チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

年の暮れ

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年の暮れ

■区切り
平成30年、我が家の大事件と言えば、先ず、母の死で介護ロングステイか終わりになったことが挙げられる。人の死は個人的なもので家族とせいぜい友人の一部が悲しむだけで充分だ。個人にとって大事件でも人の死は世間一般から見ればごく普通の出来事である。生きている人は日常の時間の中で少しずつ悲しみを忘れていく。

仏式では故人が亡くなった日を含め48日目を四十九日といって忌明けの法要を営む。法事が平日に当たると人が集まりにくいから四十九日直前の土日にずらして行うことが多い。四十九日をもって故人はあの世に旅立っていくそうだ。参列者は持っていく封筒に「ご霊前」ではなく「ご仏前」と書く。この法要で一つの区切りがつく。

でも葬儀から1,2ヶ月は何かと故人のことが思い出される。遺品の整理も進まない。だから仏教ではもう悲しむことはお終い、これからは前向きに暮らしなさいという法要を行う。それが卒哭忌、泣くことから卒業するという法事で、一般には百カ日法要という。タイでは百カ日法要は一般的なようだ。何度かブアさんとこの法要に参加したことがある。でも母の場合、タイ人から百カ日法要のお勧めがなかったので何もしなかった。その代り、帰国していた兄がお寺の方丈から強く言われて、日本で百カ日法要を営んだそうだ。法要どころか葬式もやらないという家が増えて、お寺の経営も大変なようだ。

■三年の喪
毎年、秋にはアカ族のブランコ祭りを見学に行っていたが、今年は葬式やら一時帰国やらで何もしないうちにブランコ祭りの季節は過ぎてしまった。それでも10月には、世界遺産になるといわれてるクメール遺跡、シーテープに4日ほど出かけているし、11月にはスリランカに10日ほど旅した。
一般に喪中においては慶事などの祝いごとや遊興をさけるべきとされている。旅行は遊興であるから行かない、社員旅行も理由を説明して不参加にしたほうがいいでしょう、と「終活ネット」には書いてある。知らないで旅行に行っちゃったよー。更にパーティや宴会などの晴れがましい会への出席も差し控えるべきとか。それほど晴れがましい席ではないが日本人会の忘年会に出て、その節はお世話になりまして、などと言いつつ、ビンゴ大会で当たったクッキー詰め合わせを持ち帰った。

孔子さまは、子が生まれて三年、漸(ようや)く父母の懐をはなれるのである、だからこの父母に対する服喪期間が三年であることは当たり前、君子は喪中にはご馳走を食べてもうまくなく、音楽を聞いても楽しくなく、家に在っても安らかでない、と仰っている。
ビールもラオカオもうまく、アンドレ・リューのユーチューブは楽しいし、テニスのあとの午睡はまさに天国。お袋さんよ、息子は君子ではありません、言わなくてもお分かりだったと思いますが。

■テニスだけは別
ブアさんとは毎日のように買い物に行っていたから、街の様子やスーパーの飾りつけから季節の移ろいを感じたものだ。母が亡くなり、ブアさんが辞めた今はテニスコートを往復するくらいであまり買い物へ出ない。スーパーのビッグCでは例年通り店員さんが赤いとんがり帽子をかぶって、クリスマスの飾りつけもされているが、12月中旬に空港近くに新しいビッグCが開店したため、客足が落ちてイマイチ店に活気がない。チェンライの市場もほとんど変わり映えしない。師走の忙しさは全くない。考えてみればタイの正月と言えば、やはり4月のソンクランが本命だ。中国正月の春節のほうが元旦よりも賑わうように思う。

暮の飾りつけもメリークリスマスとハッピーニューイヤーが一緒になっていて、これが春節まで飾られている。日本と違って何かとケジメのない国だから仕方ないと思うが、新年のカウントダウンは毎年チェンライ市中心の時計台で行われている。自分も寒さ、眠さこらえて参加したことがあるけれどここ数年は行っていない。
イベントは毎週の土曜市、日曜市を含めていろいろあるのだが、あんまり変わり映えしないしなあ、と出かける気にならない。決して喪中だからというわけではない。年を取ればみんな出不精になるのかとも思う。

でも、チェンライは今が乾季で一年で一番良い季節だ。テニスで走り回ってもそれほど汗をかかない。出不精とはいえ、テニスコートには週5回は出勤している。例年通り、鹿児島からテニスチェンライ合宿のU夫妻も来られた。U効果でコートはタイ人、ファランで大賑わいとなる。体が動くうちが花、楽しくテニスができるならいうことないよ、と母に励まされているような気もするので、暮も正月もコートに行きたいと思っている。



写真は10月に行ったシーテープから。