チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

国際人のマナー

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国際人のマナー

以下は2006年10月にウズベクで書いたブログを加筆訂正したもの。

■ウズで出会ったMさん
女性は、日頃、家事、炊事など生活実感の中で、こうしたら便利なのに、こうしたら人に喜ばれるのでは、という観点から起業するので成功率が男性より高いといわれる。アート引越しセンターやアンネ、テンプ・スタッフなどは女性によって起業された会社である。
他にも人材派遣、接客セミナーなどの分野で成功している女性には元キャビンアテンダント(CA、昔はスチュワーデスといった)という人が目に付く。CAという仕事は、いやなこと、悲しいことがあっても、お客様には笑顔で一流のサービスを提供するハードな仕事である。もちろんエチケット、マナーはトレーニング、仕事を通じて叩き込まれる。接客のプロフェッショナルだ。だからこういった人は折衝に自信があり、起業してもうまくいくのだろう。

まだ、CAが華やかな職業とみなされていた時期、航空会社に入り、国際線のキャビンコーディネーターまで勤められたMさんは今、JICAウズベキスタン事務所で調整員を務めている。ウ国に到着してからのオリエンテーション、困りごと相談、各種事務手続き、彼女のお世話にならないSV、隊員はいない。隊員にとっては頼りになるお姉さんである。

彼女からCAのトレーニングと国際人としてのマナーについてお聞きする機会があった。

■厳しい訓練
CAの試験に受かってうれしかったんですが、サティアンと呼ばれる訓練所に入ったら、浮かれた気持は吹っ飛びましたね。風間杜夫みたいな教官などいないし、年配の女性教官から訓練初日に言われたことは「あなた方はそんなに偉くありません」でした、とにこやかに語る。人の気をそらさない話しぶりはさすがだ。起業してもうまくいくのでは、と思われる。
「あなた方はそんなに偉くありません」に続いて、「いつも見られていると思いなさい」。空港に限らず、ホテル、交通機関の中、制服を着ていなくても判る人は髪型だけで、あ、Jxxのスチュワーデスだ、とわかる。だからいつも緊張感を持ってだらだらした動作、仕草はしない。

「教室も機内だと思いなさい。」バッグを隣の座席に置いたが機内でいつもこうしますか、バッグはすぐ机のなかにしまいなさい。「お客様は自分の祖父母と思いなさい」。シートベルトってどうすれば締まるんけ?と聞かれても、自分の祖父母だったら決してバカにしたりしないでしょう?

「常に本物に触れなさい」何が本物か、彼女は両親に頼んで一流の仏蘭西料理を食べに行って、ウェイターやシェフのサービスにこめられているこころを探ろうとしたと言う。「常に自分を磨きなさい」成田‐ロンドン線のファーストクラスの運賃は百万円以上だ、そういう方々と接するには日頃から自分を高める努力をしなければならない。事実、クルー仲間では資格に挑戦する人が多く、彼女もワインソムリエの資格を取っている。

「いつも相手の立場にたって考えなさい」。時刻表ある?と聞かれたら、時刻表にペンとメモ用紙を添えて出すのは当たり前。事故で亡くなった愛息の遺骨と共に国際線に乗った両親に、遺骨の前にも同じジュースをサーブしたという客室乗務員の話は伝説的に語り継がれている。

■国際人のマナー5
第一印象はどのくらいの時間で決まるか。人間の第一印象ははじめの6秒で決まるそうだ。いやな奴だと思ったが、付き合ってみればいい奴じゃん、ということもあるが、第一印象はその後の人間関係に影響することがある。だから良くしておくに越したことはない。第一印象を良くするには接客の5原則を守ればいい。つまり‐亟蕁↓挨拶、B崚戞↓た箸世靴覆漾↓ジ斥娶いである。
ウズベクのサービスはというと 笑顔は少なくぶっきらぼー、時間がかかる、気が利かない… 

だからこの国は、と言いたくなるが、チョット待ってください。私たちはそんなに偉くないのです、外人だから皆から見られています、日本でもそんなに横柄な態度をしていますか、日本人として恥ずかしくないですか、遅いのは自分の祖父母と思えば許せませんか・・・・
耳の痛い人もいるだろう。第一印象を大切に、身近な人へのマナーを忘れずに、相手を尊敬する気持を忘れずに、「ありがとう」の一言をいつも忘れずに、そして自分磨きを忘れずに。国際人のマナーはこの5つにつきる。

Mさんの最後にいわれた言葉が印象に残る。
ファーストクラスにはいやなお客様はいらっしゃいませんでした。何も飲食せず、ただ寝るだけに150万円の運賃を支払い、降りるとき「おかげでよく眠れました。ありがとう」と言葉をかけて下さったお客様は忘れられません・・・・・
自分もいつか「おかげでよく眠れました。ありがとう」と言ってみたい。でも機内の飲み食いだけが楽しみというこの性格では無理だろう。




Mさんのご活躍ぶりは今でもフェイスブックで拝見している。ご同慶の至りである。