チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

祭りではなく女子大生

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祭りではなく女子大生

■アダムからの招待
サムヤエック村のブランコ祭りから帰った日の夜、パナセリのアダムから電話があった。明日、パナセリに来ないかという。アカ語の「イェクザ・アピュロウ(ブランコ祭り)」の単語が出てこなくて、はっきり確認はできなかったのだが、これはパナセリでもブランコ祭りがあって、その祭りのご招待に違いないと確信した。それじゃ昼前に着くから、と電話を切った。8月に弟夫婦とパナセリを訪ねている。その時に購入したジャムやプラム酒を友人に配って好評だった。祭り見物のついでに農産加工品を少し仕入れるか。

1号線のメタムを右に折れてパナセリに向かう。約25キロの山道を登ればパナセリに着く。昔は泥道で雨季の頃はトラックも立ち往生するという悪路だった。この泥道をアカ族の人はバイクで上り下りする。スリップしやすい下り道ではギアをセカンドにいれ、斜めに滑り降りるという高度な運転技術が要求される。バイクのダートトラックレーサーでも間違いなく転倒する過酷な道だった。何とこのパナセリヘの道が全面舗装されていて驚倒したことはすでに書いた。9月は雨が多いが全く心配はない。
メタムからパナセリまで45分とアダムは言っていたが、曲がり角で警笛を鳴らし、少しスピードを上げて走ったら、何と25分でアダムの家に到着。家の周りに小型バスが何台か停まっている。8月に来た時、メーサイから仲買人のタイ人が視察に来ていた。やはり商売関係の人だろうか。それにしてもバス数台とは。

■ S女子大学の学生さん
おー、いいところに来た、とアダムに案内されるままに家と加工場の間にあるテラスに行く。テーブルには若い女性が沢山座っている。タイ人かな?と思ってみていたら、中から旧知のIさんがお久しぶりと駆け寄ってきた。彼女とは日本のNPOがパナセリの幼稚園建設費を援助した時に会っている。その後も彼女はパナセリの農産品加工工場の立ち上げをずっと支援していたようだ。

Iさんが引率のK先生を紹介してくれた。30代後半の優しそうな女性、私もブログを拝見してますのよ。書いていながらなんだ、と言われそうだが、実のところ、ブログの読者に会うのが苦手である。向こうは自分のことを知っているが、こちらは初対面、どう話をしていいかわからない。そのうえ沢山の日本女性が目の前に出現したわけで、すっかり気が動転してしまった。

聞けば大学の国際社会調査研修として、20人の学生さんと北タイを回っているとのこと、女子大生の皆さんも突然現れたGパンの爺さんを訝しく思っている様子。K先生が、ハーイ、皆さん、チェンライに住む中西さんが来られました、とりあえずお話を伺いましょう、などと言っている。

■いいとこのお嬢さんばかり
昨日まで小柄なアカ族の娘さんを見ていたので、女子大生の皆さんがばかに大柄に見える。もし相撲取ったら負けるだろうな、などと思ったが、そんなことは口に出せない。しどろもどろになりながら、パナセリとの関わり、アダムの起業家精神について少し話をした。
アダム始め、村の人たち総出で学生さんたちに果物やパナセリのミミヨヨ珈琲を接待している。20人も若い女性がいれば、ワーワーキャーキャーうるさいかと思ったが、皆さんおっとりと淑やかである。時折、オイシイ、と小さく呟く程度。サムヤエック村で娘さんの写真を撮りまくっていた流れで、学生さんの写真をパチパチ撮った。先生の紹介がなかったら、変なおじさん、と警察に通報されても仕方ない。少なくとも日本だったら変質者扱いされる。

昼食として、豚挽き肉煎りのお粥が供された。ニンニク唐揚げ、パクチー微塵切り等を好みによってふりかける。Iさんのご厚意で学生さんの間に座った。でも何を話していいかわからない。隣の子がパクチーを山盛りかけている。パクチー、お好きなんですか。ええ、私、アジアン・レストラン(ワールド・レストランだったかも)でバイトしているんです。そこで気まずく話が途切れる。

■靴の脱ぎ方一つ見ても
昼食の後、農産品加工工場でアダムから製品並びに事業の現状と将来について説明を受けた。この加工工場には当局ばかりでなくいくつかの大学からも見学者が訪問し、協力を申し出ているという。学生さんたちはアダム製品をかなり買い上げて日・アカプロジェクトに協力してくれた。

工場内は土足厳禁だから、入り口で皆靴を脱ぐ。靴は揃えて、靴先は外側を向いている。脱ぎ方が美しい。アカ族の通訳、アリヤさんに、見て下さい、これが日本女性です、と自分のことのように自慢してしまった。




写真はテラスで、説明するアダムと通訳のアリヤさん、説明を聞く皆さん、幼稚園見学、生憎子供たちはお昼寝の時間、記念写真。