チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スリランカ旅行(14)

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スリランカ旅行(14)

■ハーブ園を見学
スリランカ最古の都、アヌラダーブラ、12世紀に南アジア随一の仏教都市として発展した古代都市ポロンナルワ、狂気の王カッサパが地上200mに築いた天空の城、シーギリヤ、多数の仏像が安置され、無数の壁画が描かれているスリランカ最大の石窟寺院ダンブッラ、と4つの世界文化遺産を回ってきた。ダンブッラの次は5つ目の世界遺産、キャンディへ向かう。ダンブッラからキャンディは車で3時間の距離、運転手、アジさんの勧めで途中、ハーブ園に寄った。スリランカ人のガイドが分かりやすい英語で園内に生えている胡椒、肉桂、グローブ、ターメリック等のハーブの薬効を説明し、香りや味を試させてくれる。ハーブはスリランカの伝統的療法、アーユルヴェーダになくてはならないものだ。

アーユルヴェーダは古代インドで生まれ、5000年以上ものあいだ人々に受け継がれてきた療法で、中国医学、ユナニ医学(ギリシャ発祥、アラブ・イスラム圏の伝統医学)と並んで世界三大医学の一つに数えられる。身体に良い食材や薬草の力を借りながら、食事・運動・睡眠といった人間の基本的な活動の質を高めて心身を浄化していく、いわば複合的なヘルスケアらしい。かなり長期にわたるケアが必要であるが、旅行者はそのエッセンスとしての薬草マッサージを受けるのが普通。
我々も園内を一通り回ったあと、30分無料のオイルマッサージを受けた。テニスで少し腰を痛めていたのでマッサージは快適、つい500ルピーのチップをはずんでしまった。最後にハーブ園の売店に立ち寄った。アジさんが財布に何か入れながら店から出てきた。幾らかのマージンが貰えたのだろう。

■5つ目の世界遺産、キャンディ
キャンディは、スリランカの仏教の聖地であり、またシンハラ人による最後の王朝の都である。
キャンディには、仏陀の歯があるとされる仏歯寺(ダラダー・マーリガーワ寺院)がある。年代記の『チューラワンサ(小史)』によれば、仏歯は4世紀にインドのカリンガ国からもたらされたとされ、アヌラーダプラ、ポロンナルワと、王都が移動するたびに仏歯も移動し、王権の象徴とされた。仏歯寺、王宮建造物群を含むキャンディの文化財は、1983年、「聖地キャンディ」として世界遺産文化遺産)に登録された。キャンディは同国の仏教徒にとって宗教的に重要な信仰の地であり最も重要な巡礼地の一つである。

仏歯寺の拝観料は1500ルピー(約1000円)と決して安くはない。寺に入るかなり手前で裸足になる。仏歯が祀られている本堂にはスリランカの善男善女が座って祈りを捧げていた。1日に3回、仏歯が納められている厨子のご開帳があるのだが、その時は本堂が信者で満杯になるという。
寺には付設の博物館や宝物館があり、仏教や仏歯寺の歴史を学ぶことができる。

キャンディはシンハラ人のキャンディ王国(1469年~1815年)の最後の都で見るべきものは多いのであろうが、つい1、2日前まで紀元前に建立された寺院とか1500年前の宮殿跡を踏破してきた身としては、なんだ、キャンディ王国は新しいんじゃん、とそれほど興味が湧かなかった。何でも古ければ有り難がるミーハーといわれればそれまでだが、強行軍の疲れがキャンディで出て好奇心が多少麻痺していたのかもしれない。

■キャンディダンスを鑑賞
キャンディに来たらこれを見なければ、と同行のIさんに薦められてサー・ベネット・ゾイサ・ホールで上演中のキャンディダンスを見に行った。
キャンディダンスはスリランカを代表する伝統舞踊である。コホンバ神に祈願を込める「コホンバ・カンカーリヤ」という宗教儀礼を起源とし、もともとは悪霊祓いを目的に踊られていた舞踏だとか。キャンディ王朝時代は、宮廷内で踊られていた「キャンディアンダンス」だが、その後、スリランカ各地の民族舞踊を組み込み、ショー的な要素を持ったプログラムとして踊られるようになった。

まずは半裸の若者たちが登場し、肩にかけた横長の両面太鼓をものすごい勢いで叩く。昔、3蛇調教というコントを演じていたショパン・猪狩の衣装を思い出した。
そのあとは次々にへそ出し美女の仏陀に捧げる優雅な踊りやら戦い赴くシンハラ兵士の勇壮なダンス、面を被った悪霊を退治する踊りが次々に繰り広げられる。最後は劇場の外に場所を移し、キャンディダンスの華、「ギニ・シシーラ」、通称「ファイヤーダンス」が始まる。炭火の上を歩いたり、口に含んだガソリンで火柱を吹き上げたり、夕闇の中で迫力のパフォーマンスが繰り広げられる。約1時間、これで1000ルピー(600円強)は安いと思った。



写真はハーブ園、仏歯寺入口、仏歯が納められた厨子のあるところ、外からは見えない。お祈りする人。キャンディダンス、火吹きは迫力満点。