チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

チェンライ観光案内 その1

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チェンライ観光案内(その1)

■3週間で4組
10月は弟一家、大学の後輩、ウィーンの元判事、娘とその友達と4組の来客があった。3週間、タイ語の授業を休み、テニスコートにもいかず、ほぼフルアテンドした。忙しかったが、みんなと、いろいろ話をしたり、市内のレストランで食事をしたり、またチェンライとその近郊の観光を楽しんだりと、いわゆるハレの日を自分も満喫したように思う。
チェンライはタイの田舎であるから、行くべき観光名所は限られてくる。これからチェンライに来られる方の参考のため、10月にみんなと訪れた場所をいくつかご紹介したい。

まず、チェンライ、チェンセーン、ゴールデン・トライアングル、ラオス領ドンサオ島、メーサイ、チェンライの一筆書き約200キロの1日コースを中西ツアーではお勧めしている。実は10月にこのコースを4度、回った。ガイドの口も滑らかになろうというものである。

■チェンセーン
チェンマイ、チェンライなど北タイには「チェン」が付く地名が多い。チェンは砦とか城を意味している。ハンブルグザルツブルグサンクトペテルブルクのブルグ(ブルク)が城砦を意味しているのと同じだ。チェンライはランナー王国を開いたメンライ王の名を取ってライ王の城、チェンマイは新しい城という意味だ。チェンセーンはランナー王国第3代のセーンプー王に因んで名付けられた。

チェンライから1号線をメーサイ方面に北上すること40分、右折して1016号線に入る。走行車両は少なく、長閑な田園風景が続くが、道路の拡張作業をあちこちでやっている。これはメコン川に建設予定の友好橋が完成した暁には、中国資本がどっと流入し、タイ北部が一大工業地帯になる、と期待されているからだ。
チェンセーンはメンライ王がランナー王国の都としていたが13世紀末、元の侵攻を恐れてチェンライ、そしてチェンマイに遷都した。第3代王セーンプーにより14世紀初頭に首都として再建されたという。

チェンセーンは、街のあちこちに寺の廃墟や土レンガの土塁が残っており、往時を偲ばせるが、今はホテルらしいホテルもない小さな田舎街となっている。タイ観光庁のウェブには「チェンセーンは何もないのが魅力の静かな街です」と紹介されている。

■ワット・チェデルワン
見どころはセーンプー王によって1332年に建立された、チェンセーンでもっとも高いパゴダがそびえるチェデルワン寺院。チェディルアンというのは、「大きなパゴダ」という意味だ。高さ88メートル×底の幅24メートルのこのパゴダは、1957?1958年にタイ文化庁によって修復されたもの。底の部分は八角形で、上にいくに従って丸い鐘の形になるというのが特徴らしい。これがその後のチェンセーン様式パゴダの見本となったとか。パゴダの手前には、遺跡の上に修復した本堂、そしてその周りにも大小のパゴダの跡が4つ残っている。

この寺を初めて訪れたのはもう10年も前になるかと思う。その時は本堂の伽藍は青天井で、わずかに釈迦像の安置されている部分だけ屋根がかかっていた。境内にはひと気がなく閑散としていた。今は土産物屋やコーヒーショップが境内に軒を連ねている。

本堂入り口には樹齢1000年を越えるかと思われる沙羅双樹の大木がある。お釈迦さまが入滅した時、枕元に生い茂っていた沙羅双樹がすべての葉を落とし、白木と変じたという。無憂樹、菩提樹と並ぶ仏教の3大聖木の一つ。平家物語の冒頭にも登場する木であるが、日本の沙羅双樹はインドやタイの沙羅双樹と別物らしい。

この寺院の隣にチェンセーン国立博物館がある。ランナー王国時代の出土品や山岳民族の民具が展示がされており、入場料100Bが高いかどうかは別にして、一見の価値はあると思う。しかし、10月に4回と訪れたが、いずれの時も閉館していた。

■チェンセーンの市場
寺院を200メートルほどメコン川方向に歩くと右側に市場が見える。常設の市場ではあるが土日には市場を中心に露店が立ち並ぶ。いかにも田舎の市場という鄙びた感じで、何か懐かしさを感じる。歩く人々や売り手の顔を見ると、チェンライの人はアカ抜けているなあと思う。野菜や果物の値段も安い。何でも10B均一といった雑貨を商う店もでている。

この市場に来た人の中には、長さ30センチほどのナマズの丸焼きを買って、それを食べながら歩いた人もいるし、モチキビという白色のトウモロコシを10本10Bで買い求め、昼食をこれで終わりにした人もいる。市場の中には一杯25Bのソバ屋さんや簡易食堂があるが、大事なお客さんをご案内しているので、今回はスキップした。(続く)


写真上から「パゴダ」「ワット・チェデルワン」下の二枚は「チェンセーンの市場」