チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

まもなくローシーズン

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まもなくローシーズン

■野焼きから暑季へ
2月も下旬となり、日中の最高気温が30度を越える日が多くなってきた。でも最低気温は12度ほど。朝はTシャツの上に1枚羽織らないと寒い。暖をとる手段が無いので寒さ対策は重ね着だけが頼り。

知人の話だとこの時期、カナダのトロントモントリオールでは最低気温が零下20度を下回り、風の影響で体感温度は零下36度となる。こうなると寒さで小学校が閉鎖になるそうだ。ウズベクでは気温が40度を越えると学校や官庁が休みになったと記憶する。世界にはいろいろなところがあるから、チェンライあたりで暑いの、寒いのと不平は言ってはバチがあたる。

チェンライ暮らしは概ね快適ではあるが、2月下旬から3月にかけての野焼きには閉口する。タイ政府は毎年、野焼き、山焼き禁止通達を出すのだが守られたためしがない。乾季で乾いた雑草や笹を燃やして焼畑を作る。雲南からラオスミャンマー、北タイの山岳民族が長年にわたって行ってきた慣習だから、なかなか政府の通達程度では根絶できない。肥料を買えない焼畑農民にとっては雨季のトウモロコシ、陸稲の植え付け前にやらなければならない大切な農作業だ。

野焼きが始まるとチェンライ市内でも薄ぼんやりと霞がかかったようになり、遠くの山は見えなくなる。燃え滓の黒い小片がちらちら降ってくる。テニスコートに笹や雑草の燃え滓が散っていて、新品のテニスボールがすぐ薄汚れてしまう。大変不愉快である。このくらいならいいが、時には喉がいがらっぽくなって、あたりの人がみなゴホゴホ咳き込むことがある。こうなるとテニスどころではない。

3,4月の北タイ旅行はお勧めできない。3月は煙害、3月下旬から4月は暑い。タイの学校の夏休みは3月、4月となっているのも納得できる。暑くて勉強などできない。朝夕を除いて人通りも少なくなる。家の中では日中はもちろん、就寝中も扇風機をかけっ放し。今年もクーラーを使わずに乗り切れるだろうか。

■気軽に短期旅行
昨年の11月から、週3回のタイ語の授業を月、水の2回に減らしてもらった。別に厖大な宿題が出されるわけではないのだが、金曜の授業が無くなって、何か心の重しが取れたような開放感を覚える。水曜の授業が終わった途端、さて、週末は何をしようか、何処に泊まりに行こうかと考える。

泊まりがけの旅行と言っても宿泊費は日本円で千円か2千円、ホテルの予約などほとんどしたことがない。博物館や国立公園で入場料を徴収するところはあるが、せいぜい100Bくらいだし、少なくともお寺で拝観料を取られたことはない。国道を100キロで飛ばすが高速代はかからない。一昨年、日本に帰国した時、スイカの金額がみるみる減っていった。都心のホテルで飲んだコーヒーが千円以上した。タイの田舎で千円出せば豪華な晩餐が楽しめる。
いわゆるお出かけにかかるコストは比較にならないほどタイが安い。年金を貯めるのが目的でタイ暮らしをしているわけではないのだから、できるだけ旅をして見聞を広めたいものだ。

日本では四季折々、どの季節に旅をしてもいい。タイ人に人気のある北海道もしばれる冬ばかりでなく、春の滝野すずらん丘陵公園、7月の霧の摩周湖、秋の阿寒湖、旭岳の紅葉、季節を問わず楽しめる。
この点、タイは観光のハイシーズン、ローシーズンが分かれており、ローシーズンにはホテルの宿泊料が半額になる。雨が降ろうが、暑かろうが、ホテル代が半額ならローシーズンでも構わないじゃないか、と昔は思っていた。

■スコタイで懲りた
4月は観光のローシーズン、この時期にスコタイを訪れたことがある。バンコクとチェンライの中間、内陸部にあって、めちゃくちゃ暑い。車を降りた途端、熱気が押し寄せてきて、思わず不機嫌になる。スコタイ歴史公園は70平方キロの広さがある。何処くらい広いかと言うと千代田区中央区、港区、新宿区を合わせた面積よりも広い。歩いて回るには無理があるので、公園入り口で30B払って自転車を借りるのが普通。

爽やかな風を浴びる軽快サイクリングと言いたいところだが、暑季のスコタイの風は生暖かく、いくら漕いでも爽やかな風は吹いてこない。汗が噴き出して、ワイシャツが背中にペタリと張り付いて気持が悪い。遺跡巡りのサイクリングは難行苦行となった。これで、夕暮れの冷たいシンハ・ビールが飲めなかったら、タイが嫌いになったかもしれない。

飲める人はともかくビールが飲めない人にはローシーズンのタイ旅行はお勧めできない。





写真は煙害にかすむ道路、2月に咲き始めるレモンイエローの花、ドークサカロン、下4枚はスコタイ歴史公園と貸し自転車