チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

崩御から2週間

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崩御から2週間

■タイの日常と日本の反応
大変不敬な話ではあるが、国王陛下のご不例が伝えられるたびにスーパーへ走ったものだ。目的はビールの買い溜め。もし崩御ということになれば1週間、もしくは1月ほどアルコール類の販売が中止になるという噂が流れていたからだ。でも崩御翌日の14日にスーパーに行ってみたら通常通り酒類の販売を行っていた。2,3日は営業自粛した店もあったが、今はレストラン、ナイトクラブ、土日のバザールも通常通りの営業。パタヤ、パッポン、タニヤなどの歓楽街も元通り。一旦中止と発表されたチェンマイの伝統行事ロイクラトン(灯篭流し)も地味になると思うが開催されることになった。タイの稼ぎ頭の一つ、観光業への影響はそれほど大きくないようだ。崩御から2週間経ち、チェンライは街行く人の半分くらいは黒服であるが、生活には全く変化はない。11月1日からの新学期も予定通り開始される。

日本では安倍首相は13日プミポン国王の死去を受け、国王の功績をしのび、哀悼の意を伝えるメッセージを発出した。天皇皇后両陛下に置かれては3日の喪に服された。美智子皇后陛下は82歳を迎えられた所感の中で「この回答を書き終えた十三日夜、タイ国国王陛下の崩御という悲しい報せを受けました。私より六つ七つ程お上で、二十代の若い頃より兄のような優しさで接して下さっており、御病気と伺いながらも、今一度お会いできる機会をと望んでおりました。王妃陛下、王室の皆様方、タイ国民の悲しみに思いを致しております」と述べられている。

■ある日本人店員は
タイのネット、グローバルニュースアジア、17日付から。

日本で訃報を知ったタイ人パイロットが感動した売店女性の心温まる対応

 2016年10月17日、エアーアジアのあるパイロットがFacebookに投稿した成田空港での出来事が話題となっている。
タイエアアジアエックスのパイロット、パット・パナチェットさんは13日夜、バンコクから日本の成田に到着して国父プミポン国王の訃報を知った。そして、会社より復路では喪章を付けて搭乗せよとの通達を受けた。彼と乗務員たちは翌朝、宿泊先の成田市内で黒い布を買い求めた。

 入った店には日本語しかできない女性店員がいた。黒い布を1メートル欲しいと伝えようと、身振り手振りで伝えるが、やはり要領を得ない。しかし、王様の画像を見せてみると、女性はすぐに彼の欲しいものを察してくれた。そして、ソーリー、ソーリーと10回は言っただろうかと彼は綴る。

「彼女は、わたしたちに起こった不幸な出来事をすぐに理解してくれて、弔意をソーリーという唯一の英語で伝えようと、何度も何度も口にした。そして涙を流した。」という。パイロットと他の乗務員たちは、おかげで搭乗時には喪章をつけて乗り込むことができた。
パットさんは、日本人が自分たちの国王を知っており、そして今何が起きているのかを理解した上に、一緒に涙を流してれた日本人にこの上なく感動し、感謝しているという。そして、この話題はあっという間に4千件以上もシェアされ、タイ字紙でも報じられるに至った。(引用終わり)

話に尾ひれがついて、あるユーチューブでは女性店員がワッと泣き伏して、ミシンで腕章を縫ってくれたことになっている。伝言ゲームだから次第に脚色されていくのはしょうがないが、女性店員の思いやりの気持ちは確かなものだったのだろう。

■タイらしいと言えば
タイ人は、日頃は微笑みを絶やさず穏やかであるが、一度激情に駆られるととんでもないことをしでかすと言われている。

バンコクでは国王の死去にともなう服喪で、黒い服を着ていない人が、不敬だとして暴力をふるわれる事件が起きている。また黒服を着用しない「不敬な国民を射殺する」と拳銃写真をネット掲載した男が警察の調べを受けた。
この問題で、プラユット首相は18日、「黒い服を着ていないというだけで国王に対する敬愛の念がないと決め込んだりせず、すべての人が一致団結するように」と国民に呼びかけた。

黒シャツや黒服の値段が跳ね上がり、かつ供給不足となっているため、タイ商務省では黒い服の格安販売会を開いたり、黒以外の衣料品を黒に染め付けるサービスを実施するという。貧しい人は黒服が買えない。タイ政府は弔意を表すにあたり、黒服を着用する代わりに黒いリボンを装着しても構わないとする公式見解を発表し、黒いリボン999万9999個を国民に無料配布すると発表した。なぜ1千万個でないのかわからない。

黒服同調圧力に屈するわけではないが、自分もしばらくは黒シャツ着用を心掛けるつもりである。




写真はチェンライ郊外、シンハパークから