





タイの食材いろいろ
■キャベツで思うこと
乾季のチェンライは日較差(にちこうさ)が15度ほどある。朝、12、3度で涼しいというより寒いと感じる日でも午後には30度前後に気温が上がる。普通、5度の気温の違いは服装1枚分に相当する。朝8時、テニスを始めるときはブルゾンを着ているが、体が温まればTシャツ、短パンとなる。10時に気温は20度を越えるがその時はもう帰宅してシャワーを浴びている。25度以上に気温が上がる午後でなければバイクには乗らない。チェンライに来た頃は乾季でもバイクでコートに行っていた。あの頃は元気だったと思う。
昼夜の気温差が大きいと野菜や果物は甘み成分が増え、美味しくなるという。東京ではキャベツが1個500円というニュースを見た。こちらでは1個40円、3個なら1個当たり30円弱といったところだ。見た目は同じだが日本のキャベツとは味が違う。千切りにしても少し硬いのだ。嚙み切れないほどではないがやはり日本のキャベツのほうが、歯触りがいいように思う。
でも1個500円では高すぎて手が出ない。どうしても食べなくてはいけないものではないし、他に値段の安い野菜はある。そういえば退職老人には「もやし」という美味しい味方がある。天候の影響を受けないから値段の変動がない。タイにももやしはあるし、味も変わらない。
ウズベキスタンに住んでいた時、もやしは売っていなかったのでざるで自家製もやしを作ったことを思い出した。ウズの冬はジャガイモ、ニンジン、玉葱、この3つ以外の野菜は売っていなかった。冬の自家製もやしは貴重品、何度も噛んで大事に食べた。食材の豊富さを考えるとウズとチェンライは雲泥の差だ。
■タイ産の野菜も日本のスーパーに
テニスは月-金、週休2日なので土日の朝は近くのサンサーイ市場に買物に行く。漬物にするキュウリ、隼人瓜、オクラなどを買う。キュウリは年間を通して売っており、1キロで80円ほど、これで1週間分の醤油漬けを作る。昔、大学の先生と割烹食事した時、隼人瓜の漬物が出た。こんなに歯触りのいい野菜があるのかと感激した。高級食材とばかり思っていたがチェンライでは1キロで20‐30円ほどで大根より安い。浅漬けもいけるが、みりん、砂糖、味噌の味噌漬けもいい。胡麻油で炒めたきんぴら隼人瓜も美味しい。オクラは日本では6-8月に出回る夏野菜のイメージがあるが、こちらでは乾季でも売られている。我が家の庭に生えていたこともある。可憐な花が咲き、花だけ見ていても愛着がわいたものだ。オクラは刻んで鰹節と醤油で食べても美味しいが、1分ほど茹でて出汁醤油、味醂、酢につけておけば1週間は楽しめる。
オクラは北アフリカ原産で暑さには強いが寒さに弱い。でも日本では全国、北海道でも栽培されていて、年間1万トン以上出荷されるとのこと。春先は品薄となるので、タイ産のオクラが店頭に並ぶ。
タイのキャベツはいくら値段が10分の1だからといっても日本の市場には出ないと思う。日本の消費者は微妙な歯触り、味の違いを見破る。自分でもキャベツの千切りでその違いが判る。その点、タイのオクラは味も歯触りも日本産と変わらない。だからタイ産のオクラが市場に出回るのだろう。
■料理もボケ防止
サンサーイ市場では豚肉も売っている。BigCで売られている解凍肉とは違って新鮮だ。野菜や魚と同じように肉も新鮮というか解体後間もない肉のほうが美味しい。購入当日に料理する肉は固く感じるが冷蔵庫に2,3日寝かせておくと肉質が柔らかくなることに気付いた。皮付きのバラ肉を2センチ角に切って圧力鍋で20分、口の中でホロホロと崩れるほど柔らかくしてカレーや肉じゃがに使用する。肉料理は好きだし、時にはブタモツ(滅茶苦茶安い)を買ってモツ煮を作る。モツ煮はかなりの脂を含んでいる。だから体重が増える。年を取るといくら食べても太れないと嘆く人がいるが、自分の場合、食べる量と運動量で体重が2,3キロ増減する。
2,3日前、ブアさんの村ロンブーから川海老を売りに来た。3,4センチの小エビ、全量買い取った。大きなフライパンでオリーブ油を熱し、生きた海老を放り込む。蓋をして時々揺する。エビが動かなくなったら醤油、出汁の素、酒、みりん、砂糖を適量いれて煮詰めていく。川海老の佃煮だ。
刻んだアブラナの古漬けとこの佃煮をのせたお茶漬けはしみじみ旨い。肉は抑えめにしてお茶漬け中心の食事なら体重も維持できるのに、と思うが食べるものを制限してまで長生きしても仕方ない、好きなものが自由に食べられる、それが幸せな老後ではないか。