チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

シェムリアップの見所

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

シェムリアップの見所

■何処を見るべきか
シェムリアップはいわば寺町で300以上の遺跡群が世界遺産となっている。全部見て回るにはとても時間が足りない。効率よく見て回るにはどうすればいいか。それは旅行会社の主催する団体旅行に参加するといい。1日コースから1週間コースまで各種ある。時間と予算が許せば象に乗ってゆっくり見学をしてもいいし、郊外にあるトレンサップ湖で漁民の村に民宿というコースも面白そうだ。邦人観光客には2泊3日コースが人気だ。下記はその旅行プランの代表例。
1、アンコールワット・・感動のサンライズもご案内
2、アンコールトム・・バイヨン、ライ王のテラス、象のテラス、象のり体験も
3、タプロム・・ガジュマルの巨大樹木に絡まれた遺跡
4、プノンバケン・・魅惑のサンセットを堪能
5、クメール美術の至宝バンテアイスレイ遺跡・・ 東洋のモナリザと言われるデヴァター(女神)像
6、人気☆水中遺跡クバルスピアン・・川底に刻まれたヒンズー彫刻群
7、人気*天空の遺跡ベンメリア観光・・密林に眠る最古の遺跡
8、トンレサップ湖クルーズ・・琵琶湖の10倍の広さ、神秘の湖
上記、1のアンコールワットから4のプノンバケンまでは1日の日程だ。2日目は郊外の遺跡の主だったところを訪問、3日目はオプショナルツアーまたは自由行動。まあ、こういったプランが一般的だ。団体旅行に参加しなくても個人旅行のプラン作成の参考にはなる。

世界遺産を見る前に・・
旅に出る前に、見所、歴史、古人の旅行記等、予備知識を充分仕入れてから行くほうかというとそうでもない。ガイドブックにざっと目を通すくらいで、ひょいと現地に行ってビックリ仰天することが多い。ウズベクでもサマルカンド、ブハラ、ヒバといった世界遺産を回ったが、始めはそこが世界遺産かどうかも知らず、旅行から帰ってからどんなところなのかと自分なりに調べて、ああ、そうなのか、と納得するパターンが多かった。
文学の話になるが、エリオットは「ダンテを読もうとするものが、先ずダンテに就いて各種の予備知識を仕入れることは意味のないことであり、ダンテに関する知識も必要であるが、その前に『神曲』を読んでこれに心を惹かれたならば、更にその楽しみを大きくする為に、次ぎの問題として文献を漁るべきだ」と言っている。「神曲」そのものを美しいと感じるのでなければ、いくら文献を漁ったところでどうということはない。
旅も同じであって、どうしてこの遺跡は世界遺産に指定されたか、見所はどこかなどと知識が豊富であるから感動する、というものでもないだろう。でも、そう思うのはお前だけであって、一般の人は旅行前に相当の事前学習をし、見所をはずすことなく、事故もなく、感動の旅を演出しているのだ、といわれれば、そうですか、としか答えようがない。

■ 見所のひとつ、タプロム(画像)
観光したのは実質1日、訪れたのはアンコールワット、アンコールトム、それにタプロムの3つである。後で旅行社の人からその3つを押さえればまあいいでしょうと言われたので、徒然草に出てくる岩清水八幡宮参詣の法師にならずにすんだようだ。
タプロムは「梵天の古老」を意味する。12世紀にアンコール朝のジャヤバルマン7世が母の菩提を弔うために建造した仏教寺院だ。境内は、東西が1000m、南北が600mの塀に囲まれている。以前は縦横に回廊があったが、今は壊れ去っている。この遺跡は巨大なガジュマルの根が蛇のように遺跡に絡みついていることで知られている。アンコール朝はシャムのアユタヤ朝に攻められて、1432年にシェムリアップを捨てた。その後数百年に亘って、タプロムは熱帯雨林の中に放置され、自然の侵食に任せるままになっていたのである。
この遺跡の修復方針をめぐって、ユネスコを中心とした活発な議論があった。熱帯の巨大な樹木は、遺跡を破壊しているのか、それともいまや遺跡を支えているのか・・・
一般に遺跡の修復は、崩れている石材を積み直し、失われた部材を補充してかつての姿を取り戻すために行われる。しかし、タプロムから巨木を切り払い、崩れている石材を元に戻した場合、この遺跡の魅力が失われる可能性があり、現在では修復を行わず、そのままの姿で残されている。それほどまでに、ガジュマルの根に侵食されたタプロムの遺跡は有名になってしまった。
なお、このタプロムは米国映画「トゥーム・レイダー」(アンジェリーナ・ジョリー主演)の舞台となっている。どこかで見た風景だと思ったが、宮崎駿の「天空の城ラピュタ」に出てくる城のモデルがこのタプロムだ、と知ったのは旅のあとのことであった。