チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

アメリカ大統領選と為替

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アメリカ大統領選と為替

■当落予想の影響
最近の関心事は為替動向。海外に在住する退職者は通常、年金を現地通貨に換えて暮らしているわけだから、円高になれば交換する現地通貨が多くなり、円安に振れれば実質手取りが減る。ここ数年の経験で言えば、一万円で4100Bを越える時もあったし、2700B台の時もあった。日本で頂く年金額は同じでも為替により実質収入が3割前後変動する。
某経済評論家がこの9月には円が94円になると言っていた。人間、自分に都合のいい情報を信じる傾向がある。もし円が94円になれば、一万円で300Bほどの差益が出る。経済評論家を信じ、じっと我慢していたが、口座の残高は減るばかり。11月には友人と国外旅行に行く予定。現地で不意の出費があった場合、カードが使えなくなる恐れがある。交換率の改善など待っていられない。

先週、ウォールストリートジャーナル紙とABC放送がアメリカ大統領選の世論調査結果を発表した。トランプ候補が僅差でクリントン候補をが逆転しているという。このニュースのあと東証株価指数は300円の安値を付け、円が上昇した。大した変動幅ではないが、1、2週間前に比べればいい。この機会を逃してはならじと、チェンマイの両替店に走った。アメリカ大統領選の行方よりも自分の両替が大切か、と非難されればそれまでだが、タイのロングステイヤーにとっては円の交換比率は選挙より大事である。

孤立主義に回帰
トランプかクリントン、どちらが選挙を制するかは8日の投開票日にはわかるが、今のところ接戦で予測は分れている。トランプ氏は中、下流白人の支持を受けたナショナリストクリントン氏はウォール街の支持を受けたグローバリストという色分けもある。でも3回の候補者討論、全部を視聴したわけではないが、かなり低レベルの応酬だった。トランプ氏はセクハラで、クリントン氏は夫のビル・クリントン氏がレイプの常習者であり、夫を擁護するヒラリーには女性の人権を守ることはできないと非難されている。
他にもトランプ氏には脱税、女性蔑視、親露、戦死米兵侮辱、一方のクリントン氏には中国の献金問題、メール問題、ベンガジ事件の関与といった非難があるが、罪の深さ、塀の中に転げ落ちる可能性はクリントン氏のほうが高い。

どちらが大統領になろうと米国はもう世界の警察官にはならない。トランプ氏は日本が米軍駐留経費を全額負担しないならば、米軍を引き上げる、日本の核武装も容認すると言っている。クリントン氏は安保条約は日本が米国に対して核爆弾を2発落とすことを防止している、駐留米軍は日本の軍事力拡大を押さえるものだ、と反論した。内向きになったアメリカは、もし尖閣で日中の軍事衝突が起こったとしても、話し合いで解決すべきだ、と言って自国の青年の血を流すようなことはしないだろう。

ケント・ギルバートさんは、日本国民が自国の安全保障に目覚めるので、トランプ氏が大統領となったほうがよいと言っている。でも民進党は国会討論で全く防衛問題を論じなかったし、バイデン副大統領の「日本国憲法アメリカが作って日本に与えたものだ」という発言にも無反応だった。

憲法改正
日本国憲法の前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあるが、この諸国民とはソ連でも共産中国でもないだろう。諸国民とは冷戦時のアメリカのことだ。圧倒的な軍事力、経済力、政治力を持っていたアメリカの属国になります、というメッセージである。
以来、日本はアメリカの武器体系、軍事態勢に組み込まれ、大型旅客機の製造も許されず、未だに自国の領空を自由に飛ぶことができない属国の地位にある。その地位から少し自由にしてやるよ、自分でやっていいよ、というのが今度の大統領選だ。アメリカ国民にとって「悪い、もしくはもっと悪い」からの2択かもしれないが、我々もこんな下賤な人物に率いられる国の「公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しよう」と言っていられるのか。
賤しい顔つきの嘘つき党首に率いられた民進党には期待できないが、せめて改憲政党である自民党には頑張ってもらいたい。

青山繁晴さんの「壊れた地球儀の直し方」という本を読んでいる。アメリカもロシアも中国も韓国も壊れ始めている。(韓国はもう壊れた)。欧州、 アジア、中東、アフリカ、中南米、どこをとっても輝いている国はない。
その中にあって、世界が羨む経済力、天皇家をトップとした民度の高国い国民を擁する日本だけが世界を変えるポテンシャルを維持している。

やはりどう転んでも円高基調か。