チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

気温、室温

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気温、室温

一時帰国したとき、100円ショップに大変お世話になった。持ち帰った温度計はスグレモノの一つだった。部屋の温度を測ったり、キッチンの窓の外に引っ掛けて外気温を計ったり、それこそ席の温まるヒマもない大活躍だ。おや、今日は冷えているな、今日は朝から12度あるからコートは置いていこうとか、毎朝の行動指針になる。建築大学で教えている先輩SVは1個3000円の温度計を持っていて、自分の100円温度計を鼻で笑うが、別に0,1度の精度を要求しているわけではない。経営学でいうところの、満足度÷コスト=価値の公式を当てはめてみれば、かなりお値打ち品である。

ソビエト時代の都市政策のおかげで自分のアパートも全館スチーム暖房となっている。どの部屋も22度ー25度に保たれていて、いつもポロシャツ1枚で過ごせる。寝る時も忍び寄る冷気に衾引き寄せ、などということはなく、真冬でも毛布1枚。こうなると外気温に無頓着になって、昨日寒かったからとか、暖かかったからを基準に服装を決めて外出し、えらい目にあう。測定は科学の基本というが、日によって激しく気温が上下するタシケントでは温度計は本当に役に立つ。100円だったのに2つ買ってこなかったことが悔やまれる。

1月初めは零下14度という気温を記録した日もあり、凍りついた道を歩くのに難儀した。ところが1月の下旬になると最低気温が14度、日中には20度を超える日もあり、半そで姿の女子生徒を見かけるほどであった。
これで暖かくなって、イチゴやメロンをぱくつける日がくるかと思いきや、暖かい日が1週間ほど続いたあと、冷たい雨が降ってきて、それが夜には雪になってしまった。

タシケントでは10日ごとに寒暖を繰り返してだんだん春になっていくのです、とベク君は言うが2月に入って降った雪は積もることはなく、翌日は朝から10度以上あった。
風が吹かないので、零下の日でもそれほど寒さを感じないし、日が差すとかなり暖かく感じる。

バザールへ行ってみるとジャガイモ、にんじん、玉葱ばかりが目に付く。あとはキャベツ、カブなど。レタス、ほうれん草などの葉物が少なく、あっても目が飛び出るくらい高い。バザールはまだ冬である。
朝鮮食材を扱う店でモヤシを売っているが、少し大きな袋に入っていて2千スム(200円)と日本で買うより高い気がする。
よく食べるジャガイモは熱を加えても含まれているビタミンCが壊れることはないと聞いているので、ウ国で壊血病にかかる心配はないと思うが、新鮮なモヤシも体にいいような気がする。
そういえばクイルックバザールで買った大豆がある。これをモヤシにしてみようと考えた。

まず、一晩大豆を水に浸してふくらませたあと、棉をざるに敷き詰め、これを水を張った平皿におく。ここに大豆をばら撒く。
と書くと簡単だが、昨年10月の棉摘みツアーで持ち帰った棉は種がついているのでまず綿とタネを別々にする。これが結構な作業となる。苦労して種を除いた綿は水をはじいてしまう。そういえば「脱脂綿」というくらいで、棉そのものの繊維には油が付いているようだ。水を吸うようにするため、熱湯をかけて前処理をする。ざるにこんもり、ふんわりと大量にあると思われた棉は水を吸ったら、一つまみの塊になってしまった。これを薄く広げる。
早く育つようにと、スチームの木板の上に置いたのがよくなかったらしい。朝晩、水を替えたり、シャワーをしたりと手を尽くしたが、2,3本が発芽しただけで、全体から納豆みたいな臭いはするようになった。雑菌が繁殖して大豆モヤシ製造はあえなく失敗。

大豆でなく普通のもやしの種をバザールで売っていることを聞きつけた。米や豆を売っている店にはどこにでもおいてある。小豆を小ぶりにしたような赤い豆だ。スープにいれてそのまま入れて食べるらしい。100スム札(10円)を出してこれだけちょうだい、と言ったら、湯飲みに1杯くらいの豆をポリ袋に入れてくれた。
台所の隅の涼しいところでざるにバケツをかぶせて世話をすること4日、すくすくと育って新鮮なモヤシが出来た。綿がヒゲ根に絡まることがわかったので、今はざると皿と水だけで栽培している。
豆が膨らんで白い根が出てきて、4日目にはモヤシ(写真)になる。ちゃんと世話をすれば人間と違って植物はそれに応えてくれる。実に可愛い。可愛くて食べちゃいたい、というのはここからきたのか。

ウ国で出会ったKatsuraさん(女性)がウ国の写真を提供してくれました。
いい写真が沢山ありますので是非ご覧下さい。
http://www.flickr.com/photos/kaymiz/sets/72157594293562049/show/

Katsuraさんのアルバム
http://www.flickr.com/photos/kaymiz/