チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

チェンライの年末風景

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

チェンライの年末風景

■ 暮の風景、比較
日本は春夏秋冬、季節がはっきりしている。それに応じて、文化的慣習もきっちり決まっているように思う。タイでも季節ごとの慣習はあるのだが、年末年始はやはり日本の方がタイに比べ、けじめが付いている気がして懐かしく思う。

暮というと寒風が吹きすさぶ中、いくつかの忘年会に出席し、クリスマスを終えて、ホッと一息つくのもつかの間、街角には松飾りを売る露店が立ち、正月用品は買ったか、と気が急く。正月元旦は前日と打って変わって、車も少なく、初詣の家族連れ、カップルなどを見かける。何処となく華やいで、陽の光まで明るく穏やかに感じる。暮の慌ただしさと正月の落ち着き、このコントラストが素晴らしい。

こちらでは一年を通して、短パン、Tシャツで過ごせる。のんべんだらりと日が過ぎて、こちらに来て3年になろうとするのにまだ1年もたっていないような気がする。月日のたつのも夢のうち、というわけではないが、何か締りがない。タイでは西暦、陰暦、仏歴と3つの正月を祝うのであるが、西暦は一番盛り上がらない正月である。大晦日に商店が混雑するわけでもなく、元旦から市場も店も開いている。

■クリスマス、餅つき
人は文化的動物だから、新年を迎えるにあたっていくつかの儀式、慣習に則ってことを運ぶ。自分も今年の正月を迎えるにあたって、それなりの準備をした。まず、タイ語の授業である。ジアップ先生は教えるのが大好き、という方で、こちらから言い出さない限り学校の夏休みでも国民の休日でも授業がある。本当は日本の小学生並みに2週間ほどの冬休みが欲しかったのであるが、一緒に授業を受けている兄が「日本にいるときは29日から3が日しか休まなかった」と変なことをいうので暮の授業は28日まで、新年は4日から開始ということにした。ジアップ先生にお願いしなかったら暮の30日も正月2日も授業があったに違いない。更にメール配信も1週間休むことにした。これで年末年始の気分が出る。

次に、こちらで催される年末恒例のイベントに参加した。24日には山岳民族の子供達のいるS寮に行き、餅つきを手伝った。S寮には親元を離れて、市内の小学校から高校に通う120人ほどの子供たちが入寮している。午後2時から子供たちのクリスマス学芸会があるから見ていってください、というので付き合ったのだが、小演劇、カラオケ、民族舞踊、入れ替わり立ち替わり、46も演目がある。これは夕食をはさんで延々夜の10時まで続いた。10時からは邦人のロックバンドがタイポップスを演奏し、会場は子供たちの大歓声と踊りでまるでディスコのノリ、11時まで付き合ったが、これは疲れた。

25日は忘年会を兼ねた日本人会の餅つき大会があった。邦人並びにその家族80人ほどが集合。やはり正月に餅がなくては、という人が多い。30キロの餅をついたがそれでも足りないくらいだった。
毎年の餅つき大会の時にしか会わないというお子さんも多いが、初めて会ったときに比べあっという間に大きくなっている。まだ来て1年もたっていないような気がするのだが、人んちの子供を見ると3年という歳月を感じてしまう。

■カウントダウン
一昨年に引き続き、チェンライの中心、パンプラカン通りのカウントダウンに行った。1キロほどの歩行者天国となった通りにはテーブル、椅子が並べられ、9時前からビールを飲みながらカウントダウンを待つ人で一杯だ。通りには3つの舞台がある。若い人専用のロックバンド中心の、年配者むけの民俗舞踊など伝統音楽中心の、それに3,40代の人が楽しめるタイポップス中心の3つだ。通りの中央と両端にあるので、音が入り混じることはない。

チェンライのシンボル、金色に輝く時計台はライトアップされ、七色のイルミネーションで瞬時にイメージを変えていく。この時計台をバックに皆写真をとるのであるが、Ipadをカメラ代わりにしている人が目につく。さすが中進国。

カウントダウンはイサーンの女性歌手チンタラを見たいという女中さん達の懇望で付き合った。チンタラはおかっぱ頭の50歳位のオバサンでちょっと期待外れであったが名前に似合わず、軽快なタイポップスで観客を興奮の渦へ誘う。

そうこうするうちにタイ語で5,4,3,2,1の掛け声がかかり、ファンファーレと共に花火が上がり、爆竹が鳴る。空には無数のコムロイが上がって、まるで天の川のようだ。周りには可愛い子が一杯いたが、欧米と違って抱きついてキスしてくれる、ということはなかった。やはり慎みの国、タイか。


写真上から3枚はチェンライのカウントダウン風景、下から二枚は年末恒例の学芸会と餅つき風景。