チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スコタイ、プレー

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スコタイ、プレー

■ スコタイ遺跡公園
スコタイを訪れるのは今回で3回目である。初回は数年前の12月、ベストシーズンだった。旅行者だったのでトゥクトゥクを雇って、遺跡公園の主だった観光名所を回った。2回目は2年前、兄と車で出かけた。雨季であったが雨上がりの公園を貸し自転車で走りまわった。公園内のラムカーヘン大王のブロンズ像の前でタイの小学生が先生の話を神妙に聞いていた。いずれにしても大変快適だったという記憶がある。

スコタイは北タイの一部であるがチェンライから約400キロ、バンコクから420キロの地点にある。タイのヘソといわれる内陸部であるから、暑季は殊のほか暑い。こんな時期にスコタイに行くなんて、とチェンライの友人が呆れていたが、確かに暑かった。市内から14キロ離れたスコタイ遺跡公園に着いたのは朝9時前だった。自転車を借りて、100Bの入場料を払い、まずは公園内の中央に位置するワット・マハータートに行く。入口から自転車で5分足らずだが、この時点で汗が噴き出す。

マハータートとは仏舎利を意味し、代々の王朝では仏舎利を祭るお寺を建立するのが常であった。だからタイ国内にはいくつものワット・マハータートがある。
さて、スコタイのワット・マハータートは西と南北を堀で囲まれている。約200m四方の境内には200以上の塔や8つのお堂、10の礼拝堂がある。増築、修復を繰り返し、スコタイ様式、ランナー様式、アユタヤ時代と、いろいろな様式の建物、仏像、仏塔が見られる。本来であればじっくり、仏塔や仏像を見て歩くところであるが、とにかく暑い。腕が陽に焼けないように長袖のワイシャツを着ていたのだが、背中に布地が汗でペタリと張りついて気持ちが悪い。適当に切り上げて自転車のところへ戻った。

■異色のクメール遺跡
ワット・マハータートから350mほど南にクメール様式の塔堂を持つワット・シー・サワイがある。13世紀初頭にヒンズー教の神殿として建立されたが、スコタイ時代に仏教寺院に改装されたという。左右対称の重量感ある寺院だ。トウモロコシ型の特徴ある仏塔にはガルーダやナーガなどヒンズーの神像がびっしりと彫りこまれている。あまり遺跡に興味のない娘も色々なアングルで仏塔を撮っている。趣きのある遺跡である。シー・サワイはタイ語で「そよぐ色」という意味だ。今はラテライトの黒灰色の地味な外観であるが、往時は彩り豊かな寺院だったのであろう。

クメール時代の遺跡は石造りであるので、現代に形が残っているものが多い。スコタイ、そののちのアユタヤ時代の建造物は時代がさがるにつれて木造になって行った。アユタヤ時代の建造物はビルマとの戦火で焼失し、今、残っているアユタヤの遺跡は基礎部分のレンガだけ、というものが多い。

自転車の賃料は1日30Bである。観光客は70平方キロある遺跡公園ばかりでなく、公園周辺のワット・シー・チュム、ワット・プラ・パーイ・ルアンまで2,3時間かけて自転車で回るのが普通である。しかし自分は公園内を30分ほど走っただけで頭痛がしてきた。熱中症の前兆だ。早々に自転車を返却し、ポリ瓶の水を一気に飲み干した。観光より体調管理のほうが大切だ。

■スコタイからプレーへ
日本からのスコタイ観光ツアーというとスコタイ遺跡公園とその周辺の遺跡だけ見て帰る場合が多い。世界文化遺産スコタイには北に50キロ離れたシー・サッチャナライ遺跡、更にスコタイから南西に70キロ離れたカムペーンペッ遺跡の2つが含まれている。3つの遺跡を見なければスコタイの世界遺産を見たことにならないとは言わない。スコタイ遺跡公園だけで十分と思う。時間があればあと2つの遺跡公園も見ておいて損はないという程度か。いずれの遺跡公園も驚くほどきれいに整備、修復されていて、何か人工的、といった感じを受ける。

午前中にスコタイ観光を済ませて帰途に着いた。行程は400キロであるから夕方にチェンライに戻ることも可能であったが、スコタイとチェンライの中間にあるプレーで一泊した。プレーはその昔、王国として独立していた都市だ。旧市内の周りは崩れかけた城壁に囲まれている。
城壁の外を流れるヨム川はスコタイを通ってナコンサワンでナーン川に合流し、チャオプラヤー川に注ぎ込む。田舎ではあるが、古い歴史を感じさせる落ち着いた街だ。スコタイの街に溢れていた西洋人は一人も見かけない。

夕方スコールがあり、プレーの夜は涼しくなった。ホテルはエアコン付き一泊350B(約1000円)であったが、冷房は必要なかった。

その後もチェンライは雨が降らず、寝苦しい夜が続いている。


「ワットマハータート」「ワットマハータート」「ワット・シーサワイ」「ワットシーサワイの壁」「スコタイ」「プレーの木造寺院」「プレーの仏塔」