チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

スポーツ2題

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スポーツ2題

■スポーツ観戦
日本に住んでいたら全く縁のなかったであろうスポーツに接することができたのはチェンライ滞在の余禄の一つだ。
タイプレミアリーグ 、チェンライ・ユナイテッドに所属していた小川君のお陰で、何度かサッカー場に足を運んだ。タイのサッカーファンはビールを飲みながらの泥酔応援、観客席が酒臭くなることには閉口したが、それなりにサッカー応援の楽しさを知った。

小川君がパタヤに移籍し、地元チームに邦人選手がいなくなったので観戦から遠ざかっているが、空港の近くに建設中のホームスタジアムが完成したら、出かけてみたいと思っている。

今年に入って、新規に2つのスポーツを観戦する機会があった。一つは自転車競技であり、もう一つはプロゴルフである。

■Nさんの合宿所
北タイの乾季は湿度が低く、気温もそこそこ、雨はほとんど降らない。屋外スポーツをするには最適なコンディションと言える。
チェンライ郊外は道路が整備されており、交通量が少ない。アップダウンのコースも自在に選べるし、100キロのコースをほとんど交通信号なしに走破できる。自転車競技の練習には最適の場所だ。

チェンライ郊外に住むNさんはもともと自転車の国体選手だった。彼を慕って、日本の自転車競技の選手たちがチェンライにやってきた。彼はゲストハウスを経営していて、選手が滞在するに好都合。選手たちはチェンライの練習環境の素晴らしさに驚いた。

暖かいチェンライで思う存分練習できるという噂は口コミで広まり、今ではオリンピック選手、アジア大会優勝者、アジア選手権優勝者、ツールドフランス、ジロデイタリア出場者、プロの競輪選手など20人以上がNさんのGHに集結する。日本の一流選手と一緒に練習できるというので、マレーシア、韓国、台湾からも若者が合宿に参加するようになった。まさにチェンライは自転車競技冬キャンプのメッカとなっている。

■レースの応援へ
主催者として雨の心配をする必要がないから、乾季にはいくつもの自転車競技大会が開かれる。その一つ、キングズ・カップが先ごろ、チェンライのメチャンで開催された。タイ各地から、また少なくない数のファランのアスリートも集結した。Nさん軍団もトゥンから会場まで100キロほどの道のりを自転車で駆け付けた。

自分は自転車競技を観戦するのは生まれて初めてである。コースはメチャンの町に設けられた一周2.2キロの周回コースだ。ユースとか50歳以上とかいくつかのカテゴリーがあって、走行距離も違う。50歳以上のレースには日本から64歳の方が参加していた。

自転車競技は少なくともタイにおいては富裕階級のスポーツと言える。究極の性能を出すための軽量フレームにはチタン、炭素繊維など金に糸目をつけない素材が使われる。自転車一台でちょっとした乗用車が買えるほどの価格だ。タイには金持ちが多いんだなーと同行した友人がため息をつく。タイ各地から参加した選手、応援の人たちを見ると着ている服や雰囲気がいかにも、という感じだ。自分やメチャンの一般住民とは明らかに身分が違う。

競技のハイライトは最終戦、距離40キロのエリートカテゴリーだ。Nさん軍団の有力選手がエントリーしている。まず選手たちがコースをオートバイに先導されて一周する。人数は50人くらいだろうか。やがて本レーススタート。練習周回のスピードにさえ驚いたのだが、本番のスピード、迫力には
目を見張る。あっという間に自転車が目の前を駆け抜ける。しかし、自転車が猛スピードで駆け抜けた後、赤ん坊を抱いた若い奥さんがコースをのんびりと横切ったりするのはいかにもタイの田舎レースらしい。

■ぶっちぎりの優勝
観戦しながらNさんから競技の見どころを解説してもらった。
先頭を走ると風圧で疲労する。後ろに続く選手は先頭の選手の半分の力で付いていける。だからレースは先頭と2番手以下の選手との共同作業あるいは駆け引きとなる。

先頭集団は3人の邦人選手だけになった。交互にトップを替わりながら2番手集団を引き離していく。2番手集団から抜け出して先頭集団に追いつくということはあり得ないのだそうだ。だからレース中盤で日本の1位から3位までが決定したことになる。世界のトップレベルの選手が腕試しで出場しているのであるから当然である。結局、1位から4位までは日本選手が独占、5位にタイの選手が食い込んだ。5位まで賞金が出る。

日本選手の獲得賞金総額は約3千バーツ(9千円)、それにNさんが補助をして、合宿中の選手20数名が川エビ養殖場付設高級レストランで祝勝大晩餐会を催したしたとのことである。

紙幅がなくなったので、ゴルフは次回に。


写真はレースの様子