チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

パヤム島の妖しいリゾート

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

パヤム島の妖しいリゾート

■幽霊バンガロー
パヤム島で3泊したAというリゾートホテルは忘れがたい。丘の上にあってメインのダイニングホールの周りに数棟のバンガローが点在している。値段は確か1泊400Bだった。昔は高級リゾートだったが倒産して暫く無人の廃屋だった。その廃屋を仏人が買い、生い茂った雑木や草を刈って、泊まれるようにしたという。

バンガローはツインベッド、次の間には応接セット、バストイレは室外にあり、山の斜面にせり出したテラスにはイス、テーブルが置いてある。これで1泊1300円というには理由がある。建物の改修が済んでいないため、竹で編んだ天井は半分垂れ下がっているし、電灯はいくつか故障、戸棚もまともに開閉できない。いろんな虫も出現した。夜中に首筋を大型の羽蟻がごそごそする。払おうとしたら首筋に鋭い痛みが走った。電気を付けてみたら、2センチほどの蜂だった。蜂はよろよろと飛び立って壁板の隙間に消えた。

ほぼ全島満室という状態で、ここだけ空いていた理由が分かるような気がする。従業員の話では夜中に人の話し声が聞こえてくるという。お化け屋敷ではないか。
同行の友人I さんが「まるでホテルカルフォルニアですね」とうまいことを言う。

■ホテルカルフォルニア
イーグルスのこの歌を知らないという人は自分の年代では少ないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=11OYAlSMHbw

ネットで調べた日本語の歌詞は以下の通り。

夜の砂漠のハイウェイを走ってると
涼しい風が僕の髪をなびかせる
コリタスの温い香りが
あたりに立ち上っている
遠くを見やると
かすかに揺らめく光が見えた
頭が重くなり 目もぼやけてきたから
どこかで 夜を過ごさなきゃって思ったんだ・・・

そこは 彼女が入口に立っていて
礼拝の鐘が聞こえた
私は自分に問いかける
「ここは天国か それとも 地獄か」
彼女はロウソクを灯して私を案内する
回廊を降りていくと 声が聞こえてきた
こういう風に聞こえたんだ

ようこそ ホテルカルフォルニア
とても素敵な場所です
とても素敵な人たちです
ホテルカルフォルニアには たくさんの部屋があります
一年中 いつでも、いつでも部屋をご用意しています

彼女の心はティファニーの宝石のようで
メルセデスベンツのような曲線ボディ
たくさんのかわいい彼氏もいるけど 彼女は友達って呼んでる
中庭では 汗をかきながら 踊る人達がいて
思い出す為に踊る人もいれば 忘れる為に踊る人もいる

私は責任者を呼んで言った
「ワインを持ってきてほしい」
彼は言った
「ここには そのお酒(スピリット)は1969年以降置いてません」

遠くから まだあの声が聴こえてくる
真夜中に目を覚まさせるように
こう聞こえるんだ

ようこそ ホテルカルフォルニア
とても素敵な場所です
とても素敵な人たちです
みんなホテルカルフォルニアを楽しんでますよ
なんて素敵なサプライズ
口実をつくって お越しください

天井の鏡 氷に浸かったピンクのシャンパ
彼女は言った
「私達はみんなここに囚われているの 私達の場所だけど」

ホテルの支配人の部屋に
みんな 宴の為に集まって
それを 鋼鉄のナイフで突き刺す
しかし その獣を殺すことができない

最後に覚えているのは 
私は出口に向かって走っていたんだ
元居た場所に戻る道を探して

「落ち着いて」 夜の警備員は言った
「これから言うことを 受け入れるんだ
あなたは いつでも好きな時に チェックアウトできる
だけど 決して ここを離れることは出来ないんだ」


■麻薬にまつわるストーリー
この歌詞を巡っては様々な解釈がある。イーグルスのメンバーで、この歌を作詞・作曲したドン・ヘンリーは2007年9月11日の英デイリー・メール紙にて、歌詞の解釈についてこんなコメントをしているという。 「幾つかのこの曲の歌詞の拡大解釈には大変驚かされ続けている。」

「コリタスの温い香り」のコリタスはサボテンの一種だが、メキシコではマリファナ大麻)の隠語でもあるという。コリタスで頭がぼんやりとした男が夢か現か不思議なホテルに辿りついて、というストーリーで歌は始まる。ホテルカルフォルニアは、「幻覚」「中毒者のたまり場」「中毒症状」の象徴と解釈することも出来そうだ。
「ホテルカルフォルニアはいつでも歓迎」「妖艶な女性と群がる男たち」「踊り狂う人達」 は、麻薬の誘惑、そして幻覚状態を表現しているとも取れる。
そして、「私達はみんなここに囚われているの 私達の場所だけど」、「刺しても獣を殺せない」、「チェックアウトは自由だが、ここを離れられない」 囚われているのは中毒症状、獣とは麻薬を指す。麻薬にはまった堕落と快楽の世界、抜けようとしても元居た場所にはもう戻れない。

老い先短い命、こんなホテルで沈没するのも有りか、とも考えるのだが。



写真はバンガローの天井、バンガロー、パヤム島位置、三番目と一番下はメインダイニングのテラス