チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

統計にみる日タイ比較

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統計にみる日タイ比較

■毎年3万人以上が自殺
昨年も日本の自殺者が3万人を越えたという。以下は3月9日付産経記事から
14年連続の3万人超 平成23年の自殺者 内閣府「震災の影響」
 内閣府警察庁は9日、平成23年の自殺の概要を公表し、自殺者は前年比3.3%減の3万651人(確定値)で、平成10年から14年連続で3万人を超えた。
 月別では5月が3375人で前年比593人(約21.3%)増だった。岩手、宮城、福島の被災各県ではいずれも自殺者数が前年を下回ったが、内閣府は5月の自殺者数の増加を「東日本大震災の影響が表れたのでは」と分析している。
 年齢別では60歳代が5547人で最も多く18.1%。次いで50歳代(5375人)、40歳代(5053人)の順。職業別では、無職が1万8074人(前年比3.2%減)で6割近くを占めた。自営業・家事従業者、被用者・勤め人は前年比で減少したが、学生・生徒らは1029人で10.9%の大幅増となった。
 遺書などから原因・動機(複数計上)が判明したのは2万2581人で、「健康問題」が最も多く1万4621人(前年比7.5%減)。「経済・生活問題」がこれに次ぐ6406人で、13.9%の大幅減。逆に「家庭問題」が4547人(同1.1%増)、「学校問題」が429人(同15.6%増)と増えた。(引用終り)

年齢別自殺者では自分と同じ60代が多いことが気になる。原因・動機に「健康問題」と「経済・生活問題」が上位2つを占めているが、いずれも熟年に関連が深い問題だ。人生に目標・目的を見失って、萎えていく精神に耐えきれずの自殺が多いのだろうか。
暖かいチェンライで暮らせばストレスは少ないし、健康になる可能性はある。経済的にも暮らしやすい。自殺を考える前に一度、タイでのんびり人生を振り返って頂きたいものだ。

■タイの自殺者数
ところで、何事もサバイ、サバイ、マイペンライ、お気楽とみられているタイ人だが、その自殺者数はどうか。
タイ保健省の発表によると、2010年のタイ国内の自殺者数は3761人で、人口10万人当たり5.9人だった。日本の自殺者数は人口10万人当たり24人を越えるから、タイ人の自殺者は日本人の4分の1以下ということになる。年齢別に見てみると30代が23.5%(885人)と一番多く、次いで20代の21.5%(770人)、40代の20.1%(756人)と20歳から49歳までの現役世代の自殺者が全体の3分の2をを占める。
自殺の原因については発表がない。でも新聞に失恋して自殺という記事がよく出るから、若い人の自殺原因は異性関係に関するものが多いのは間違いないと思う。

因みに60代の自殺者の割合は7.9%(298人)と日本の18.1%に比べ半分以下だ。タイの60代はあまり悩みが無いのか、それとも熟年にやさしい国ということになるのか。

■不慮の事故で死ぬ確率
自然死でない不慮の死というと交通事故があげられる。日本での交通事故による死者数は警察庁発表で2010年、4,863人だった。これに対し、タイでは2009年の交通事故の死者数は10171人、死亡者のうち約70%が、ヘルメットを着用していなかったというから、やはりオートバイ事故が多い。タイの人口は日本の約半分だから、タイで交通事故にあって死ぬ確率は日本の4倍強、ということになる。もちろん事故件数自体も圧倒的にタイの方が多い。

また不慮の死の一つ、殺人事件による死者はどのくらいか。日本の殺人・殺人未遂事件は2010年で1067件、被害者数は600人前後、これに対しタイ警察が2011年に認知した殺人事件は3178件(2010年3654件)、殺人未遂は4141件だった。被害者数は約4000人。人口比で見るとタイの殺人・殺人未遂事件の発生率は日本の15倍くらいになる。銃器の所持が認められているし、貧しさから来るヒットマンという職業も存在する。
また日本の殺人事件の犯人検挙率は95%以上であるが、タイの場合、50%以下である。捕まる確率が半分以下、と思えば、やっちゃえ、と思う人間も多くなるのか。

殺人事件の犯人検挙率でさえ半分であるから、ひき逃げ、強盗傷害の犯人が見つかる可能性はさらに低い。乗っていたバスやタクシーが死傷事故を起こした場合、運転手がその場から失踪してしまうということは珍しくない。逮捕されない可能性にかけて逐電してしまうらしい。

微笑みの国、タイであるが、殺人、交通事故、その他の犯罪の発生率は日本の比ではない。日本に比べれば警察はあまり頼りにならない。
この国に住まわせて貰っているという感謝と共に、外国に暮らしているという緊張感を忘れないように、そして総領事館にご迷惑をかけるようなことが決して我が身におこらないようにしたい。


写真上から「ナーンの城壁」、「ワット・スアンタン」、「ワット・スアンタンご本尊」、「博物館から見たワット・プラ・ター・チャン」