ダークナイト映画ポスター
悪役ジョーカー
靖国、大鳥居
靖国の桜
映画の話から・・・
■老後の楽しみ、映画館
映画は映画館に行って観る。暗い館内、大きなスクリーン、銀幕のスター。これが好きだ。3月に帰国してもう10本以上映画を観ている。武漢肺炎のために一時、閉鎖されていたが、今は感染対策に留意しながら営業している。飯田橋ギンレイホールとか目黒シネマでは古い名画が主ではあるが2本立てで千円(シニア料金)である。一つ置きの座席にジジババが座っている。満席になることはない。まだ自粛の影響があるのだろう。
TジョイPrince品川で「ダークナイト」を観た。映画評価は5点満点の4.3だった。映画もレストランも同じであるが、評価4以上なら優、3.5なら良と言える。ただ人には好みがあるから、どんな駄作、まずい料理でも「俺はこれが好きだ」と思えばそれはそれでいい。評価はあくまでも参考程度だが、やはり面白い映画は4以上の評価がついている。
ダークナイトは、3月に観た「ジョーカー」の連作であることを上映直後に知った。ジョーカーはアカデミー賞受賞の映画だが好きになれなかった。米国映画に出てくる悪役は徹底的にワルで救いようがない。気持ちが悪くなる。日本のドラマでは悪代官、商人が最後には黄門様に恐れ入って平伏するということがあるが、米国映画の悪人は絶対、改心しない。スターウォーズのダース・ベイダー、エクソシスト、13日の金曜日のジェイソン、007シリーズのドクター・ノーも話し合いで関係改善が図れるような相手ではない。
レーガン大統領はかつてソ連を「悪の帝国」と言った。今、トランプ大統領と米国議会は中国を悪の帝国とみなしていることは間違いない。米政権のハン・ソロやバッドマンの活躍に大いに期待したい。
ただ、問題はジョーカーやスターウォーズシリーズと同じで、ワルはしぶとく生き残り、新たな逆襲を試みる可能性があることだ。つまり習近平体制が崩れた後も、同じか、更によくない政権が樹立される公算が強い。これは周の時代から現代まで、天子と士大夫、残りはすべて奴隷という4千年続く中国の歴史を振り返れば、また同じ王朝(政権)ができる、と考えるほうが妥当だ。
アテネとスパルタは20年以上、ペルシアとギリシャは50年くらい戦い続けた。日本も米国同盟に入って我慢強く、国益を追求してもらいたい。
■国民が悪い
映画がいつの間にか国際情勢の話に変わってしまった。昨今、マスコミは武漢肺炎の話題で持ちきりだ。解決策がないから適当なことを言って善良な市民を不安に陥れるという勢力がある。でも怪しげな話をみな聞きたがる。人のせいではなく自ら不安になりたいとみんなが思っているとしか思えない。テレビなど視聴率が取れるとなれば、一斉にそっちへ流れる。嘘と分かっていても「武漢肺炎で日本は滅びる、安倍首相は責任を取って辞任せよ」といった番組を捏造する。
捏造は言い過ぎじゃないかという向きがあるかもしれない。でもついこの間まで、モリカケ、さくら、麻雀検事長の問題をどう報じていたか。あの時、安倍首相はやめるべきだ、と言っていた人に結局、真実はどうだったのか、と問うてみたい。モリカケ問題の籠池夫妻は自分たちが間違っていたと改心したが、夫妻を持ち上げて共闘していた野党の皆さん、マスコミは籠池のかの字にも触れようとしない。
モリカケ問題と同じように、来年になれば、人々は「大して死者はでなかったし、コロナって何だったけ」とコロリと忘れ、新しいタネを見つけて政権批判をするのだろう。野党やマスコミが悪いのではなく、やはり自分の頭で考えない国民が悪いと言わざるを得ない。
■早く普通の国へ
はからずも5カ月も日本に滞在している。それでもなあ、と思うことは多々あるが日本という国の素晴らしさを実感し、日本人であることを誇りに思う。米国人に「どこの国の援助も受けず、世界を相手に3年半も戦った日本を誇りに思っている」と言ったことがある。その尚武の国、日本が今、里帰りとか盛り場に行ける、行けないなどのローカルニュースに一喜一憂し、領土、領海が侵されても反撃できず、拉致された同胞を救い出すこともできない。
映画館にも行くけれど、神社仏閣にも詣でる。護国神社には戦没者ばかりでなく、昔、疫病と闘い、倒れた人々も祀られている。今、医療従事者に感謝するのと同様に先人に頭を垂れるのは当然である。先人のお陰で今の自分たちがある。
先日も靖国に詣で、いまだ憲法の改正ができない日本を英霊に謝罪してきた。