11宮家を皇籍離脱させたのも、戦力不所持の憲法を押し付けたのも米国に刃向う力を削ぐためである。
日米安保は米国が日本を守ってくれるものとお気楽に考えている人もいるかもしれないが、あれは日本が不穏な動きを示した時は再占領するためのものだ。ライシャワー大使は日本が赤化したら、即、再占領すると明言していた。そのためにも横田基地は絶対手放さない。横田に降りたった海兵隊が首都圏を制圧する。石原都知事がいくら要求しても横田基地の返還はおろか共同利用にも耳を貸さない。

羽田の城南島にはよく釣りに行った。目の前の羽田空港からは2,3分おきにジェットが飛び立つ。ジェット機は離陸直後に不自然に右旋回しながら急上昇する。それは在日米軍が管理している横田空域が羽田上空に広がっており、それを避けるためである。ああ、あの空も敵の空、だ。シンクタンクに勤めていた頃、アジアの戦略研究所の研究員から外国の軍隊が駐留しているのに日本は独立国といえるのですか、と皮肉られたことがある。

米国の許可なしにはジャンボジェットはもちろん戦闘機を開発することはできないし、メタンハイドレートなど自前のエネルギーを持つことも許されない。原子力政策も米国の監視下にあるといってよい。

米国は今でも日本の頸動脈に指をかけていて、何かあればちょいと指に力を込めて日本を失神させることができる。(続く)


写真の田植え風景、適当に植えるので直線ではありません。