チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

シーズンオフのクラビ

 

 

 

 

シーズンオフのクラビ
■白人ばかり
4月のアンダマン海の離島旅行、そして7月から8月にかけてのクラビ旅行で気付いたことがある。それはやたらファランが多かったことだ。ホテルが数軒しかない離島では白人しか見かけなかった。昨2024年にタイを訪れた外国人観光客の総数は3554万人だった。上位を見ると1位が中国で670万、2位が隣国マレーシアで495万、3位がインドで213万、4位は韓国の187万、5位はロシアで175万、6位がラオスで112万、以下、台湾、日本、米国、シンガポールが100万人ちょぼちょぼで並ぶ。
今年に入って中国からの訪問客は前年比で減少傾向にある。しかし2025年1-5月を見ると欧州からの観光客数は英国53万で19%増、ドイツ48万で12%増、フランス43万で19%と軒並み10%から20%増となっているもののアジアからの観光客に比べれば絶対数は少ない。
訪タイ外人観光客はアジア系が大半、でもアンダマン海ファラン中心、それも家族連れ、熟年夫婦が目立った。背が高くすらりとした金髪、碧眼のいかにも外人という雰囲気、どこから来たのですか、などと不躾なことは尋ねないが、話す言葉を漏れ聞いていると英語やドイツ語ではなさそうだ。多分、北欧から来たのではないかと思った。

■日光不足か
北欧の冬は長い。ストックホルムヘルシンキでは午前9時頃に夜が明けて午後3時には暗くなる。そうなると陽光を求める気持ちは日本人には理解できないほど強くなるのだろう。何十年か前、春のウィーンを訪れたことがある。公園に行ったら人々がベンチに座って目を瞑り太陽に顔を向けている。じっと動かず、まるで陽だまりのトカゲを連想させた。

タイ人や日本人は日焼けを嫌がって、日中出歩くことを躊躇するが、離島のファランは露出度の高い水着姿で、デッキチェアーに横たわって体を焼いている。 いくらカルシウムをとっても陽に当たらないとビタミンDができず、骨や歯の形成、代謝がうまくいかないという。 だから太陽光の少ない国の人にとって日光浴は必須となる。
それにファランは日焼けしても皮がむけるほど焼けないようだ。 安心してデッキチェアーやシートの上で本を読んでいられるのはそのせいか。

■タイのリゾートは割安
タイの旅行ハイシーズン、11月から3月はちょうどヨーロッパの冬にあたる。 陽光を求めて休暇を取る季節かもしれない。 また自分がクラビ、ピピ島を訪ねた、8月は欧州のバカンスシーズン、それでファランが多かったのかもしれない。

今回はハイシーズンを避けてクラビへ行ったので、ホテル代は繁忙期の3分の1程度、1泊、日本円で3,4千円、ときには2千円以下ということもあった。 それでも高いなあ、と思っていたが、ファランから見れば安いじゃないの、ということになる。
欧州各国のホテルは1泊1万5千円から2万円が標準だとか。 3つ星ホテルで一泊80ユーロから150ユーロ、季節によっては2万円を大幅に超える。 それに比べてればアンダマン海のビーチホテルは安い。 ホテル価格だけではない。 欧州を旅行する場合の食事代の目安は以下の通り。

ヨーロッパ旅行の食費の目安は、1泊あたり6,000円~1万円です。
• 朝食:1,000円~1,500円
• 昼食:1,500円~2,000円
• 夕食:3,000円~10,000円
• カフェ:500円~700円
イギリスやフランス、イタリアなどの観光地では、1日1万円の食事代が必要となってくるでしょう。しかし東欧諸国や地中海沿岸の国々では、美味しいヨーロッパグルメが手ごろなお値段で味わえます。 滞在日数×1万円を、食事代の予算としてみてください。


自分がアンダマン海を旅した時の食費は1日2千円ほどだったと思う。 一皿80B(350円)のカウパットを高いなあと思いながら食べていたが、折角、海辺に来たのだからと頑張って海鮮料理も食べた。 かなり贅沢をしたと思うが欧州旅行並みに食費を使っていたら、胃拡張になってしまったと思う。

要するにファランから見ればアンダマン海の旅は安くてお得、そして地上の楽園ともいえるビーチライフが楽しめる。 伊勢海老なんて毎日食べても大したことないということになるのだろう。 離島では入れ墨をしていないファランが多かった。 また超肥満体型は見かけなかった。 水着姿であっても物腰には品の良さが感じられ、多分富裕層なんだろうな、などと思ったが、そうでなく、ただ自分が下流老人だからそう感じたのだろう。

ところで欧州の食事代を見る限り、この範囲ならタイばかりでなく日本でもかなり豪華な食事が楽しめるのではないか。 欧米人どころかタイ人にまで「日本は何でも安い」と言われるとちょっと複雑な気分になるけれど。