チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

円高期待

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円高期待

■為替は水もの
誰にとっても損得は大きな関心事だ。恥ずかしながら異国に侘び住まいする自分とて、お金は大事だよ、という気持ちは強い。唯一の収入、年金は円で頂いているから、それをバーツに交換して日々の糧をあがない、細々と命をつないでいる。

最近、円高傾向になってきた。現在1万円が3370Bになる。3,4か月前は2800Bほどだった。今、思っても、民主党政権はよくなかったと思うが、円とバーツの交換率だけは、もとの乱れの民主恋しき、という気持ちだ。白川日銀総裁野田首相の下で、円は1ドル75円台の最高値を付け、野田政権を通して1ドル80円前後の円高ドル安が続いた。1万円が確か4200Bから4300Bになったと思う。バーツは米ドルと自国通貨の為替レートを固定する「ドルペッグ制」を採用しているので、円の対ドルレートが即、バーツに反映される。

こちらのレストランで散財すると一人300Bほどになる。円換算した場合、円高の時は700円、円安の時は1100円となる。同じものを食べて3割以上勘定が違う。だから海外に住む年金生活者が為替に敏感になるのは仕方ない。
とはいうものの、為替がどう動くかは、直物取引,先物取引スワップ取引,外貨対価のクロス取引と、日々為替取引をしている為替ディーラーだって予測できるものではない。神社を訪問した某大商社の友人が「おみくじに縁談、失せモノと一緒に『為替』ちゅうご託宣はないかいな」と半ば本気で言っていたことを思いだす。
野田政権の時に、もっと円をバーツに換えておけばよかったな、というのは、あの時、株を買っておけば儲かったのに、と言うに等しい。それに4,5年前もいまも、バーツに換金するほどのまとまった円が預金通帳にない。

■欧州の没落と円高
ここ1週間、いくらか円高に振れたのは、英国がEUを離脱するかもしれない、という観測が広がったからという。英国がEUを離脱すれば、他にも追随する国が出てくる。EU圏内は関税免除であるが、離脱すれば英国で作っている製品、例えば日産のインフィニティに関税がかけられるかもしれないし、仏から輸入するワインや農産物も高くなるだろう。いずれにせよ、欧州の景気にいい影響を与えるはずはない。この際、ユーロの価値が下がりそうだから、安心できる円に換えておこうか、と円が買われた。
経済的にみればEUに留まるほうが英国にとって有利ではある。しかし、あの中東の難民が自由に英国になだれ込んでくるのは我慢できない、景気後退くらい我慢する、というアングロサクソンの反モスレム感情がEU離脱願望の根幹にあるのだろう。

11世紀から13世紀にかけての十字軍で西欧はモスレムを殺戮した。15世紀末から16世にかけて西欧はアジアに展開していたアラビア商人を殲滅した。16世紀から20世紀まで約500年は白人の天下だったが、やっとモスレムの反攻が始まったというべきか。中東はもとより、アジアでもやりたい放題だったのだから、この程度の混乱はまだ序の口。300年以上ひどいことしてくれたな、とインドやインドネシアが言い出すかもしれない。白人支配の終焉の始まり。円買いの趨勢は続くだろう。

■欧州以外は
アメリカでは今年の初めまで、道化師扱いだったトランプ氏が共和党の大統領候補に選出された。彼は外国の事に関与するよりも国内問題に集中して取り組むべきだというモンロー主義孤立主義)に近い考えを持っている。駐留経費を負担しないのであれば、日米安保を考え直す、貿易不均衡を正すために高関税を、とも主張する。トランプ氏は、偉大なアメリカによる世界秩序再構築の理想を語るよりも、こまごまとした経費や関税の、金の話に終始している。トランプ現象はアメリカの国力が減退しつつあることの表れだろう。欧州もアメリカもダメ、中国はいつ大恐慌に陥るかわからない。ロシアも原油安でヒイヒイ言っている。

そうなると、曲がりなりにも強力な経済力を持ち、法の支配の下で、世界に貢献できる国は日本だけとなる。トランプ氏が期待しているように、核武装も含め、日本が自分の国は自分で守る普通の国になれば、世界からの信頼感、発言権はさらに増す。歴史的に利害関係のなかっただけに、中東での紛争の仲介者としての期待も高まる。強くなった日本に韓国は「また併合してください」とばかりにすり寄ってくるし、中国も遼東半島を割譲しますから、満州の共同開発を、と持ちかけてくる。

こうなると円は1ドル50円、ウーン、タイでリッチな生活が送れるな。結局は自分の生活しか考えていないということか。




写真は近所のレストランのテーブルから