チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

外人観光客復帰

2021年7月京都清水寺

同上

同上 今は人が多いと思う

清水の舞台

清水寺 門の近く

清水寺前の商店街、空いていた

 

外人観光客復帰

■コロナの影響

タイランドハイパーリンクスから)

タイ保健省疾病管理局によると、2024年7月14日から7月20日までの1週間で、新型コロナウイルスに感染して入院したのは1,067人で3人が死亡している。

新型コロナウイルス感染症の週次状況(2024年7月14日~7月20日
入院患者 1,067件 : 1日平均152件/日
死亡者数 3件 : 1日平均1件/日
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累計患者数 34,653人(2024年1月1日以降)
累計死者数191人(2024年1月1日以降)

一方、日本では7月8日から14日の感染報告は全国で約5万5千件、昨年度期とほぼ同数、また今年1月から7月14日までの累計入院患者届け出数は29,273名となっている。7月に入って感染者は増加しており、厚労省では警戒を呼び掛けている。

こうしてみるとまだコロナは終息していない。

でも日本でもタイでもマスクをかけている人は激減した。チェンライでは市場で2割、歩行者では1割程度か。

日タイの往来ではお互いワクチン接種証明書・陰性証明書の提示は不要となっている。タイ入国では14日間バンコクのホテルで缶詰め、帰国した時はアパホテルに何日も閉じ込められ、帰宅した後も毎日報告義務があった、などは昔話になりつつある。

■相互往来

実際の感染状況はどうであれ,訪タイ外人観光客数はコロナ前の2019年の数に戻りつつある。タイ観光スポーツ省によると2024年上半期(1月1日から6月30日まで)の外国人観光客数は約1750万人であり、2024年通年では3600万人を見込んでいる。因みにJTBの予測によると日本を訪問する外人観光客は2024年通年で3310万人とのこと。

こういった統計が発表されるとフェリーや陸路で来る隣国は除外したほうがいい、という人が必ず現れる。確かに訪日客の30-40%は韓国人だし、訪タイ客(2023年)の1位はマレーシア(460万人)、10位以内にはベトナム(103万人)、シンガポール(103万人)、ラオス(92万人)が入っている。2023年統計では日本は11位で約80万人だ。

2024年の訪タイ日本人観光客は100万人と見込まれているが、すでにタイ人の訪日客は2024年上半期だけで約62万人、タイの人口は日本の約半分ということを考えると人口当たりでタイ人は日本の2倍以上の観光客を送り込んでいることになる。日本? 前は行ったけれど今日本に行くタイ人は貧乏人だけよ、という金持ちもいる。タイの金持ちの中には日本の富裕層とはケタが違う人がいるから、あながちこういった発言も円安の昨今、的外れとは言えない。

 

■タイ-韓往来はアンバランス

円安のせいもあって訪タイ邦人観光客の数がパッとしない反面、意外と韓国からの訪タイ観光客数は2023年で166万人とマレーシア、中国に次いで第3位と健闘している。今年に入っても訪タイ韓国人は日本人をはるかに上回っている。これは、韓国人は90日ノービザでタイに滞在できるからだと思う。ビザは相互主義が原則だから韓国もタイ人に対して90日のノービザ滞在を認めている。日本がタイ人に認めているノービザ滞在は15日だ。

これを見ると韓国人がタイに殺到するように、訪韓タイ人もさぞかし多いのではと思ってしまう。でも意外と訪韓タイ人数は少なく各種統計でも訪韓国上位5位以内には入っていない。というのはタイ人観光客が入国を拒否され、空港からタイへ後戻りというケースが多発しているからだ。2022年には5千人のタイ人が入国を拒否されている。チャーター便で済州島に到着した115人のタイ観光団がそのまま追い返されたことがある。

タイにはこれで反韓感情が高まり、韓国行き忌避の機運が高まっている。バンコクチェンマイ)-仁川間の航空券が激安である理由もここにある。

でも韓国はけしからんともいえない。韓国はタイ人に対して90日ノービザ滞在を認めている。韓国当局によると、韓国で合法的に働いているタイ人は1万8000人、不法に働いているタイ人は14万人にのぼるという。観光でなく就労目的で韓国に入国するタイ人は多いのだろう。「タイ人280人中55人が韓国・済州島2泊3日ツアーから無断離脱」という例も報告されている。こうなると韓国の入管が厳しくなるのも仕方ない。

日本人にはノービザ60日のタイ滞在が認められているが、日本はタイ人に対して同じ待遇を認めていない。ビザは相互主義だがタイにノービザ60日の日本滞在を認めたとすれば、14万人ではすまない数のタイ人不法労働者が日本国内にとどまることになるだろう。日本政府の厳しいビザ発給制度はこの点、正しいと思う。