チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

サッカー応援

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■チェンライ・ユナイテッドの顔、小川君
日本青年がタイプロサッカーチーム、チェンライ・ユナイテッドで活躍していることは何度かご紹介した。小川君が助っ人としてチームに参加した昨年後半に、チェンライ・ユナイテッドは10勝1敗2引き分けの好成績を残し、念願のプレミアリーグ(日本の1部リーグ)入りを果たすことができた。スポンサー主催の「プレミアリーグ昇格祝賀会」は飲み物、食べ物がほとんどタダということもあって、会場となった飛行場跡には千人以上の市民が押し掛けた。会場のあちこちで記念撮影に応じる選手の中でも小川君は抜群の人気で、彼の行くところ、オガワ、オガワのコールが沸き起こったものだ。ファンも彼のプレーを評価していたのだろう。サッカーに興味のなかった自分であるが、彼のパス回しやボールを受けて相手選手をかわしながら、鋭くゴールに迫る華麗なプレーには思わず興奮したものだ。

チェンライ市内の主要な交差点には2x5メートルはあるチェンライ・ユナイテッドの立て看が飾られていた。黒のカブト虫をあしらったエンブレムと共に、ピッチに臨む選手達の精悍な顔が写っている。その中で、一段と目立つのが小川君だった。チェンライ・ユナイテッドが作成した今年のカレンダーにも小川君の雄姿が印刷されていた。
彼がチームの顔であることは明白であったから、みんなチェンライ・ユナイテッドが小川君と再契約するのは当然のことと思っていた。
プレミアリーグ昇格後にオーナーから来年も頼むよ、と声を掛けられていたというから、本人も今年もチェンライでプレー出来ると思っていたそうだ。

■チェンライからパタヤへ移籍
ところがシーズン開始前に日本からタイに戻ってきたところ、チェンライ・ユナイテッドの監督から、君はここではプレーできないよ、と言われて愕然。何でもありの国タイだから驚いてはいけないのかもしれない。ブラジル人の監督は、外人枠を全員ブラジル人選手だけで固めてチーム力の向上を図ることにしたらしい。

というわけで小川君はチェンライ・ユナイテッドを離れることになってしまったが、同じプレミアリーグパタヤ・ユナイテッドと契約することができた。契約条件はチェンライよりいいし、就労ビザも取ってくれた、という。変な話だが、それまで彼は就労ビザがなく、15日ごとにタイ国外に一度出て15日間有効の「観光ビザ」でプレーしていた。チームから給料が出ていたので「就労」していたはずであるが、この国ではそんなことにいちいち目くじら立てない、ということか。

1月のある日、「というわけで、今年からパタヤ・ユナイテッドでプレーすることになりました、つきましては応援して下さったチェンライの邦人の皆さまにご挨拶が致したく」、という小川君を囲んで歓送昼食会がチェンライ市内で開かれた。これ、日本から持ってきたんで、みんなで分けて下さい、と京都の漬物やお茶漬け海苔を小川君からもらってしまった。モノをくれたから言うわけではないが律儀で礼儀正しい好青年である。

■チェンライとパタヤのサッカー試合
先日、チェンライ・ユナイテッドがホームでパタヤ・ユナイテッドを迎え撃つ試合がメーファールン大学のサッカー場であった。チェンライはここ5試合勝ち星がなく、プレミアリーグ下位に低迷している。一方、パタヤ・ユナイテッドは18チーム中7位、但しこの辺りはみな団子状態で、毎週順位が入れ替わる。
日の丸持って応援に来て下さいね、と小川君から連絡があったので、市内から30キロ離れた会場へ。スタンドはチェンライ・ユナイテッドのチームカラーであるオレンジ色で埋め尽くされていた。地元応援ならみんなと一緒にチェンライを、小川君を応援するならパタヤを応援しなければ、と大層難しい立場である。ところが観客席から期せずしてピッチに立つ小川君に向かって、ド、ド、ドン、ドン、オッガワの小川コールがわきあがった。昨年大活躍した彼を皆覚えているのだ。

試合結果はチェンライ・ユナイテッドが格上のパタヤ・ユナイテッド相手に3-1で快勝した。ここしばらく勝ち星がなかったのでチェンライのファンは大興奮だった。
試合後、数人の我々小川君応援団はチェンライ市内の日本料理店で反省会、そこにあとから小川君が合流、さらに小川君が電話したので、チェンライ・ユナイテッドのブラジル人選手2名がやってきた。先ほどまでピッチで激しく競り合っていたが、昨年までのチームメートだ。

曲がりなりにもプレミアリーグの選手と深夜までどんちゃん騒ぎ、こんな楽しい時間が過ごせるのもタイに住んでいるおかげだろう。今週末はブラジル人選手を応援しに行く約束だ。


一番上の写真は「チェンライ・ユナイテッドの現在の立て看板」、その下は「以前の立て看板」
次は「一月に行われた送別会」、「小川君とブラジル選手エディ」、一番下は「ゴールに喜ぶファン」