チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

くりくり坊主と一文字眉

イメージ 1

イメージ 2

くりくり坊主と一文字眉

タシケントの中心街、オイベックあたりではロシア系の若い女性が大胆なヘソだしルックで闊歩している。ウズベク女性も伝統的なスカーフを被っている人は見当たらず、子供も可愛いフリルのスカート姿と、ヨーロッパの都市の風景とさほど変わらない。

しかし、タシケントでも旧市街、あるいは旅行で地方に行くと様相は一変し、やはりイスラムの国だと思い知らされることが多い。

アトラス模様の民族衣装や足首まで隠すゾロリとしたスカート、ほとんどの女性はスカーフで頭髪を覆っている。衣服のバリエーション、デザイン、色合いは単調で、どの人を見ても同じような服装であり、同じような歩き方であり、同じような子供の手を引いている。特に地方に行くと、これは日本でも同じであろうが何となく歩く人々が野暮ったくなる。若い女性であればなんでも評点が甘くなる自分ではあるがタシケントの女高生と、例えばナボイの女高生ではその差は歴然としていて、タシケントにマルの付いた札を上げたくなる。

また地方に行くとお化粧をしている若い女性をあまり見かけなくなる。眉毛は濃く、口紅は差していない。豊かで長い髪を無造作にゴムバンドで結んでいる。スッピン美人といかなくてもが遊牧の民の子孫らしく野生的ではあるし、若いからまあいいか、許す、という感じにはなる。でも眉を細くして、口紅を差し、パーマをかけたらすごい美人になるのに、と思う女性は多い。イスラム教では未婚の女性はお化粧してはならない。結婚したら夫のためにお化粧をするようになるのだそうだ。若い女性でお化粧している人がいたら奥様ということになる。こちらでは10代で結婚する女性も多い。

旧市街や地方を歩いていて、ちょっと違和感を感じるものの一つは坊主頭の女の子だ。一休さんのようにくりくり坊主にしているのだ。年齢は幼女から10歳くらいまでで、大きな子の坊主はいない。この国ではイスラム教のハディスに定められているせいであろう、髪の長い女性が多い。8割以上の女性はが背中の中ほど、あるいは腰まで黒髪をたらしているのにどうして子供のときは丸坊主なのだろう。田舎に行くと女の子の8割くらいが丸坊主ということだ。

聞いてみると親が「涼しいから」という理由で髪を刈ってしまうのだそうだ。近所のお友達がみんな坊主頭だと気にならないのだろうか。また小さい子は頭をくっつけあうような遊びが多く、従って、頭シラミがうつることがあるので、シラミよけに髪を切っているという話も聞いた。
自分の住む旧市街ではくりくり坊主の女の子を見かける。男の子の丸坊主も少なくないので、どこで見極めるかというと、スカートと耳のピアスだ。子供の耳たぶは薄いので穴が開けやすいので幼女の頃からピアスをしている子が多い。ピアスをした可愛らしい一休さんがあちこちにいてそれはそれでいいのかとも思う。(ブログ写真参照)

この国でびっくりしたお化粧は、中年の女性が眉毛を左右つなげて一文字に描いていることだ。初めて見たときは、なんじゃこりゃ、お前は若人あきら(現芸名、我修院達也)かー、といいたくなったものだ。どっしりとしたおばさんが天才バカボンのマンガに出てくる「うちます巡査」のような眉なものだから、思わず脱力してしまった。この一直線ゲジゲジ眉は地方のバザールへ行くとよく見られる。既婚の女性のみこういった眉にするとのこと。ウズベク伝統の化粧法であるが、最近は少なくなってきているらしい。タジク人は伝統を固守するのでタジク人の多いサマルカンド地方ではよく見かける。

そういえばサマルカンド駅でタシケント行きの電車を待っているとき、ビヤダルのように太った一文字眉毛のおばさんがいた。どういうわけかしつこく写真を撮ってくれという。一緒にいた隊員がデジカメで写真を撮って本人に見せてあげた。そうしたら自分の顔アップを見て「クラシーバヤ(美しい)」などとつぶやいている。どこがクラシーバヤなんだよ、と思ったが美醜は国により、人により違うものだ。同意を求めるようにこっちを見ているおばさんに「ダァ、ダァ(はい、はい、その通り)」とにこやかに頷いてあげた。