チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

タクシン氏の次女が首相に

 

 

 

ペートンタン新首相とタクシン元首相

就任演説をするペートンタン首相、叔母さんインラック元首相に似ていて美人

我が家のバナナ、10本以上生っている

同上

同上

食べ切れない。砲弾状の花房は重さで倒れることを防ぐため切り取る


タクシン氏の次女が首相に

■日タイ政変

日本では8月14日に岸田首相が9月の自民党総裁選への不出馬を表明した。これを受けて自民党内では総裁選出馬を明言、あるいは出馬を模索している議員が12名も出てきた。総裁選出馬には20名の議員推薦が必要だが、20名の推薦人を集められない候補者もいるという。9月27日の総裁選出選挙に向けて様々な動きがあるのだろう。

タイでも首相が交代した。こちらは、スッタモンダはなく、首相解任、即、新首相選任と政治の空白は殆ど生じなかった。

以下、8月14日ロイター電から

タイ憲法裁は14日、セター首相に解職命令を下した。禁固刑を受けた人物を閣僚に任命したことで「重大な」倫理違反を犯したとの判断を示した。政治的混乱がさらに拡大する恐れがある。

セター氏は就任1年足らずで失職することになった。国会で新首相が選出されるまでプムタム副首相が暫定首相を務める見通し。

憲法裁は「(セター氏が)誠実さを欠いたため首相を解職されると判断した」と説明した。同氏の行動は「倫理基準の重大な違反」との見解を示した。決定は5対4だったとしている。

憲法裁は先週、王室に対する不敬罪の改正を選挙公約に掲げたことを理由に、下院最大勢力の野党・前進党の解党を命じている。

セター氏は首相官邸で記者団に対し、「非倫理的だと判断され首相を退任するのは悲しいことだ。私は誠実かつ正直に職務を遂行した」と語った。

セター氏が閣僚に任命した元弁護士のピチット氏は、2008年に裁判所職員への賄賂を企てたとして法廷侮辱罪で短期間収監された。同氏の贈賄疑惑は立証されず、同氏は5月に辞任した。セター氏はこの人事は正当なものだったと主張していた。

■総選挙後のゴタゴタ

憲法裁判所はプラユット軍政の置き土産で、タイ保守勢力を代弁する機関。民主派政党の「前進党」は、去年5月の総選挙で若者を中心に支持を集め第一党に躍進したが、総選挙から1年以上たった8月7日、憲法裁判所は、選挙公約で王室への中傷を禁じる不敬罪の改正を掲げたことは「国王を元首とする体制の転覆につながりうるものだ」として前進党の解党を命じた。

前進党のイケメン、42歳のピタ党首は10年間の政治活動の禁止を命じられている。本来ならばピタ氏が首班となるはずであったが、その道は憲法裁によって閉ざされた。その後、前進党を除いた政党間の妥協の産物としてセター首相が選任されたわけだが、彼も言いがかりに近い訴追理由で首相の座を追われた。

あまりいい例えではないが、民主党の鳩山政権ができる直前に党首並びに幹部は10年間の政治活動禁止を申し渡され、皇族と同じ空気を吸いたくないといった議員は逮捕、拘禁、更に民主党は解党命令が出て消滅、といった感じであろうか。タイは日本と同じ民主主義国家です、とはとても言えない。

■新首相選出

でもタイと日本の政治で似ているところもある。それは2世議員が結構力を持つということだ。8月14日にセター首相が解任された2日後、タクシン元首相の次女であるペートンタン氏が首相に選出された。

以下、8月18日付ロイター電から

16日にタイ議会で首相に選出された与党・タイ貢献党党首のペートンタン・シナワット氏が18日、ワチラロンコン国王の承認を得て首相に正式に就任した。

閣僚人事に倫理違反があったとする憲法裁判所の判断を受けて失職したセター前首相の後任として選出された。タクシン元首相の次女で、同国の首相としては最年少の37歳、叔母のインラック元首相に次ぐ2人目の女性首相となる。

18日の国王承認の式典でペートンタン氏は「行政府の長として、議員たちとともに、開かれた心で職務を全うする」とし、「全ての意見に耳を傾け、国を安定へと導く」と述べた。

「聞く力」を前面に押し出すペートンタン新首相であるが、まず、最初にやったことは、これまで国家反逆罪等で訴追されていた父親、タクシン氏を王様誕生日の恩赦により、無罪としたことである。ぺートンタン氏は国会下院で過半数の支持を得て16日に後継首相に選任され、18日には国王の承認を受けて正式に首相に就任した。就任式典を前に父、タクシン氏と共に満面の笑顔で党本部に入る首相の写真が公開されている。新首相はまだ37歳、父タクシン氏のアドバイスのもとに政権を担っていくのだろう。

尚、日本人が「ペートンタン」と言ってもまず通じない。ペー、トンと低く出て、声調をあげてターンと発音する必要がある。タイの政治よりタイ語の発音のほうが難しい。