チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

喜びに沸き立つタイ国民

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喜びに沸き立つタイ国民

■7月3日付産経新聞から

「おなかすいた」タイ洞窟の少年ら13人 救助の潜水士にはっきり答え

「おなかがすいた」。暗闇の洞窟で身を寄せた少年たちが答えた。発見を喜ぶ映像からは潜水士の興奮した様子がうかがえる-。タイ北部の洞窟で少年ら13人が行方不明になっていた事故は不明から10日目の2日、全員の無事が判明。最高の知らせに、祈り続けた家族は喜びを爆発させた。

 地元メディアなどが伝えた発見の映像。水がたまった洞窟の奥に、赤いユニホームを着たサッカー少年らがライトで照らされた。「何人いる」「13人」。あどけない表情の少年らがはっきりと答えた。暗い洞窟で時間の経過が分からなかったのか「きょうは何曜日」と聞く少年らに、潜水士は「きょうは月曜日だ。きみたちはここに10日いた。とても強い」と呼び掛けた。「ぼくたちは食べていない」と訴える少年ら。

捜索には米国や英国からの潜水士らが参加。少年らの一人は「どこから来たの」と潜水士に英語で質問。「英国からだ」と答えると、少年らは「おー」と歓声を上げた。(引用終り)

チェンライのタムルアン洞窟に入ったまま行方不明になっていた少年サッカーチーム13人の無事が確認された。日本でいるときにこの事件を知ったが、洞窟内は寒いし、食糧はないし、時間は過ぎるし、絶望ではないかと思っていた。全員の無事発見はまさに奇跡と言ってよく、タイ国中が喜びに沸き返り、テレビはすべてこのニュース一色になった。発見されたという第一報が出たのは2日の午後10時過ぎだったから、ブアさんはそのあとずっとテレビを見続けで睡眠不足になったとこぼしていた。テニスのタイ人仲間もテレビにくぎ付けだったという。日本ではワールドカップ、日本、ベルギー戦、タイでは13人無事発見でそれぞれの国民が一晩中テレビに見入っていたということになる。

■何事も楽観的
洞窟には各地から高僧がやって来て山の神のお力で必ず助かると言っていたし、チェンライの中高校では授業はそっちのけで全校で救出祈願の読経を続けていた。自分は吉報の日の前日、1日に東京からタイに戻ってきた。偶々、飛行機で隣り合わせたタイ女性と事件の話となった。「可哀そうだけどもう死んじゃったんじゃないの」と言ったら彼女の顔が強張って、その後口をきいてくれなかった。家に帰ってブアさんに同じことを言ったら「そんなことを他のタイ人に聞かれたら警察に逮捕される」と言われた。テレビでは医師が水があれば30日以上生きられる、大丈夫、必ず助かる、と言っていたそうだ。悲観的なことは言わない、がタイのルールのようだ。
閉じ込められた少年の中にニイさんの娘、ナームちゃんの友達がいるとかで我が家のメバーンにも他人事とも思えなかったようだ。

■世界的規模の救出チーム
発見された13人が洞窟を出られるのは5日以降になるらしい。食事も運ばれているし、ユーチューブで見る限り元気そうだから、一部で伝えられているようにアクアラングを使って脱出してくるかもしれない。
彼らを最初に発見したのは英国から駆けつけたボランティア潜水士2名で1人はかなりの年配の人という。テレビのインタビューを謝絶するほど謙虚な人らしい。チェンライ県知事は、タイ海軍特殊潜水士チームが13人を発見したと発表しているが、まあ米軍、タイ海軍を含む千人の国際的救出チームの努力、並びにタイ国民の、そして世界の無事救出を祈る人々の思いが実を結んだ、と言っていいだろう。日本は潜水士は送らなかったがJICAの排水専門家3名を派遣した。パナソニックの現地販売会社は捜索用のライトを寄付、2014年に日本政府から送られたポンプ車2台も洞窟からの水のくみ出しに使われた。

■タンブンのお陰
北タイはその昔、海の底だった。それが隆起して東ヒマラヤ山脈に連なる石灰岩の山を形成している。石灰岩は雨水に含まれる酸により少しずつ溶ける。この浸食作用によって洞窟や鍾乳洞ができる。北タイには無数の洞窟がある。タムルアン洞窟はタイでは4番目に長い洞窟で冒険家も訪れるという。雨季には洞窟内の水量が増すので、例年7月1日から入洞禁止になるらしいが、子供たちが洞窟内に入ったのは6月23日、今年は例年に比べ6月の雨量が多かった。一般の人が立ち入る際には国立公園の職員が付き添う決まりになっていたが、少年らが入った当時は洞窟の近くに職員はいなかったという。結果的には全員発見されたが、事故発生にはいくつかの不幸な偶然が重なっている。

それにしても喜びに沸くタイ庶民はタンブンとお祈りのお陰と信じ、更にタンブンに励むことになるだろう。