チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

海の魚が食べたくて

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海の魚が食べたくて

■チェンライの食べ物もいいけれど
チェンライはシャム湾から800キロ以上離れている。新鮮な海産物はなかなか手に入らない。市内の大手スーパー、ビッグCでは冷凍のイナダ、サバが手に入るが、いずれも脂がなくパサパサしている。特にサバは30センチにも満たず、痩せている。身の表面は乾燥していてハラワタが飛び出ている。日本だったら店頭に並ぶことはまずない。水族館の餌にも使えないのではないか。
海辺で育った人が、上京して初めて東京の刺身を食べた時、思わず吐きそうになった、と言っていたが、東京で刺身を食べてきた自分でさえ、チェンライの海魚は買う気になれない。

3年近くをチェンライで過ごし、母の容体は落ち着いているし、気候はいいし、果物も美味しく、かなり満足度の高い生活を送っている。
しかし、NHK国際放送で、日本の食べ物、特に海産物が出てくると、目が釘付けになる。日本にいた時は毎週のようにバイクに乗って東京築地市場に通っていた。

眼の前でアナゴを割いてもらい、口をパクパクさせているタイの頭を2,3個、そして三陸産のワカメやチリメン干しをキロ単位で・・・・。
鰻の肝を1キロ買って帰り、酒、醤油、みりん、そして企業秘密の調味料を加え、自家製の佃煮をよく作ったものだ。
季節によってはアカ貝、牡蠣、鯒(こち)、カレイなど。店により、産地により、鰻肝でも牡蠣でも微妙に味が違う。いつもの店で「シャチョー、今日はこれがいいですよ」と勧められると中々断れない。シャチョーの代わりにオニーサンと呼ばれれば尚更だ。

築地市場のおかげで一般の人よりもかなり美味しいものを食べていたのではないかと自負している。自分で作ったものはやはりうまい。味付けに問題があった場合、次はどうするかを考える。
時折ではあるが、ちゃんとしたレストランや寿司店で食べるとやはりプロの味、盛り付けにも感心するし、参考になる。

テニスでボレーがバシッときまると気持ちいい。ミスショットの場合はその原因は何か、と考え次につなげる。プロのプレーを見るとその華麗な動きに感動する。運動でも料理でも自分ですこし齧ってみると、その奥深さ、味わいが分かってきて、ますます面白くなってくるものなのだろう。
 
それにしてもうまい海の魚を、それにエビ、カニなど心ゆくまで食べてみたい。チェンライでは魚はプラニン、鯰等の淡水魚、エビ、カニも淡水産のものが主体だ。決してまずいとは言わないが、海産のものとは違う。

◆It‘s time to go 
10月にウィーンの退職判事マンフレッドがチェンライにやってきた。ラオスで奥さんのセイダと落ち合い、クリスマスまで東南アジアを旅してまわるらしい。今年はすでに北トルコの遺跡やインドネシアのラマレラ島に行ってきたとのこと。
よく旅をされますね、というとマンレッドは「ウィーンで暮らしていると、心の中で誰かが囁くんだ、イッツ・タイム・トゥ・ゴウ(もう出かける時だよ)ってね」。

そういえば3月にラオスから中国昆明に行って以来、半年以上旅行らしい旅行をしていない。タイは4月から9月まで雨季であり、気温も高く、旅行に適していない。しかし、せっかくタイに暮らして、旅に出ないのもどうかと思われる。テレビの料理番組や旅行番組で、出演者が舌鼓をうっている様子を指を咥えて眺めているだけでは能がない。自分だって誰かが「イッツ・タイム・トゥ・ゴウ」と心の中で言っていることを忘れていた。

■ラヨーンに行こう
タイ湾に面するラヨーンは100キロにわたる白浜が続き、タイ人に人気の海浜リゾートだ。バンコク近くのパタヤは有名だがラヨーンは更にバスで1時間ほどカンボジア寄りに位置する。バンコクからは車で3時間ちょっとの距離だ。パタヤを伊東とすれば、ラヨーンは御宿とかかれたブログがあった。都心からの位置関係の感じはそんなものだろう。

ラヨーンは以前、サメット島に渡ったことがあるので、島への舟が出るラヨーン県のバンペー港は行ったことがある。海産物の屋台が並んだ漁師街といった印象があった。ここに行けばエビやカニが食べられるはずだ。

チェンライの新バスターミナルからラヨーンまで高速VIPバスが出ている。約1000キロの道のりを16時間かけて走る。費用は片道840バーツ。
海浜に面したプール付きのホテルをネットで予約した。現地に到着してからゲストハウス探しをする旅はもういい。椰子の木陰、プールサイドのデッキチェアーに横たわり、ビールを飲みながら読書にいそしむ。食事は金に糸目をつけない豪華なシーフード、ああ楽しみだ。


写真は新ターミナル。バスはVIPバスで、冷房、テレビ、トイレ付。