中国経済の謎
■タイ-日本間の航空便
バンコク-東京間の直行便はJAL、ANA、タイ国際航空を含む6社が運航していて毎日30便ほど飛んでいる。飛行時間は7時間前後であるが、7時間も機内に閉じ込められると疲れるという人もいる。でも東京-パリ、東京-ニューヨーク間は14時間かかる。それに日本とタイの時差は2時間だから時差ボケもなく、タイは気軽に行ける外国と言える。
直行便は飛行時間が短いし、発着時間も無理はない。直行便以外には1,2都市を経由して飛ぶLCCがある。LCCは深夜、早朝の発着とかの不便さがあるし、経由地での乗り換え時間を入れると東京に辿り着くまで26時間かかるといった難行苦行のフライトもある。
便利で早い直行便、不便だが安いLCC、どっちを選ぶかは各自の懐具合と体力による。自分には時間的余裕があるのでLCCを利用することが多い。ダナン、台北などを経由して日本に行ったことがある。台北では2泊ほど観光してから日本に行った。バンコクー台北、台北ー羽田の飛行時間はそれぞれ3時間ほどであるからエコノミークラス症候群の心配もない。
■中国系航空会社
前回の4月、今回9月の一時帰国では羽田-チェンマイをそれぞれ中国国際航空、中国南方航空の中国系の便で飛んだ。2社ともLCCではないので機内食が出たし、20キロの預け入れ荷物もOKだった。ただ、中国国際航空は羽田出発が遅れ、北京空港でのチェンマイ行きの乗継便に間に合わず、北京一泊となった。
中国南方航空も40分ほど出発が遅れたが何とかその日のうちにチェンマイ到着。中国南方航空はアジア最大規模の航空会社で運用機数はエアバスA300 を始め657機という。CAはきれいなおねえさんばかりだったが、制服の仕立てがいまいちで体にフィットしていないのが可哀そう。機内食では珠江麦酒(パールリバービール)も飲めたのでまあ満足。
自分の席はエコノミークラスの最前席、3人掛けだが通路側は空席、と思っていたら離陸前にガタイの大きな客室乗務員が座って、シートベルトも締めず爆睡、大きく開いた足が自分の足に密着してきた。このあんちゃんは着陸の時にも隣に座り、やはりシートベルト無しで居眠り30分。中国南方航空の仕事はかなりブラックで疲れるのではないかと思った。
羽田-広州、広州-チェンマイの機内は満席、大半は中国人だった。そういえば帰国中、銀座にも出かけたがキャリーバッグを曳きずって歩く中国人をよく見かけた。大きな声で話すのですぐわかる。ファミリー中国人も少なくなかった。
■減ったけれども観光客は多い
中国経済に関する動画を見ると、不動産市況の低迷、失業率増大と雇用不安、EV不振で輸出減少など、中国経済大崩壊の瀬戸際にあるという。デフレ下でも食品は値上がりしている。個人消費はGDPの4割を占めるというが失業、給料減、貯蓄代わりの不動産の価格暴落で国民の財布の紐は固くなっている。とても海外旅行の散財などムリではないか、と思うのだが、自分の見た銀座の風景や空港の繁忙は偶々だったのか。いや、そうではないことがデータでも示されている。
政府観光局(JINTO)の調査によると、2024年1月から9月までの訪日、中国人観光客数は525万人となっていて、韓国に次いで第2位である。香港からの観光客(1-9月で200万人弱)を含めれば2024年の中国からの観光客数は1位になるだろう。相変わらず中国人は多い。
中国人は日本にだけ押しかけているわけでもない。タイニュースクロスオーバー7月4日付の記事から。
7月2日スームサック観光スポーツ大臣は、2024年1月1日から6月30日までに、1,750万人以上の外国人観光客がタイを訪れ、前年比35%増加したと発表しました。
国別では、中国が最大で3,439,482人、続いてマレーシア(2,435,960人)、インド(1,040,069人)、韓国(934,983人)、ロシア(920,989人)、ラオス(618,782人)、台湾(533,280人)、米国(507,251人)、ベトナム(501,895人)、英国(485,093人)の順位になっています。(引用終わり)
なお、同時期の訪タイ日本人観光客は約47万人でベストテンからは漏れている。チェンライで見かけるアジア人はまずは中国人、次いで韓国人か。チェンライの店員はまず「ニーハオ」、反応がないと「アンニョンハセヨー」、それでダメなら「コンニチワ」となる。ラオスやミャンマーでも先ずは「ニーハオ」だった。
中国経済の動画を見ると5億人が飢餓の瀬戸際、などとある。飢餓は別にしても海外旅行に行ける富裕層がまだまだいるということか。動画と自分の目で見たことの乖離はどう説明すればいいのか。世の中、わからないことだらけです。