チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

テニス再開

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テニス再開

■ 今年の雨季も平年並み
チェンライは1年中温暖な気候です。10月~5月くらいまでは乾季で雨の心配がありません。6月から9月までは雨季になりますが、一日中降り続けるわけではなく、スコールのように単発で雨が降ります、とガイドブックには書いてある。でも今年の7月は一日中雨が降り続ける日もあり、まるで日本の梅雨を思わせる鬱陶しい日が続いた。チェンライの7,8月の平均降雨量は317mm、368mmとなっていて、東京の6月の平均降雨量、167.7mm、台風月の9月、209.9mmに比べて、かなりの雨が降る。最高気温は30度を越えるから植物の生育にはうってつけの時期だ。山の斜面の焼き畑では天水だけでトウモロコシや陸稲が育つ。

タイの米作のことを思えば雨に不平を鳴らしてはいけない。7,8月は田植えの時期でもある。今年も平年並みに雨が降っているそうである。作付けは順調に進むだろう。冷夏、台風の無い国だから田植えさえうまくいけばまず安心だ。

■雨の合間にテニス
チェンライ県の天気予報は、このところずっと「曇り、ところにより雨」である。チェンライ県は東京都5つ分の広さがあるから、天気予報はあまりあてにならない。また天気は局所的で1キロ先で雨が降っていてもここは晴天ということも稀ではない。1日に雨天、晴天、曇天を繰り返す日もある。
お寺に籠っているわけではないから今日はテニスができるかな、と出かけてみると、コートだけ雨が降って水浸しということがある。逆の場合もある。要するに行ってみないとわからない。

昨年の12月に左足首を骨折した。1月にギプスが外れて、3月からテニスを始めたが、足首が腫れていて、うまく曲がらない。特に階段を降りるとき、跛(ビッコ、放送禁止用語)になってしまう。タイ語で跛を「ポッカ・ペック」という。何ヶ月かポッカ・ペック、ポッカ・ペックと言いながら階段を降りていた。

怪我をするまで、毎日のようにテニスをしていたので、足の筋肉は太くしっかりしていた。でも4カ月運動できなかったため、左足のふくらはぎが細く、ぐにゃぐにゃになってしまった。蜀の劉備の髀肉之嘆(ひにくのたん)とはこれかと思ったが、劉備が馬に乗れずに衰えたのは腿の内側の筋肉のようだ。
とにかく、足の筋肉が衰えている。市営運動場には午前中、ほとんど人がいない。朝、コートに行って、壁打ちを少々、そしてサーブの練習をやった。100球も打つと息が切れて汗びっしょりになる。スタミナも落ちたようだ。

■テニス仲間の消息
メーコック川沿いのコートに行ってみた。米国人ジョージ、スイス人トム、スクールバスの運転手、トンさん等が来ていて、ダブルスができる。4月末には6ゲーム先取の試合を3セット2時間やった。少し体力が戻ってきたように思う。しかし、左足が完全というわけではなく、全力疾走できない。あと一歩でボールに追いつけない。もどかしいものだ。

ジョージはもう80歳になると思うが、俺は若いんだ、まだやれるというやる気十分の老人だ。セカンドサーブも力一杯打ちこんでくる。勝負にこだわるあまり、ライン上に落ちた球は、必ず自分の有利なように判定する。最近はカウントも自分が有利なように判定する。みんなわかっているがまあしょうがないと認める。幾らか認知症の気味がある。

ジョージのテニス友達、ダンと2年ぶりに市営コートで出会った。元海兵隊員といった感じの端正な熟年だ。ある時から突然、テニスが下手になり、耳から血を流したり、とおかしなことがことがあってふっつり顔を見せなくなった。ダンはアメリカに戻って2年の間に5回、ガンの手術を受けたそうだ。少し太ったが、バックストロークの切れは昔と変わらない。但し、息がすぐ上がってしまう。2年ぶりだ、少しずつ戻していくよ、と嬉しそうだった。

ダンからチャックが肺がんで亡くなったと聞いた。まだテニスの下手な我々兄弟を、「なに60ちょっと?、まだベイビーよ」とゲームに誘ってくれた人だ。ゲームカウントを間違えると「日本ではそう数えるかも知れんがな」と皮肉をいい、こっちのボレーが決まると「スニーキー・アタック(汚ねえぞ)」とか他にも4文字スラングを連発していたが、ゲームはいつもフェアで気持ちがよかった。

ゲームのあと、煙草をうまそうに吸っていたことを思い出す。チェンマイの病院で片肺の摘出手術後、化学療法を受けていたが、一人さびしくなくなったという。見舞いに行けばよかったと悔やまれる。チャックは独身だった。

ジョージもダンもタイ人の連れ合いがいる。やはり独身は早死にするのだろうか。

写真上から田植え風景とテニス仲間