チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

タシケント・バンク・カレッジ

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タシケント・バンク・カレッジ

授業をするのは9月からではあるが、通訳も決まったことではあるし、毎日学校へ行っている。家にいても学校にいっても本を読んだり、パソコンをいじったりとやることには変わりはないのだが、長年のサラリーマンの悲しいサガで、朝起きて職場に行かないことには落ち着かない。

研究室に電話はついたが、インターネットは「来週入れます。」といってもう2月以上過ぎた。また、パソコンを研究室につけてくれる約束であったが、9月からという。仕方なく、毎日、リュックに自分のラップトップパソコンを入れて通っている。リュックには、他にロシア語の辞典やノート、授業のネタ本、飲料水などが入っているのでかなり重い。70歳を過ぎてモンブラン滑降を目指し、トレーニングを再開した三浦雄一郎氏を彷彿とさせる格好だ。
アパート前がバス停になっており、マシュルートカという8人乗りの軽ワゴン無認可バスに乗れば、150スム(15円)学校前まで運んでくれる。でも三浦雄一郎氏に敬意を表して、リュックを背負って地下鉄ベルーニイ駅まで15分ほど歩く。いい運動になる。ベルーニイ駅前にはカレッジ行きのマシュルートカがたむろしており、これに乗れば運賃は100スムである。カレッジの先生たちが相乗りする白タクであれば200スムで学校へ行ける。

学校は8時半始まりである。1日4時限、80分授業だ。
1時間目8:30~9:50、 2時間目10:00~11:20、3時間目11:30~12:50、
4時間目13:10~14:30。これで授業終わり。
昼休みが3時間目と4時間目の間にあるがわずか20分だ。

食堂があって、パンやスープ、プロフなどの食事が取れる。授業が4時間ないのか、昼休みに限らず、いつも生徒が食堂で駄弁ったり、軽食を取ったりしている。女子は女子だけ、男子は男子だけでテーブルを囲み、男女が同じテーブルで談笑している光景は見られない。
「男女、席を同じゅうせずはイスラムの教えですから。」と通訳のベク君。教師は別食堂がありそこで食事を取る。プロフは80円、お茶が10円、スープが50円くらいであるから、150円もあれば1200カロリーくらいの食事が取れる。時折停電があり、そのときは少ないメニューがさらに限定される。
最近、食堂のお姉さんが「コンニチワ」と「サヨナラ」を覚えて、日本語で挨拶をしてくれるようになった。食堂でも校舎内でもやはり外国人とわかるのか、目引き袖引き、生徒が好奇の目で見ている。勇気のある子が挨拶をしてくる。こっちからも「サラマレコン(こんにちは)」と言って歩く。

校舎は4階建てで、30人クラスの教室が大部分。体育館、講堂、図書館、パソコンルーム、化学室もある。化学室はテーブルに流しが付いていて化学実験が出来るようになっているが、ほとんど壊れていて最近使われた形跡がない。

この国には大学が36あるが、理科系大学は2~3大学しかない。法学部や外国語学部主体で技術軽視が目立つ。また、文科系に比べ、理科系大学を作るにはお金がかかるというのも数が少ない理由かもしれない。

本校舎の横に模擬銀行(トレーニングバンク)があって3年生はここで銀行実習をする。このカレッジには学部が4つあるが、銀行学部の生徒が8割を占める。ただし、卒業後、就職する生徒は少なく、大学に進学する生徒が8割を越す。以前、書いたかと思うが9年制の初等教育を終えた生徒と11年制の初等教育を終えた生徒が入学してくる。この国では小学校から飛び級というものもあって早ければ19歳で大学を卒業できる。カレッジにも中学生の年の子もいれば、逆にゆっくり卒業資格を取るということでかなり年取った生徒もいる。

日本の大学では起業論を経営学の一部として教えていることが多い。経営学の重要分野にマーケティング論がある。マーケティング論の中でも顧客調査は大切な部分だ。

顧客のことを何も知らずに起業する人はいない。とりあえず、顧客が何を考えているのだろうという調査はマーケティングの基本だ。ところで自分にとっての顧客は誰か。それはここの生徒さんたちである。そこでベク君や他の先生に協力してもらって生徒へのアンケートをとることにした。

カレッジ卒業後の進路希望は? もし将来、起業するとしたらどんな仕事をやりたいですか? 1月いくらお小遣いを使っていますか、その用途は? もし10万円あったら今すぐ買いたいものは何ですか?
「バンク・カレッジの生徒、100人に聞きました!」の集計にポツポツと取り掛かっている。ウズベク若者意識が垣間見られて面白い。結果報告を隊員やSV の皆さんも楽しみにしているようだ。