チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

人に会うこと

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人に会うこと

皆さん、銀行での実習はどうでしたか。ニゴラはどこに行ったの? アポテカ・バンク、あ、そう、ウミダは? ウズベキスタン銀行で書類運びをしてた? そうですか。皆さんはこの2ヶ月、新しい経験をし、新しい人と会ってきたわけですね。

実は私は12月から1月初めにかけて、日本に帰っていました。健康診断という理由でしたが、日本での30日間、ビール、酒、ワインなど1日も欠かさず飲んでいました。年末、年始はさすがに控えましたが、滞在中、数えてみましたら30回、友人、知人に会っていました。もちろんほとんどの場合、ビールを飲みました。お昼に会っても「別にこれから仕事はないんでしょ」と言ってビールを飲ませてくれたわけです。でも私が多くの知人に会ったのはビールを飲むのが目的だったわけではありません。多くの人と会って沢山の刺激と感動を得たかったからです。事実、多くの人から素晴らしいお話を聞かせて頂き、大変有意義な時間を過ごしました。

ある大学院の先生は、これからMBAに出講する私を気遣って、専門家を紹介してくれたのみならず、先生がロシアで講義した日本経営論(ロシア語版)を基に日本料理店でビールを飲みながら、3時間も個人授業をしてくれました。広告代理店の知人はメールマガジンの書き方についての注意事項を教えてくれました。何人かの知人とは発展途上国の経済発展に必要な条件などを議論しましたし、海外から見た日本の政治についても意見交換しました。

皆さん、皆さんは先生の読み上げることをノートに書き写し、それを暗唱するだけが勉強だと思っていませんか。あるいは本を読んでそれを理解すること勉強だと思っていませんか。確かに、本を読んだり、先生の言うことを覚えることは勉強の一部です。でも、人と会ってその人から本質的なこと、貴重な情報、アイデアなどを聞き、それに感心したり、刺激を受ける、それによって更に知りたいことが増えてくる、そういったことがもっと大切な勉強なのです。

情報は本やテレビ、新聞などで得られると皆さんは思っているかもしれません。しかしもう活字になったり、マスメディアに出た情報は誰もが知ることが出来るわけですから情報としては価値が少ないのです。またマスメディアに載る情報は基本的にはタテマエの話が多く、ホンネの話は少ない。ホンネの話はやはり、その情報をもっている人に会って、こっそり教えてもらう、これが原点です。もし、皆さんがベンチャー、新しいビジネスのタネを探そうと思ったら、人と会うことでまだ知られていない貴重な情報を集めなければいけません

さて、これから皆さんは進学、あるいは就職をしていろいろな人に会うでしょう。でも漫然と人と付き合うのではなく、自分に感動と刺激をあたえてくれる人と、それも自分から求めて会わなければいけません。映画を見に行く、古典を読む、クラシックを聴く、これは感動と刺激を求めて自分を高める行為です。人との出会いも同じことです。

私はこのクラスが好きです。最初の授業の時、皆さんに自己紹介とこのクラスのいいところを一つあげてくださいとお願いしました、おぼえていますか? あの時、皆さんは、このクラスはポジティブ(積極的)でチアフル(快活)だと言っていましたね。その元気さがこのクラスのいいところです。これからもこの2つ、ポジティブとチアフルを忘れてはいけません。

皆さんはこれから出会う人の中で、またすでに出会った人の中でお話して楽しそうな人だなと思う人がいたら。恥ずかしがらずに、ちょっとお話を聞かせてください、時間を取っていただけますか、とポジティブに、チアフルにひとこと言ってみましょう。会ってお話をするだけでベンチャーを起こすことは出来ないかもしれませんが、感動と刺激のある対話は、皆さんの生活をよりポジティブに、よりチアフルにしてくれることは間違いないと思います。

そしてそれを続けることができたら、ちょっとお話を聞かせてください、と若い人に言われる魅力的な大人になることができるでしょう。