2019年台北の夜市
カップルでエビ釣り
姉妹で
活気があった
昨今の社会状況
■円高になった
ロングステイヤーにとって一番の関心事は為替推移である。自分の場合、年金は日本の銀行に振り込まれている。帰国時に現金を持ってタイに戻り、必要に応じてバーツに替える。2011年に円は対ドル76円を付けたことがある。当時1万円を4300Bで交換してもらった記憶がある。それが次第に円安になって1か月前に対ドル160円を超える円安になった。バーツはドルにペグしているから、1万円は2255B、要するに2011年に比較して我が収入は半分近くに減った。
日本にいて収入が半減したら大騒ぎだが、こちらに住む邦人の間ではあまり話題にならない。せめて1万円が3000Bにならないかね、とボヤくことがあるが、円安、円高は自分の力ではどうしようもない。天災みたいなものだ。天災はじっと耐えてやり過ごす、は日本人の特性なのか円安のため生活が成り立たないのでタイから日本に戻るという人は自分の周りではいない。自分も実質収入半減、チェンライの物価も上がっていることを実感するが、生活苦を感じたことはなく、外食もすれば旅行にも出かけている。何とか生活できるものだ。
日銀は7月末の金融政策決定会合で政策金利である短期金利を0・1%から0・25%程度に引き上げることを決めた。このおかげで多少、円高に移行し、1万円が2450Bほどになった。円安で1万円が2300B以下の期間が長かったものだから、両替店に走ったご同輩も少なくなかったのではないだろうか。
■株の乱高下
つい1,2週間前には、円は200円まで下落する、日経平均株価は5万円までいく、というエコノミストがいた。逆に昨年から4月には120円から130円の円高になるという評論家もいた。両極端の言説が流布されるのだから片方は間違っていたことになる。でも予測を外した人が謝ったという例は聞かない。
人間、自分に都合のいい論説を好んで読む。これはおみくじの「大吉」の中身をじっくり読むようなもので、希望は湧くけれども実際はそうなるとは限らない。おみくじに待ち人、失せもの、旅立ち、縁談などに加えて「為替」の項目があってもいいくらいだ。それくらいあてにならない。
為替もそうだが世界の株価の乱高下にも驚いた。円高のせい、米国の失業率が思いのほか悪かったなどと市場関係者はいうが、ブラックマンデー以上の平均株価下落を予測した人はいいたのだろうか。株価が反発すれば、円高、失業率の悪化はもう織り込み済みという。何があっても織り込み済みでこうなった、の後付け理由で説明が終わるのだから市場関係者はいい加減な人が多いのではと思う。乱高下がわかっていれば、大儲けして市場なんかで働いていませんよ、ということだろうか。
そういえばおみくじには「相場」という項目があり「買え、今がよい」などと書いてある。8月5日にこのおみくじを買って株を買った人はご利益があったということになる。まあ為替も株も当たるも八卦、当たらぬも八卦だ。
■オリンピックも八卦の要素
今、2024パリオリンピックは佳境に入っている。それほど興味はないのだが、女子ボクシングでLGBT関係の選手には驚いた。男と女では筋肉が違う。対戦したイタリア選手が棄権したのは正解だった。下手をしたら命に関わる。写真で見る限り、アルジェリアの選手はどう見ても男だ。オリンピックに出場してみたら相手は男だった、は天災ではない。イタリア選手が強烈パンチを食らってダウンしたとしても少数者の権利は守らなければいけないのか。LGBT法案に賛成した自民党議員の意見を聞いてみたいところだ。
パリを流れるセーヌ川の水質は大阪の道頓堀川より悪いという。下水が流れ込む川で泳いだトライアスロン競技選手が相次いで体調の不調を訴えた。ベルギーの女子選手は大腸菌の感染症で入院し、ベルギーを始めいくつかの国が競技参加を断念した。泳いでいると水をごぼっと飲むことがある。プールや海でも気持ち悪いのに、道頓堀川より汚い水だ。セーヌ川で泳いで水質改善を宣伝したパリ市長は、健康に問題がないことを証明するためにセーヌの水を飲むパフォーマンスをしてはどうだろうか。
今回のオリンピックでは審判の誤審も問題となった。人間のやることだからホームデシジョンや誤審もある。そういった審判に出会ったことが身の不幸、でもその逆もあることだし、と選手は諦めることができるだろうか。ケネディ大統領は徴兵された学生新兵の戦死率が高いことを指摘された際、「世の中は不公平にできているのです」と言い放った。パリ五輪は大成功というフランス人はケネディと同じだなあと思ったりする。