チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

冬がきた

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タシケントに冬がきた

タシケントの冬は突然来た。11月の初めは日中20度を越え、半そででも十分な暖かい気候だった。11月9日に初めて傘が必要な雨が降った。あと1,2回、雨が降ると冬が来ますとベク君が言った。17日に雨が降って肌寒くなったと思ったら、11月21日に雪が降り、10センチ以上積もった。例年より早い降雪とのこと。街路樹はつい1,2週間まで20度以上の気温だったわけで、十分に紅葉も進んでおらず、枝には葉が残っている。雪の重みで大木の枝が折れ、折れた枝が電線を切断したため、学校へ行くトロリーバスが止まってしまった。
日本だと冷え込んだり、寒さが緩んだりを繰り返しながら次第に寒さが増していくのだが、タシケントの冬はある日、突然に来て、それから暖かくなることは無いようだ。11月30日には再度雪が降った。雪の中を傘をさして学校へ行ったが、雪は傘に付着しない。さらさらしていて、傘を振ると雪の粉がすべて落ちる。風で木々から雪の粉が舞い上がる。気温がマイナスになっている証拠だ。

雪が降っても子どもたちは元気だ。金属製のそりを出してきて斜面を滑って遊んでいる。タシケントでは余り雪が積もることはなく、降雪も一冬にせいぜい3,4回とのこと。

東京でも一冬に2,3度降雪を見ることがある。雪が降ると東京では何処でも雪だるまを作るが、こちらでは雪だるまを見かけない。雪だるま作りは親子の共同作業としては重要なことではないか、と考えているのだが。

雪合戦ではないが、雪つぶてを女性に向かって投げるのは決まりごとのようだ。小学生からカレッジの生徒まで、男子が雪つぶてを女子に投げつける。その逆はない。ベク君にどうして、と聞いても、昔から男の子が女の子に雪をぶつけることに決まっているのです、と言う。
ぶつけられた女の子のなかにはぶつけた悪童どもに突進していく元気な子もいるが、おおむねぶつけられても平然としている。相手にするだけ自分の価値が下がると思っているかのようだ。

雪が降ったからといって交通量が激減するかと言うとそうではない。バスも乗用車も普通に走る。道路は雪がタイヤで踏み固められて、アイスバーンのようになっている。こちらではスノータイヤを装着しているようなしゃれた車はない。チェーンをつけている車も見たことがない。多少スピードは落とすもののそのまま走っている。白タクをとめている人を見たが急停車する車が2,3メートルスリップしながら止まっていた。
また思い切りよくUターンした車は勢い余って半回転していた。学校の往復にマシュルートカという8人乗りの小型バスに乗るのだが、発進のたびに車がスリップして左右にローリングする。運転手は、お、お、などといいながらそれでもスピードを緩めない。これで自分が事故にあえば、JICAで自分の代から廃止した運転手つき自家用車を復活させてくれるかもしれない。その人身御供になればと目をつぶって辛抱する。

気温は上がらず、雪は翌日にはカチカチに凍ってしまった。滑りやすく、大変危険である。12月1日の夜にアイスバーンとなった道路を白タクに乗って市内から10キロほど離れた空港に向かった。いつもは1500スムだが、こんな天気だからね、といわれ3000スムで交渉成立。
市の中心部を通ったら、道路に雪がない。どうして、と聞いてみるとここはカリモフ大統領が通る道なので除雪車が出て綺麗にしているとのこと。大統領の車列を見たことがあるが、パトカーに先導されて10台以上の高級車がノンストップで疾走していった。どの車に大統領が乗っているか分からない。沿線には10メートルおきに警官が立つ。

このあたりでは融雪のために大量の塩も撒かれる。こちらで革靴は日本円で800円ほどの値段で買えるが、塩を撒かれた雪融け道を歩くと、一発で靴はダメになる。

大統領にとっては冬が早く来ても雪が降っても関係が無いのかもしれない。