■またバスを乗り継いで
ラヨーンで3泊、このまま延泊してもいいかと思ったが、チェンライからチャン島にバスで行けるのかと友人が言っていたことを思い出した。ラヨーンからトラートのタンマチャ埠頭まで約200キロ、バスで行けない距離ではない。この埠頭からチャン島行きのフェリーが出る。
ホテルで聞いてみると、ラヨーンのバスターミナルからタンマチャ行きのバスが出ていることがわかった。ラヨーン市内までのタクシーをホテルで手配できるが800バーツかかるという。30キロの距離があるのだから、日本円で2千円のタクシー代は妥当というべきかもしれない。しかし、このホテルにたどりついた時はソンテウで40バーツであったことを思うと、じゃ、タクシーをお願いね、という気になれない。
朝8時にチェックアウトを済ませ、ホテル従業員のバイクに乗せてもらって、近くのお寺に行った。境内にソンテウが停まっている。誰も乗っていないので心配だったが、数分後におばさんが2人来たところでソンテウは動き出した。来たときとは違って、細い道を走りながら、お客を拾っていく。
ラヨーンは高温多湿、南国瘴癘の地と聞いていたが、道路の両側にはプール付きの洒落た住宅があって、上半身裸のファランが庭木に水をやったりしている。北欧のファランにとってはこの様な土地が地上の楽園ということになるのだろうか。
■チャン島再び
ソンテウは道すがら乗客を拾ったり、下ろしたりながら1時間ほどでラヨーン市内のバスターミナルへ着いた。ソンテウの運転手がタンマチャ行きのバスはあれ、と道路わきのハイエースタイプのミニバスを指し示してくれた。ミニバスはチャンタブリを経由して3時間弱でタンマチャのフェリー埠頭に着いた。チャン島行きのフェリーは30分おきに出ている。
チャン島に来るのは昨年の3月に次いで2回目だ。島についてはその時に書いている（http://blogs.yahoo.co.jp/uzbekistan24/51057118.html チャン島）が、石垣島とほぼ同じ、八丈島３つ分ほどの面積を持つ。タイではプーケット島に次いで２番目に大きい島だ。
前回訪問時とは打って変わって、フェリーも島の中心部ホワイトサンドビーチもファランの観光客で一杯だ。前回朝食付き750バーツだったホテルが今回は1300バーツに跳ね上がっている。それも空室は一つだけという。さすがハイシーズン。
いつものように適当なホテルを探して歩き、一泊800バーツのホテルに決めた。崖の上に建つロッジだが、眼下にシャム湾が見下ろせる。2泊だけであったが海に沈む夕日を満喫することができた。
■滝で泳ぐ
チャン島ではまず行ってみたいところがあった。サラベット湾を過ぎて、山からの水が海に注ぎこむ手前に深さ２ｍほどの川があった。ここで現地の子供たちとターザンのようにロープからダイビングして遊んだものだ。
バイクを飛ばして思い出の場所に行ってみた。ところが水が枯れていて、10センチほどの水たまりしかない。これは飛び込みどころか水浴もできない。
チャン島は7割が山岳地帯で最高峰カーオ・サラック・ペット山は740ｍある。山を流れ落ちる水が滝となって、チャン島6滝という名所になっている。
先ずクロンプラオビーチから3キロほどのところにあるクロンプル滝へ行ってみる。国立公園になっており、入場料は200バーツ。30分ほど渓流に沿って山道を歩く。滝の落差は10ｍほど、滝壺から川下20mくらいを土嚢でせき止めて、自然のプールを作ってある。早速飛び込む。水は青く、気持がいい。深いところで3mくらいあるのではないか。暗い川底は不気味であるが、浮き輪を持った警官が岩の上で、監視をしているのでいくらか安心。この滝の水は古くから島民の水源として使われてきたという。
次にターン・マ・ヨム滝に行ってみる。クロンプル滝からバイクで40分くらいの距離だ。ここも入場料200バーツ。更にバイクの駐車料金として10バーツ徴収される。さすが観光地だ。駐車場から滝まで30分ほどのトレッキング。途中、深さ20センチほどの川を渡る。滝は３段、岩と流れ落ちる水のバランスが美しい。この滝は、ラーマ5世と7世が1876年と1927年に訪れて、そのイニシャルが岩に彫り残されている。滝壺の水深はクロンプルより更に深い。ここでも30分ほど泳いだり、魚を追っかけたりして遊んだ。
滝の近くにはキャンプ場もある。チャン島は海浜のリゾートライフばかりでなく、本格的なトレッキングも楽しめる場所のようだ。
なお、滝の入場料は外人200、タイ人40バーツだったが、60歳以上の人は国立公園法の規定により無料ということをあとで知った。これからタイの国立公園に行くシニアは、身分証明書は必携と思う。
写真上から「水枯れ」、「クロンブル滝」、「シャミ湾の夕焼け」、「ターン・マ・ヨム滝への道」、「ターン・マ・ヨム滝」
* ちょうど区切りのいい300回となりました。年末年始のお休みをいただきまして、新年は1月5日から更新をさせていただきます。皆様にとりまして来年がよい年でありますよう、遠くチェンライよりお祈り申し上げております。
