チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

パヤム島

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パヤム島

■10日も旅したのに
旅に出れば、見るもの聞くもの珍しく、好奇心を刺激される。家に戻って、改めて訪問場所の解説をネットで読む。それで実体験3割、ネット上の知識7割という旅行記を書く。1週間ほどの旅行であっても旅行記は3か月以上断続的に続くことがある。その間ずっと旅行していると誤解する人もいる。チェンライのスーパーで出会った友人に、あれ、何時お戻りだったのですか、と怪訝な顔をされることもあった。2カ月前にチェンライに戻っています。

8ヵ月ほど前、今頃はラノーンの温泉に浸かっているかも、ブログに書いた。記録を見ると今年の1月30 日から2月7日まで、チェンマイからバンコク経由の列車でタイ南部プラチュアップキリカーンへ行き、そこで2泊、バスでアンダマン海に面したラノーンへ行き、アンダマン海に浮かぶ秘密の島、パヤム島にわたって4泊した。その後ラノーンに戻って1泊、温泉にゆっくり浸かって、帰りはラノーンからバンコク、チェンライと飛行機を乗り継いで帰った。

昨秋、スクータでタカの渡りを観察するため、タイ南部に行った。その折、プラチュアップキリカーンまで行ったけれどアンダマン海を見ることができなかった。丁度その頃、バンコクの無料タウン誌「ダコ」に掲載されていたラノーン特集が旅心を刺激した。キリカーンの隣県、ラノーン県の西側はアンダマン海、そこには大小62の島があるが、ほとんど未開発、その中で美しい砂浜で知られるのがパヤム島、ここには宿泊施設があり、欧米人で賑わうとか。但し、ラノーンの降雨量はタイでもトップ、年間8ヵ月は雨、ラノーンの楽園、パヤム島に人が集まる時期は年末から2月、長くても年間4ヶ月だけに過ぎないという。

■地上の楽園
冗長な文章を得意とする自分としては、チェンマイから寝台列車バンコクにつき、そこからマレー半島を南下する列車に乗り換えて、などと書き始めれば数週間にわたって旅行記を書き連ねたと思う。ところが同行してくれたIさんも訝しく思うくらい、このタイ南部旅行のことは書いていない。決して旅自体が退屈だったとか、大失敗の連続だったというわけではない。それどころかこれまでに経験したことのないほど刺激的なことがあったし、様々な人との出会いもあった。島の4キロにわたって広がる白浜、アオヤイ、その南にあるアオコークワイの浜も美しかった。西に面したアオヤイの浜から見た夕日は確かにこの世の楽園ではないかと思うくらい心を奪われたものだ。書くことには事欠かないのにどうして?

時を隔てて思い起こすと、書けなかった理由は多分、地上最後の楽園、パヤム島の妖しい魅力に毒されたからではないか、と思い当たる。あなた方、東洋の堅気の方が来るところじゃござんせん、アタシども西洋の半端モノだけが集うところでござんす、端的に言えばそういうことだ。

■ノーポリス
ラノーンの船着き場からパヤム島まで距離にして20キロ、スピードボートで40分ほどである。パヤム島の船着き場でバイクを借りた。この島には車が走っていない。トラクタがあるらしいが、ソンテウやセダンといった車はない。基本的にはバイクだけが交通手段となる。ヘルメットを求めると、この島はノーポリス、ヘルメットは要らないという。

Iさんと二人乗りで泊まる場所を探して回る。ところがハイシーズンのせいか、ほとんど満室、1晩だけファミリー用バンガローが空いていたので、もう夕方ではあるし、そこへ投宿。食事は浜に面したメインダイニングへ、宿泊客はほとんどが白人、従業員と、またお世話になるわ、去年もいたわよね、覚えている?といった会話をしていたから、リピーターが多いのだろう。

その後、船着き場に近いAというバンガローに3泊して、バイクで島中を巡った。観光客は白人しかいない。不思議なことに男女ほぼ全員が入れ墨を入れている。
実は入れ墨を入れる白人は労働者階級が多い。サーの称号を持つ入れ墨者はベッカムくらいだ。

始め、この島は仏人とイタリア人の男2人がこの島を仲間の秘密の島にしようと決めた。要するにレオナルド・ディカプリオの「ザ・ビーチ」、あるいは20年前のパーイだったわけだ。しかしこの島のことをドイツ人が本に書く。それで今は半数がドイツから、あとは北欧、仏、イタリアなど欧州からの客で埋め尽くされるようになった。泳ぐ人もほとんどいないこの島に白人のリピータが多いのは何故か。それは「ノーポリス」の島ならではの秘密のパーティが週末に開催されるから、と思うが取材足らずで確信するには至っていない。