チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

ミャンマーの旅(10)

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ミャンマーの旅(10)

■こじんまりとしたバガン
バガンはイワラジ河の東側に位置し、約40㎢の平野にその数3千といわれる仏塔が点在する。大きいものは高さ50m、小さなものは3mにも満たない。パゴダのテラスに腰かけて夜明けを待つ。暗闇の中、次第に地平線が明るさをまし、大小のパゴダ、大伽藍が朝靄に浮かび上がる。壮大、荘厳、幻想的な美しさに言葉を失う。

バガンの地を踏まなければ、ミャンマー人として生まれてきた意味がない」。ミャンマーには、このようなことわざがあるという。人々は遺跡を目の当たりにして改めて仏教への信仰を深めるのだろう。それほど宗教心のない自分であるが、無数のパゴダを作り上げた人々の思い、自然への畏敬、遺跡群の佇まいに思わず手を合わせたほどであった。わが生涯における感動する風景ベスト3に充分入る。

ボロブドゥール、アンコールワットと共に世界三大仏教遺跡の一つといわれながらバガン世界遺産になっていない。何故かというとパゴダの修復を古い部材を用いずセメントでやっているから、とか遺跡エリアにゴルフ場やホテルを建てたからという。表向きはそうであっても、実際はミャンマーが軍政国家として先進諸国から疎まれ、国際的村八分になっていた時代が長く、それで登録されなかったのではないか。ユネスコなどいい加減な国際機関だ。どの国の、とは言わないが、あそこが世界遺産になっているのにどうしてバガンが、と首をかしげたくなる。しかし、この遺跡を訪れる外国人観光客の夥しい数を見れば、バガンがどれだけ観光地として、仏教聖地として注目されているかがわかる。お墨付きより実力だ。

■観光の足
お金のある人はタクシー、恋人同士なら馬車、年金暮らしの人は中国製Eバイク、若い人なら自転車、季節がよくて足に自信のある人は歩いて遺跡群を回るのがいいだろう。リュックを背負った外人カップルがパゴダからパゴダへと歩いている姿を見た。50年前なら自分だって、と一瞬思ったが、多分、恋人が歩こうと言っても断るだろう。

遺跡群は40㎢の範囲にある。自分の借りたEバイクは電源満タンで40劼倭?襪箸里海箸世辰燭ら、燃料切れを心配せずに主だった遺跡を回ることができる。またどんなにアクセルをふかしても40km以上のスピードは出ない。チェンライでは大型スクータ、100キロ走行の自分にとっては安全・・・・とは言い切れないところがミャンマーだ。
先ず、前後のブレーキが揃って効くバイクはない。サイドミラーも一つ付いていればいいほう。3日目に借りたバイクはライトが付かなかった。この日は夕焼けのバガン平原を見物に行ったが日没と共にあたりは真っ暗になった。そして街灯のない道をこのバイクで帰る羽目になり、かなり怖い思いをした。後方から来る車は追い越す際に必ずクラクションを鳴らしてくれたが、バイク、自転車での事故はかなり多いとのこと。

なお、Eバイクを借りる際には免許証もパスポートもいらない。前払いの6千チャットだけ。ヘルメットは貸してくれないから、何かあっても自己責任。それでもバイクの魅力には勝てない。

■観光情報を収集
ホテルではWiFiが使えたので、朝食後、ベッドに横になって、iPadバガンを検索した。朝靄に浮かび上がった寺院やパゴダの写真が出てきた。地図を見るとバイクで全部回れそうだ。明るくなりかけた時に地平線から静かに上ってくる気球を見て感動したが、気球による遺跡見物はファランに人気があり、予約しないと乗れないという。それに料金は300ドル以上。もしドル入りネックポーチを紛失しなかったとしても乗らなかっただろう。

バガンは考古学的地域となっており、空港に降り立った人は有無を言わさず入域料2万5千チャット、ドルにして20ドル徴収される。バスで到着した場合でも支払うことになる、とネットには出ていたが、自分の場合、到着時間が夜明け前だったせいか徴収されなかった。
ただ、空港ではバガンの無料簡便地図が手に入るので、これがあれば寺院、遺跡を効率的に回ることができる。

朝焼けの中で見た遺跡をネットで確認し、Eバイクで回る。アーナンダ寺院、シュエサンドー・パゴダ、スラマニ寺院など人気スポットには大型バス、馬車、タクシー並びにバイクが集結して大層な人出、そして絵葉書売りや土産物店の店員が熱心に声をかけてくる。付きまとう売り子につい、「マイ・アウ(要らない)」とタイ語が出た。どこから来たの、と聞くので「フロム・タイランド」と答えたら売り子はスーッと自分から離れていった。



写真一番下はEバイク