チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

カリビアンを手に入れる

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リビアンを手に入れる

■タイで乗ったレンタカー
ダイビング目的でプーケットに行き始めたのは10年以上前になる。家族連れで行ったこともあるし、職場の仲間と一緒だったこともある。一人の時はバイクを借りるのであるが、連れがいる場合は車を借りる。フロントで車を借りたいと言えば、レンタカーが即座に出てくる。手続きは1枚の契約書にサインすることとパスポートを預けることだけ。いたって簡単、1分もかからない。借りる際、国際運転免許証の提示を求められたことはない。

プーケットはもともとマレー語で「山の多い」という意味という。アンダマン海側のパトン、カタ、カロンビーチ、南側のナイハンビーチなど有名ビーチに行くには急勾配の山を上り下りしなければならない。そのせいであろうか、レンタカーはスズキのジムニーが多かった。自分がタイで初めて運転した車はジムニーだった。

■根強い人気のカリビア
ジムニーはスズキが1970年から出している4輪駆動の軽自動車である。タイ人は一般的にジムニージープと言っているが「ジープ」はクライスラーの登録商品名なので使えない。ジープのミニということでジムニーと名付けられた。1984年には1300佞裡汽淵鵐弌爾離献爛法爾登場した。この車はタイでは「カリビアン」という商品名で販売されて大ヒットする。
今でもプーケットやサムイ島で走っているレンタカーの多くはカリビアンという。チェンライではいすゞトヨタのピックアップが主流だが、50台に1台くらい、スズキのカリビアンが走っている。

兄が2台目の車を買う、と言った時、プーケットで乗り回したカリビアンを思い出した、これから山岳民族の村に行くことを考慮すれば、車高の高い4輪駆動、カリビアンは山道走行に最適だ。ところがチェンライのスズキ代理店に行ってみたらカリビアンはすでに生産中止になっていて、ジムニーシリーズの新車は永久に手にはいらないことが分かった。

「タイでカリビアンに乗る」という2ちゃんねるのブログがあり、書き込みが多く5号まで続いている。
リビアンに乗っている人はタイ人にも日本人にも悪い人はいない、カリビアンは真空管の良さがあるなどの称賛と共に、何処をどう改造したかのマニアックな話が載っている。カリビアンは改造して乗る車らしい。我々の見て回ったカリビアンの中にも1300のエンジンを取り外し、代りに排気量の大きい中型車のエンジンを搭載している車があった。マニアが多いということはそれだけいい車なのだろう。

■ついにカリビアンを入手
程度のいいカリビアンは見かけなくなった、とブログで嘆いていた。幻の名車と言われているくらい愛好者は多く、なかなか中古車市場に出まわらないようだ。売りに出された車を見て回ったが製造年は20年近く前、塗装は剥げ、シートは破れ、ハンドルの下には電線がぶらぶらしているといった車が多い。日本であれば山の中に放置されているレベルの車ばかり。10台以上もそういった程度の悪い車を見ているうちに、中古しかないのだから、とりあえず動けば許す、という気持になってきた。カリビアンの走行メータは万の単位までしかないから20万キロ走っているのか40万キロ走っているのかわからない。何十万キロ走っていようと動けばいい。

同じ団地内で車の修理販売をしているナーさんが、白いカリビアンを持ってきた。見た目はそれほど悪くないし、当たり前のことであるがエンジンもかかる。ガソリンでも走るがLPガスのタンクが搭載されていて、通常はガスで走る。とりあえず必要な修理と陸運局の手続きはナーさんがやってくれるし、今後もなにかあったら見てくれるという。修理屋さんから買うのが一番だ。町内を200mほど走って購入を決定。

■大いに満足
所有者変更のため、陸運局に行った。その時、車検証を見てこのカリビアンは1989年製、22年走り続けているということが分かった。20代の初婚女性はいない、未亡人クラブで若づくりの美人を見つけて一緒になってみたら、実は彼女は50歳だった、といった衝撃か。
アクセルペダルは4分の1くらい摩耗してテカテカしている。床は鉄板が腐食していて対向車とすれ違う時、床から風が吹き上げる。何十万キロ走ったかわからない。

恐る恐るではあるが1週間で300キロほど走ってみた。エンジンは快調、LPガスだから燃費はキロ当たり3円ちょっと、ガソリンの3分の1以下である。5段変速、4輪駆動、運転の面白さもある。

9月はあちこちのアカ村でブランコ祭りが行われる。トランポリンのように飛び跳ねながら、オフロードを走破することを思うと今から心が躍る。


写真は購入したSuzukiの1300侫リビアン。よく走り遠目にはいいのですが塗装ははがれているし、ガソリンメーターは動きません。