チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

快調カリビアン 1

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快調カリビアン(1)

■ 大変満足
スズキのジムニー、こちらでの呼称、カリビアンの中古車を手に入れたのは昨年の8月だった。1989年製造の車だから今年で23年落ちということになる。

1989年と言えば昭和天皇崩御し、中国では天安門事件が起こり、ベルリンの壁が崩壊した年だ。村上春樹の「ノルウェーの森」、吉本ばななの「キッチン」がベストセラー、石原慎太郎盛田昭夫の「NOといえる日本」も話題になった。
「ぬれ落ち葉」、NHK大河ドラマ春日局」から「お局様」、マンションのベランダでたばこを吸う「ホタル族」などが流行語となった。
ソニーが米映画会社コロンビアの買収を発表し、東証大納会日経平均株価が史上最高値の38,915円87銭を記録した。日経ダウ5万円も夢ではない、とマスコミは大騒ぎしていたが、この直後株価は下落、バブル景気の崩壊を見ることになる。現在の日経平均株価は8800円ほど・・・、ダウ5万円と言っていたのは誰だ、責任者出てこい。

ともあれ、日本であったならとっくに廃車、鉄くずとしてあとかたも残っていないであろうカリビアンであるが、よく走る。手に入れた時、走行メーターは3万7千キロを指していた。現在4万5千キロを越えているから、5カ月で8千キロ走行したことになる。この車でチェンマイまで何度か往復したし、ポリ袋入りの焼酎を買うだけの目的で、メーサーロンまで片道60キロの山道を飛ばしたことも度々だ。

タイ人には車を大事に磨いて、しまっておくという趣味はないから、自分以上にこのカリビアンを酷使していたに違いない。自分の場合、セカンドカーではあるし、通勤、通学、里帰りなどコンスタントに車に乗るわけではない。それでも月1500キロは乗り回している。タイ人ならば年に2万キロは走ったであろう。車に詳しい知人によればこのカリビアンの総走行距離は40-50万キロはいっているはず、という。年2万キロ以上なら60万キロ走っていてもおかしくない。日本製の車は素晴らしい。

■車と会話
自分のカリビアンは1300侫拭璽棔5段変速のマニュアル車だ。4WDと2WDの切り替えができる。家にあるもう1台の車はホンダのシティで1500侫札瀬鵝△發舛蹐鵐ートマチック。シティは坂道でもアクセルさえ踏めばするすると登っていくし、わずかにエンジン音が大きくなったかな、という程度で80キロから120キロまでスムーズに加速していく。追い越しもラクである。

その点、カリビアンはマニュアル車であるので、道路状況に応じ、ギアをこまめに入れ替える必要がある。まずエンジンをかけた時、エンジンをふかす。ローで動き始めるときは、私、カリビは頑張っております、という感じになる。シティに比べるとかなり人間的である。

上り坂ではエンジンがカラカラと音を立てる。「あ、ご主人さま、車には最適ギヤ比というものがございまして、この坂を5速で登るのは無理です。セカンドかサードに落として下さいませ」、「そうだな、アクセル踏み込んでも回転数が上がらんな、それ、セカンド、サード、下りに入ったから、トップでもいいだろう」、「お心遣いありがとうございます。コロコロ、エンジン回転が実にスムーズです。ありがとうございます。アー、気持ちいい」、「バカヤロウ、お前を気持ち良くするために運転してるんじゃないんだ」・・・・

いつも車と会話しながら、ドライブしている。

■ファンは多い
2ちゃんねるに「タイでカリビアンに乗る」という特殊スレがあり、6号まで続いている。カリビには熱烈なファンが多い。

「傷のないカリビはカリビでない、少しの凹みは気にしないこと」、「カリビーは軽い上に安いので、「ええい!! 行っちゃえ!!」とアクセルを踏むことが出来る」、

「日本の天皇と同じで海外では日本人が考えている以上にジムニー系統の評価は高い」、「そうだ、日本人でカリビアンを否定するのは味噌醤油納豆を否定するのと同じ」、

「カリビアンは正に零戦」、「黒電話とラジカセとカリビ、昭和の生き証人」 「タイでカリビに乗ったことのない方が日本人の恥だ」、

「仕事上でどんな辛いことがあっても、帰宅時にガレージに片隅にひっそり停まるカリビアンを見ればまた明日も頑張ろうって気持ちになる」・・・・
果ては「カリビアンに乗っている人には悪い人はいない」という書き込みまである

昨年、チェンライ郊外で日本の暴力団関係者とタイ人ガイドが口論になり、2名が死傷した事件があった。このガイドはのちに、日本の暴力団に雇われたヒットマンであることが判明したが、彼の乗っていた車はカリビアンだった。(続く)

写真は愛車の「カリビアン」