チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

介護ロングステイ5年1カ月

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介護ロングステイ5年1カ月

■食事
ひと月ほど弟夫婦が我が家に滞在していた。弟の嫁さんが、腕をふるって、豚カツやハンバーグ、あるいは煮物など日本の総菜を作ってくれた。日頃、ブアさんの作る野菜炒めばかりだったから、久しぶりの和食に随喜の涙であった。というわけでいつもおなか一杯食べるため、いくらか体重が増えた。おいしく食べたり、飲んだりできるうちが花、増えた体重はこれからテニスに励んで減らしていくことにしたい。

母の食事内容はあまり変わらない。卵、野菜入りのお粥、ならびにバナナ。お粥にはのりたま、磯吹き寄せといったふりかけをかける。女中さんの話だと同じふりかけを続けると、明らかに嫌がる。嫌がるようになったら別のふりかけを使う。

紫蘇の葉が主成分の「ゆかり」というふりかけが大好物のようですから、多めに買ってきてください、と女中さんに言われ、兄がゆかりを大量に持ち帰ったが、その時には母の嗜好が変わっていて、兄弟で紫蘇ふりかけを消費することになった。まだ食卓にあってあまり減らない。親子共通の好みがあるみたいだ。

お粥を口にする時の表情を見て女中さんは、白身の魚を入れたり、野菜の種類を変えたりと、食が進むよう配慮している。

その点、毎食食べているバナナは嫌がらない。つぶしたバナナを匙で口に運んでもらい、いつもおとなしく食べている。タイに来てからバナナに多くの種類があることを知った。形も味も様々だ。母の食べるバナナは女中さんが、実家の村から分けてもらう特注品である。ずんぐりしていて香りも味もいい。

タイでは赤ん坊の離乳食はバナナだし、老人食はこれまたバナナ、タイ人の一生はバナナに始まってバナナに終わるといっても過言ではない。自分も将来、歯が抜け落ちてもバナナがあると思うと心強い。

■ 薬をやめても
前回、弟夫婦が来たのは昨年の6月だった。その時に比べ、母の具合が落ち着いているという。夜中に叫ぶこともほとんどない。抗認知症薬をやめたことがよかったのだろう。薬は人によっては効能よりも副作用が前面に出てしまうことがあるという。抗認知症薬は胃を悪くするから、と胃薬、オメプラゾールも処方されていたが、これもやめた。血栓防止のためアスピリン、ほかにも栄養剤やらカルシウム剤を飲んでいたが、全部やめてしまった。それでも食欲は落ちないし、体重も変わらない。病状が改善しているとは言えないが、落ち着いた生活が送れるということは本人並びに周囲の人間にとって何よりだ。

会社勤めの30ン年の間、胃薬を飲み続けていたから、胃の薬には多少の知識がある。医師からあなたは胃液が他の人の倍以上出ている、抗潰瘍薬を一生飲み続けろ、と言われていた。知恵は出ないのに胃液は人並み以上に出るといわれてもねえ。

しかし、あれだけお世話になった抗潰瘍薬も、会社を辞めた途端に縁が切れた。働くことは体に良くない。だからそれ以来、無職を通している。以前はH2受容体拮抗剤と呼ばれる薬を飲んでいた。しかし、現在はさらに進化した薬が主流になっている。胃酸分泌の最終過程で働く酵素プロトンポンプ)の作用を阻害することにより、胃酸の分泌を抑える薬、オメプラゾールだ。胃壁に小さなポンプが沢山あって胃液を送り出していると思っていたが、プロトンポンプはいわゆるポンプとは関係ないことを最近知った。自分の薬の知識はこの程度。

■薬の価格
本当は違法であるが二日酔いの時、母のオメプラゾールをもらって飲んだ。劇的に効いた。胃のムカツキが1時間で消え、食欲が出てくる。日本でH2ブロッカー、ガスター10を買ったが1錠200円弱だった。ガスター10より効くオメプラゾール201錠(先発品)の薬価は1錠153円だ。
タイは自己責任の国だから、日本では医師の処方が必要な薬も薬屋で手軽に買える。オメプラゾール20咾鯡屋で買ったら、なんと10錠入りシートが20B、1錠たったの6円ではないか。
これで食べ過ぎ、飲みすぎ、二日酔いが怖くなくなった。

鎮痛、解熱剤のアセトアミノフェン500 mg錠は1シート(10錠)で10Bだ。1錠3円。日本では300售淪の錠剤が1錠当たり80円はする。この価格差を見て並行輸入品を日本で販売する業者もいるようだ。弟夫婦もよく効いたから、とタイの風邪薬を多めに買っていった。

今回は介護ではなく、つい薬の話になってしまった。薬はあまり飲まないほうがいいという医師もいる。しかし母が日本にいたら、医師が処方する10種以上の薬を飲み続けていたに違いない。薬を飲み続けるのがいいのか、すっぱり服用をやめるのがいいのか、まだいくらかは迷いがある。




写真は上からいつも食べているバナナ、オメプラゾール、それにアセトアミノフェン500咫⇔戮硫色の錠剤は車酔いに効くディメンヒドリネート、日本ではドラマミンと言う名で売られていますが、こちらでは日本の倍量、1錠50啼?辰討い泙后1錠1B、入眠剤に使えます。