チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

大型二輪と中高年

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大型二輪と中高年

■リターンライダー
若い頃にバイクに親しんだ中高年層が再び乗り始める「リターンライダー」が増えているという。中高年層は金持ちだ。 総務省の家計調査によると、平成25年の1世帯当たり貯蓄現在高は、2人以上の世帯では1739万円。世帯主の年齢階級が高くなるに従って現在高も高くなり、30歳未満の288万円に対し、60歳以上は2384万円だった。団塊世代はお金もあれば暇もある。大型バイクくらいすぐ買える。さらにまだ若いと思っている。友人の医者に言わせると熟年の体力年齢は昔に比べ、実年齢より10―20歳若いという。これは食生活、健康志向生活のお陰らしい。何かというと「今年60のお爺さん」と自嘲する友人がいるが、年をとっても遊びに行く時は、元気一杯、よくやるよ、と感心する。実際に肉体的にも精神的にも若い団塊世代は多い。

因みに童謡、「船頭さん」は戦時歌謡として大東亜戦争直前に発表された。60のお爺さんでも村のため、お国のため一生懸命働いている、君たちも立派な大人になってお国のために尽くしなさい、というメッセージがこめられている。今では歌う人はないが原曲の2番は以下の通り。


雨の降る日も岸から岸へ
ぬれて船漕ぐお爺さん
今日も渡しでお馬が通る
あれは戰地へ行くお馬
それ ぎつちら ぎつちら ぎつちらこ

人のため、お国のため、何も尽くしていない自分としては内心忸怩たるものがある。

■我がバイク歴
話が横にそれた。
自分が大型自動2輪の免許を取ったのは24歳の時だった。40年以上前は、普通免許保持者は最低5時間の教習で大型2輪免許が取れた。課長に、ちょっと教習を受けてきますんで、と会社を抜け出した。免許も会社もおおらかな時代だったと思う。独身時代は250cc、350ccの中型バイクに乗っていた。結婚したら、カミさんに、オートバイは危ない、反家庭的なものだと言われた。カミさんに子供が授かって、義父母と一緒に伊豆へ記念ドライブ旅行に出かけた。そこで折悪しく、オートバイの転倒事故を見た。カミさんと義父母が異口同音に言った。「ホラ」。

家族が増えるにつれ、いつの間にかオートバイとは遠ざかってしまった。それでも風を切って走る爽快感、車体をバンクさせてのスラローム走行、車をあっという間に置き去りにする加速の良さ、そういった楽しさを忘れたわけではなかった。だからチェンライで大型スクータフォルツァを手に入れた時は、ロパーヒンが桜の園を買った時もかくやと思うほど嬉しかった。

■増える中高年ライダーの事故
昨年11月の読売の記事。

中高年ライダーの死亡事故、10年で倍増

交通事故の死者数が減少するなか、中高年のオートバイによる死亡事故が増えている。
若い頃の愛好者が中高年になって運転を再開する「リターンライダー」の増加が一因。警察庁は12日、オートバイ関連団体などと「二輪車安全対策推進連絡会議」を初めて開き、安全対策を連携して進めることを申し合わせた。
 同庁によると、2013年の交通事故死者の全体数は前年より38人少ない4373人で13年連続の減少だったが、オートバイに乗車中の事故死者数は5人増えて465人となった。
 特に中高年の死者が増え、03年は40歳代が63人、50歳代は30人だったが、13年に40歳代103人、50歳代67人とそれぞれほぼ倍増した。10年間で半減した16~39歳の層と比べると、その急増ぶりは際立つ。
 背景にあるのは、リターンライダーの増加だ。日本自動車工業会によると、1982年の328万台をピークに2010年に38万台まで落ち込んだ二輪車の国内販売台数は、13年に41万台に回復した。中高年層の購買意欲が高く、同年度の運転者の平均年齢は05年度を8・3歳上回る51・0歳。観光地や景勝地でのツーリングを楽しむ人が増えているという。

この記事では60歳以上のライダーについての記述がないが、昔はブイブイ言わせたもんよ、という年代の事故が増えているのは事実のようだ。自分の体力、バイクの性能の変化に追いつけず、単純な操作ミスで転倒、あるいは側壁に激突するという。

ハインリッヒの法則では1つの重大事故の陰に29の軽微な事故が、300の異常が存在するという。転倒事故の陰には300のヒヤリ・ハット事例がある。自分もカーブがうまく回りきれず崖に落ちそうになったことがある。体力、注意力が20代に比べ、格段に落ちているのは確かだ。

煙害がひどい、暑すぎる、寒すぎる、雨が降りそう、安全優先を口実にして余りスクータに乗らない。これではフォルツァが可哀そうである。ツーリングはできるうちに、だ。




写真は愛車フォルツァ400といつも走る山道