チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

救出難航

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救出難航

■6日付タイ、ニュースクリップより
タイ北部の洞窟遭難事故、救助作業中の潜水士死亡

タイのテレビ報道によると、サッカーチームのタイ人少年12人とコーチの男性が閉じ込められている同国北部チェンライ県の洞窟で、救出作業に参加していた元タイ海軍潜水士の男性(38)が6日未明、死亡した。今回の救出活動で死者が出たのは初めて。

男性はバンコク郊外のスワンナプーム空港の警備員。使用済みの酸素ボンベを洞窟奥から潜水して運び出す作業を行っていた際に意識を失い、死亡した。

 サッカーチームの13人は6月23日に洞窟に遊びに行った際に、雨による増水で出口が塞がれ、洞窟内の岩の上に避難した。タイ当局は6月24日から本格的な捜索を開始。7月2日夜、英国人の潜水士が13人を発見し、食料などを届けることが可能になった。

 ただ、洞窟内は複数の場所で水没し、13人を地上に連れ戻すのは非常に困難な状況だ。当局は13人に潜水装備を着用させ、水没した洞窟内を泳がせて脱出させる方法を検討しているが、今回、元潜水士の男性が死亡したことで、水没した洞窟内を潜水する危険が改めて浮き彫りになった。

 一方、タイは雨期の真っ只中で、現場周辺でも雨が予想されている。大量の降雨があれば、13人が避難している場所も水没する恐れがあり、当局は救助方法とタイミングについて難しい判断を迫られている。(引用終り)

■救出活動の組織、命令系統
とうとう犠牲者が出た。13人は7月2日に英国人冒険家により発見された。発見時間は午後10時を回っていた。洞窟内は真っ暗だし、水は北タイ特有のラテライトの土砂を含んで視界は全くない。この時間、この状況で対策本部は英国人ダイバーに捜索活動の認可を出したのだろうか。ベテランの冒険家は慎重である。慎重だから事故に巻き込まれない。ダイビングに多少知識のある人なら安全管理法の第一歩、バディシステムをご存知だろう。常に二人が組になって、互いに助け合いながら行動し、事故を防ぐものだ。英国人冒険家はこのバディシステムを履行し安全を確認しながら3時間以上の捜索を行って13人の発見に結びつけた。

タイ海軍元潜水士の死亡が確認されたのは6日の午前2時ということだ。夜半から潜水活動に当たっていたと思われる。救出は少しでも早いに越したことはないが、現役でない現在は空港警備員の男性にとって徹夜の潜水作業は過酷ではなかったか。潜水の基本、バディシステムを取っていれば充分防げた事故であったように思える。犠牲となった元潜水士には幼い女の子が3人残されたという。痛ましい限りである。

日本でこういった行方不明事件が起これば、すぐに「○×現地対策本部」が設置され、命令系統を整え、組織的な活動が始まる。タイのテレビを見ていたら、やたらとチェンライ県知事が登場して洞窟を観光の目玉としたいとか発言しているので、この人が現地指揮の責任者かと思ったがそうではなく、タイ国海軍が全体の指揮を執っているとのこと。

世界各国から駆けつけた救援チーム、タイ海軍、米国海軍、タイ警察、地元公園管理関係者、排水専門家集団、これだけでも1000人を越えるらしい。更に世界各国から集まってきた報道関係者、自称洞窟専門家、これらの人々のトイレ、食事、宿泊施設等の手配はどうなっているのかについての情報は全くない。悪天候の中、無数のテントが張られているらしい。

■これからが正念場
子供たちのお菓子をコーチが管理して、均等に分けて空腹を凌いだ、と言った美談仕立ての話が伝わっている。でもブアさんの情報だと、2日目にお菓子を全部食べてしまったという。タイの子供ならそうするだろうな、と自分も思う。
ポンプでの排水作業は継続しているが、1日に1センチ水位が下がるくらいで、今後大雨があれば水位が上がって、13人のいる洞窟が水没してしまう可能性もあるという。また洞窟からの排水により、近隣の水田は冠水し、今季の収穫は見込めない。農民の1人は「喜んで犠牲を払う」とテレビで語っていた。しかし国の補償金は1500B(約5000円)ぽっきり、米など来年も作れるが子供は死んでしまったらお終いなんだよ、という国の説得に不満を漏らす農民もいるという。

1日にチェンライに戻り、2日から6日まで連続でテニスができた。タムルアン洞窟はチェンライ市内を60キロほど北上した地点にあるが、雨季とはいえ市内と同じく天候はまずまず落ち着いているようだ。
この事件で多くの友人にチェンライ県がどこにあるかを再認識して頂いて嬉しい限りであるが、本格的救出作業は天候次第のところがあり、救出の成否は予断を許さない。



タイ時間で8日19時半に2名の少年が洞窟から脱出したとの報道がありました。チェンライ
病院の周りは報道陣で溢れ、交通規制が敷かれています。