





日タイ同日総選挙
■高市首相の決意
今年に入って内外の政治情勢はめまぐるしく動いている。日本では高市首相が1月27日公示、2月8日投開票の方針で23日の通常国会冒頭で衆院の解散を表明した。
これに先立って19日に行われた首相の解散記者会見と30分にわたる決意表明を視聴した。
彼女はその演説の中で解散の理由、選挙で問われる課題、高市内閣の重要政策、物価高対策について十分な説明を行い、「この選挙に首をかける、もし与党で過半数を取れなければ下野する」とはっきり言いきった。過半数を遥かに下回っても総理の地位に連綿としていた石破さんとは大違いだ。演説は説得力があり、政治家としての覚悟を感じた。どうしてこういう政治家がもっと早く首相になっていなかったのか。
1月15日に時事通信が昨年の参議院選挙の投票結果をもとに、もし公明党の票が自民党でなく立憲民主党候補に流れていたら、立民が地滑り的勝利を収めていたという記事を流した。石破さんと高市さんの人気の違いを考えない数字のお遊びに過ぎない。ナンミョー政党の軛から離れた自民党には参政党や国民民主党に流れた票が戻ってくるから1選挙区当たり1万から1万5千票と言われる公明票は当落にそれほど影響はないのではないか。
高市首相のぶれない「台湾有事と存立危機事態」発言も多くの国民の支持を受けている。台湾有事で米軍が攻撃されているのに自衛隊が動かないということになれば、その途端に日米安保条約は破棄される。世の中には「日本は中国の属国で生きていけばいいのです」と広言している人もいるが、取りあえず、米国と中国、どっちが信用できるか。米中、どちらも信用できないとなれば今の防衛費9兆円を倍の20兆円に増額して、自ら核保有国になる必要がある。
■中道とは?
そうなるという話はあったが、立憲民主党と公明党がくっついて「中道改革連合」ができたことには驚いた。政治理念、綱領、政策のすり合わせもなかった。選挙互助会と揶揄されても仕方ない。産経が書いていたが「中道」は左翼でもなく右翼でもない真ん中の考え方と野田佳彦共同代表は言っている。だが公明党が従来から主張している中道は池田大作氏の書籍に出てくる中道人間主義のことで左右に囚われない真ん中という意味はない。野田さんは中道の意味を問われ、「現実生活に根ざしたところに意味がある」と歯切れが悪い。立民議員も意味が分からないと戸惑っているようだ。
政党名発表の時に野田さんは「新党中道 」とつい言ってしまった。候補にあったのだが略称が「シンチュー」になるというので却下されていた。斎藤共同代表は「中道人間主義」と池田大作氏の言葉を繰り返している。立民はすでに折伏されたか。
斎藤氏はTBSの番組で「これまで一番中国に厳しいことを言ってきたのは公明党です」と言っている。耳を疑うとはこのことだ。また野田、斎藤両氏は報ステの大越キャスターに「政治生命をかけると言われましたが、敗北したら政界から引退するのですか」と問われ、無言だった。高市首相との覚悟の違いがはっきりした瞬間だった。
■タイも総選挙
日本と同じ2月8日の投票でタイの下院総選挙が行われる。多分公示前、1月以上前から道路沿いには候補者のポスター、立て看が一杯だった。タイではリベラル系の野党プラチャーチョン党が有利に選挙戦を進めている。アヌンティン現首相の率いる与党プームジャイタイ党 も追い上げているが下院過半数を占める政党はなさそうなのでタイの政治は総選挙後、混乱すると言われている。景気も良くないので、タイバーツの大暴落を予想(期待?)する報道もある。
タイとカンボジアの国境地帯では昨年来、小競り合いを繰り返している。何度か停戦協定が結ばれたが、双方が協定違反をしたと非難している。
タイは他のアジア諸国と同じく中国の影響下にある。軍装備も中国製が多い。
1月15日デイリーNKジャパンの記事から
タイ陸軍が運用する中国製主力戦車「VT-4」 に対して、隊員や装甲部隊からの不満が噴出している。カンボジア国境での実戦行動で砲身の破損や機械トラブルが相次いだ ほか、エンジン・電子系の信頼性や砲塔の取り回し性能に関する不満が内部で強まっており、「旧式の米国製戦車の方がまだマシだ」との辛辣な声まで出ている。
連続射撃をすると砲身が破損する。また現代の戦車は電子的に火器管制、統合運用されるが電子制御に問題があるという。ベネズエラのレーダー迎撃システムだけでなく戦車も「張り子の虎」だったわけだ。それでもタイ海軍は中国製潜水艦を導入する予定で、政権の動きに拘わらずタイのシンチューは続きそうだ。