チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

違法ではないが・・・

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違法ではないけれど・・・

生活保護
兄が一時帰国していた時、吉本のお笑い芸人の生活保護問題で日本国中大騒ぎだったそうだ。何でも数千万円の収入がありながら母親に生活保護を受けさせていたという。
十数年にわたって受給していたようだし、その間、役所の福祉関係部署と相談もしているので、不適切ではあっても不正受給ではないのだろう。

20年以上前のことになるが「生活保護の受け方」というハウツーものを読んだことがある。一読してみて日本の福祉制度がいかに充実しているか、しかし、それを逆手にとれば、いくら福祉予算があっても足りないのでは、という危惧を持った覚えがある。

生活保護といった社会福祉はセーフティ・ネットであって、誰でも受けられる当然の権利ではないと思っていたが、憲法第25条・生存権:「すべての国民は、健康で文化的な最低限の生活を営む権利がある」をタテにとって、国民の権利と主張する人は少なくないようだ。

権利であれば「貰えるものなら貰っておくのが当たり前、何が悪い」ということになる。

■受給のテクニック
生活保護は4つの条件さえクリアすれば簡単に受給できる。

(1)稼働能力なしの証明
 65歳以下の場合、働けない事を証明する。うつ病に関する本を読んで精神科医へ行き、「眠れない」「何をする気も起きない」等と訴えて診断書を貰うのが手っ取り早い。できれば複数の精神科医で診断書をもらうといい。

(2)資産がないことを申告
 不動産や車等はないこと。銀行通帳にはほとんどお金がないこと。ただし、車しか交通手段がない田舎の場合、車所有が認められる場合がある。パソコンやエアコンその他の家電もOKだ。借金があると生活保護受給できないので自己破産・免責してもらう。

(3)扶養義務者から援助しない旨の意思表示
 民法877条の扶養義務者は、直系血族(父・母・祖父・祖母・子・孫)と兄弟姉妹(それ以外の、例えばおじ・おば・めい・おい等には扶養義務はない)。これらの扶養義務者から援助しない旨の回答をできれば書面でもらう。理由は経済的事情でも、家庭での絶縁関係での事情でも何でもよい。

(4)生活保護を受給しようとする市町村に住民票があること
 生活保護の管轄は、市町村区役所の福祉課である。そこに住民票がなければならない。なお、市町村区役所福祉課へ行く時は一人ではなく、生活保護支援団体や議員などと一緒に行くのがいい。公営住宅に優先的に入れる。住民税や市水道代は免除。市営交通無料。医療保険は掛金ゼロ、医療費全額公的負担。

■預金があっても大丈夫
預金が生活保護の管轄市町村以外の地域にある金融機関にあるなら調査権は及ばない。銀行協会が個人情報ということで国への開示を渋っているからだ。だからン千万円の預金があっても生活保護の受給は可能だ。

子供に1千万円の年収があっても、「家のローンや子供の教育費にお金がかかる」と書面で回答すれば親の扶養義務はなくなる。お笑い芸人もこういったケースだろう。福祉課は回答書類があればOK。ケースワーカーは1人で平均120の生活保護事案を抱えており、扶養義務者宅に面談に行くこともできない。

大阪の名物はたこ焼きと生活保護と言われているが、大阪市の税収は6千億円、生活保護費は約3千億円となっている。大阪市では13世帯に1世帯が生活保護。認定されやすいから住民票を大阪市に移して申請をする人は多いだろう。中国残留孤児の家族数十人が来日してすぐ、大阪市生活保護の申請を出して問題になったことがある。大阪市に限らず、特定政党の市会議員に口利きしてもらうと申請が通りやすいというのは公然の秘密だ。

■年金より大問題
国民年金の掛け金を40年間払い続けても受け取る年金は生活保護費の半分にしかならない。さらに生活保護を受けていれば医療費、介護保険料、NHK受信料などすべてタダ、公営住宅にも入れる。
歯医者にタクシーで通い、入れ歯の具合がいいからあと二つ作ってくれ、と言えばタクシー代も含め全部公費で見て貰える。これでは年金より生活保護を選ぶ人が出てきてもおかしくない。

22年度の年金の支出額は53兆円だ。生活保護費は今のところ4兆円だが、年金の掛け金を払えないニート生活保護を受けるようになると軽く20兆を越えるという試算もある。公費免除、医療費など加えれば年金支出額に匹敵する。外国人受給者の増加も問題だ。

年金掛け金未納の生活保護受給者が年金受給者よりも優遇されるのは、何かおかしいと思う。しかし厚労省も政治家も納得いく説明をしていない。マスコミもはっきり書かない。

生活保護については闇がある。

写真はタイの一般的な料理、上から「アヒル一羽(1200円)」、「タイそばクイッティオ」、「昆虫食材」。