チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

今月も無事に・・・

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

今月も無事に・・・

■母の様子
日本にいた頃、ショートステイと言って泊まりがけで母を預かってくれるサービスがあった。その時は上野の美術館に行ったり、ゆっくり外食できたが、通常はちょっと遊びに、などということは難しかった。介護のほかに掃除、洗濯、買い物、皿洗い、ゴミ出しと分刻みで雑用をこなしていかなければいけない。あいまに図書館に行って本の返却、受領、といった生活。

今は女中さんが介護と家の仕事をほぼ総てをやってくれる。東京の生活に比べれば正に極楽、雲泥の差と言っていい。段々と衰えてきてはいるが、母もまずは息災に暮らしている。リハビリが刺激になっているのか、話しかけた時の反応がしっかりしてきたし、声も大きくなった。

整体師のジェニさんは日本語で「歩く?」と母に聞く。母はうなずくこともあるし、「歩かない」とはっきり言うこともある。女中さんとジェニさんが両脇を抱えてベッドから長椅子まで歩かせるのだが、足を踏ん張っていないので、操り人形を持ち歩くような格好になる。

母は右脳が委縮しているせいで、左目が見えなくなり、左足は曲がったまま、左手の握力も弱くなった。ベッドの端に座らせると、以前は左側に倒れてしまうことが多かった。しかし整体を始めてからはしっかり座れるようになった。また左手の握力も強くなった。
歩けるほどには回復はしなかったが、リハビリの効果はあったと言える。

■新しい女中さん
8月は女中さん探しでアタフタしたが、9月に入ってニイさんというラオス人の女性が通いで来てくれるようになった。ラオス人ということで先任女中との上下関係がはっきりしているし、何よりもよく働くのでブアさんも大喜びだ。帰宅するときに、メリケン粉やお菓子を渡す。渡すといっても、はい、これをニイさんに、と自分に渡し、自分がニイさんへ渡す。

これ、俺が買ったものじゃないか、別にやらなくてもなあ、と思っても、ずっと家事一般、対外関係を取り仕切っているので、ブアさんはまるでこの家の女主人だ。逆らわず彼女の言う通りにする。全くどちらが使われているかわからない。

日本にいた時、カミサンにはめったに反抗しなかった。ブアさんも女であるし、タイ人であるから自分の思ったようにことが運ばないとテキメンに不機嫌になる。ま、大した金額ではないし、これで女中さん達が機嫌よく働いてくれれば、と我慢してしまう。

本心を隠して、その場を取り繕っていると、尖閣竹島のように相手になめられてしまう、と危惧しないでもないが、ママサン、ママサンと言って、母の世話をしている姿を見ると、これでいいのかな、と思う。
それに、もしカミサンがいたとしても、ここまで親身に母の面倒を見てはくれないだろう。メリケン粉くらいけちけちしないことだ。

■テニスで日が暮れる
9月に兄が一時帰国した。その間、20日ほどタイ語の授業を休みにしてもらった。遅れてやってきた夏休みのようである。ジアップ先生が明るい性格なので、授業に行くことは楽しみではあるが、それでも学校は学校なので、時間的には束縛される。

明日授業がなければ、あそこに遊びに行けるのになあ、などと考える。小学生の時から考えることは変わらない。さて、3週間、一人になって何をしようか。

ママサンは落ち着いているし、何かあったら電話しますから2,3日、できたら1週間ほど出かけてはどうですか、と盛んに女中さん達が勧める。自分がいなければ朝寝はできるし、ゴハンを作らなくてもいいし、なによりも自分が家にいて2階でパソコンなど打っていると落ち着かないものらしい。主人、元気で留守がよい、といったところか。

人、木石にあらねば、時にとりて、物に感ずる事なきにあらず、ではないが、旅に出ると、なるほどと感激することがある。それをレポートしろと言われれば、すぐに10本くらい書ける。
海辺の保養地ホアヒンはどうか、イサーンからビエンチャンに出て、ビヤラオを飲むか、などと考えているうちに日が過ぎていく。

授業がないので、朝はテニスコートに向かう。テニスは健康のバロメータ-、時には夕方、再度コートに立つ。午前中は実力が同じ程度の仲間が集まる。和気あいあいとやっているが、夕方のメンバーは自分よりかなり実力が上。付き合ってくれる高校生は強烈なスマッシュやサーブを決めてくる。6ゲーム中、3ゲームとるのがせいぜいだ。汗のかき方が午前中の比ではない。

家に帰ってシャワーを浴びれば、食卓にはビールと串焼が並んでいる。ご飯を食べさせてもらっている母に声をかけながら、まずは一杯、これで充分シャーワセ。原稿も旅もどうでもよくなる。


写真上から「タイの子供達」「テニス仲間」「造営中の寺」