チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

クールジャパン(1)

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クールジャパン(1)

■バラエティ番組
COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜』はNHK衛星放送テレビジョンで放送されているバラエティ番組である。来日間もない外国人8人程度が参加して外国人の視点で日本の文化を発掘する。劇作家の鴻上尚史、タレントのリサ・ステッグマイヤーが司会、大学教授や評論家のご意見番が一人いて話を盛り上げる。2006年に放送開始というから中々の長寿番組、2006年というと自分がウズベキスタンに赴任したころだ。ウズの大学で教える仲間がこの番組を授業に使って大変好評だったそうだ。ウズでは英語主音声の放送のみ、鴻上さんが喋る日本語に英語吹き替えが被さる。あまり英語ができないものだから、隔靴掻痒の感はあったが、それなりに面白く視聴していた。

最近は「和風総本家」、「ワタシが日本に住む理由」、「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団 」といった日本の文化、伝統、技術、芸術、工芸、礼儀作法など外人が日本をべた褒めする番組は多い。クールジャパンはその先駆けではあるが、皮肉っぽいフランス女性や教条的見解しか言わないお隣の国の若者も出演していて、決して自画自賛には陥っていない。時には辛辣と思えるほどクールな感想を述べる外国人も登場し、そういう見方もあるのかと感心する。出演者のお国柄を考えるうえでも彼らのコメントは興味深い。それにしても13年にわたって、毎週日本のクールな事象を発掘し続けた関係者の努力には敬服せざるを得ない。

■ベスト20位から16位まで
先頃、クールジャパンの300回記念「外国人が選んだクールジャパン、ベスト20」の特集を視聴した。

まず、ベスト20位は居酒屋、出演者の国に居酒屋はないという。食事をとる店と酒を飲む店は別だそうだ。レストランでワインを飲むにしてもそれは料理を引き立てるため、ワインの他にツマミを取ってウィスキーやウォッカ、ビールをちゃんぽんでという店はない。チェンマイには日本式の居酒屋は何軒かある。チェンライのタイ料理店でも一品料理を何皿も並べて酒が飲めるが、ビール中心、やはり料理が主役、酒と料理が同格とまでは行っていない。

19位はタクシーの自動開閉ドア、1959年から日本で普及しているとか。初めて米国に出張した時、タクシーを停めてドアが空くのを待っていたことも、また降車した時、ドアを閉め忘れ、運転手に怒鳴られたことを思い出す。

18位は忍者(ニンジャ)、17位は古武術、ある忍者マンガは世界で2億冊を売り上げたという。その関連で古武術習得のため留学してくる外人は多く、ある道場では100人の弟子のうち80人が外国人だという。

16位は整列乗車に代表される日本人のマナー。香港の地下鉄を思い出した。停車してドアが開くと同時に降りる人と乗りこむ人がぶつかり合う。物理学的には2つの押し合う力が拮抗して電車はいつまでたっても発車できない、ということになるが、ちゃんと電車は発車する。その様子を何度か続けて見ていたものだ。

■15位から11位
15位は電動アシスト自転車、これは運動にならないから不要と主張する参加者もいた。

14位、紅葉狩り、13位、花火、季節を感じさせる風物詩に外国人も魅かれるようだ。

12位は和風旅館、日本に行きたい人応援団という番組の中で、畳の部屋に寝ることが夢だったのです、と涙ぐむ外国人がいた。旅館に泊まると一部屋で家族が寝るし、風呂も親子一緒に入る。外国人の子供にとっては特別な感動らしい。

11位にやっと食べ物が出てくる。刺身、寿司、ラーメン。世界の大都市で和食が食べられないところはないだろう。40年ほど前、ロンドンに行った。ラーメンは中華料理と信じていたので、中華料理店のメニューでラーメンを探したが見当たらずガッカリしたことがある。でも今やラーメンは国際食だ。野菜、肉、炭水化物、スープ、丼一杯の中にすべての栄養素が詰まっている完全食、というのも新しい視点。

チェンライにも日本のチェーン店が出店している。最近、タイ人姉妹のやっているラーメン屋ができた聞いた。新横浜ラーメン博物館にはイタリア人シェフが茹でる和伊合体のラーメン店があるという。日泰融合のラーメンがタイから日本に上陸する日が来るだろうか。

さて、これまでご紹介してきたクールジャパンのうち、日本でなければ体験できないものはいくつあるだろうか。チェンライにも「旅館」という日本風宿泊施設がある。和食店、ラーメン店もある。でも日本の湿度、気温、風、周りの人々のやさしさ、そういった中で感じるクールさは格別だ。同じ和食店やラーメンでもタイではなんだかなあ、と感じることが多いように思う。



写真は寿司、刺身、ラーメン、旅館の和室