チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

生活のリズム

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生活のリズム

■週2回のブログアップ
短く忙しい滞日期間であったのに、東京で何本かブログの原稿を書くことになってしまった。日本に行く前に書き溜めておくとか、いっそのこと、友人が言うように、「2週間ほどブログはお休みします」でも誰も困らないのであるが、習慣を崩すのもどうかと思われる。因果な性格というべきか。

原稿を書く場合、統計数字を引用したり、うろ覚えのことの正確さを期すために、ネット情報は欠かせない。しかし、東京の家にあるパソコンは8年前の骨とう品だから、動きが遅くてイライラする。確か光通信が入っているのだが、通信速度はパソコンの年齢に反比例して遅くなっていくのだろうか。

というわけで、レポートは引用をあまり必要としない内容、見聞きしたことを忠実に記す(アカ族の話)とか、老人の繰り言みたいなもの(下座から見えること)になってしまった。

それにしてもよく書けるね(内容はともかくとして)、と言ってくれる友人は多い。でも2006年にウズベキスタンに行った時から、中断期間が少しあったが、8年書き続けているから、惰性というか、一種の生活のリズムになっているのだろう。

本来、生活リズムとは、朝起きて、3食食べて・眠るという基本の生活を毎日規則正しくして、調子を整えること、この結果、健やかに暮らせるという。
ドイツの哲学者カントは必ず決まった時間に起き、必ず決まった時間に食事をし、必ず決まった時間に読書し、必ず決まった時間に散歩し、必ず決まった時間に眠るという生活を続けた。毎日、決まった時間に散歩をするから、ご近所の人は彼の散歩の時間を基準に時計を合わせたという。18世紀に生きた人だがリズムを守ったせいか80歳の長寿を全うした。

半沢直樹
TBSテレビ日曜劇場「半沢直樹」は最終回は40%を越える視聴率を上げたという。ネットやニュースで、「倍返しだ!」というセリフが流行語になっていることは知っていた。でも実際にドラマを見ていないので、いまいちピンとこない。
日本で息子と食事をしていた時、「あの人にはお世話になったから、お礼は倍返しかなあ」、と言ったら、「父さん、それは今では使い方が違うよ」とたしなめられた。
こんなことを言っているようでは南方ボケ、と思われるのではと心配した息子が「半沢直樹」シリーズをUSBに入れてプレゼントしてくれた。これを見て倍返しの使い方を勉強するように、か。

帰国して2日目、夜9時から、第一話を見てみた。よくできている。面白い。銀行の世界がカリカチュアライズされていて、こんなことありえないなあと思うが、組織に属したことのあるわが身に取って身につまされる場面がないではない。支店長夫人をトップに副支店長夫人が部下の奥さん達を取り仕切るシーンは某国の日本大使館で、公使夫人が大使夫人にかしずいて館員夫人を序列順に座らせて下知を飛ばすという話を思い起こさせた。
デテールはともかくとして水戸黄門暴れん坊将軍のように、正義は必ず勝つ、とい爽快さもある。

第一話から第四話まで連続して見たため、横になったのは午前1時を過ぎていた。興奮していて2時過ぎまで寝付かれなかった。別に東京との時差があったわけではないのに5時に目が覚めた。どうせ眠れないのだからと、パソコンを立ち上げ、第五話から見始めた。朝食を挟んで最終回スペシャルの第十回まで見続けた。

■影響を受けやすい
突然、「やられたらやり返す、倍返しだ!」、「たとえ地べたを這いつくばっても、土下座をしてでも、伊勢島ホテルを守り抜いてみせます!!」などと言い出したので兄が驚いていた。

日本に一時帰国する前、深作欣二監督の「仁義なき戦い」シリーズを見た。そのあとしばらく「義理は果たしておるけんのう、コラエテつかいや」などと低い声で菅原文太松方弘樹の真似をしていたのだが、この日からハイトーンの堺雅人になってしまった。

それだけ真似がうまいし、セリフをすぐ覚えるのににどうしてタイ語はうまくならないの?と、兄にバカにされているが、昔から影響を受けやすい性格だったように思う。親がこの性格を早く見抜いて、「野口英世伝」とか「エジソン伝」といった本を買い与えてくれていたら、もう少し違った人生を歩んだかもしれない。

カントはジャン・ジャック・ルソーの「エミール」に読み耽ったため、いつもの散歩を忘れてしまったという。生涯でただ一度、彼の生活のリズムを崩したのはエミールだったが、自分はテレビドラマ程度で簡単に生活のリズムが狂ってしまう。これではカントの享年80歳に到達するのは望み薄だろう。


写真は東京でのスナップ「スーパー日本酒売り場」「品川駅前」「成田空港」「目黒川」「銀座」