チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

北タイの露天風呂(2)

ワットプーミン、昔のお札に印刷されていた美しい寺

一番有名な壁画 男は絵師だと言われている

二番目に有名な壁画、残念ながら身に行くたびに色落ちしている気がする

ホテルの露天?風呂 広い

風呂横のテーブル

ナーンからボークルアに向かう道

 

北タイの露天風呂(2)

■日本人は温泉が好き

日本温泉総合研究所が、環境省自然環境局が2018年3月末現在で発表した資料を基にした計算によると、日本には2983か所の温泉地があるそうだ。温泉地とは宿泊施設のある場所を指し、 一軒宿も1温泉地としてカウントされる。日帰り施設のみの場所は含まない。なお、温泉利用の公衆浴場数は7981カ所となっている。日本ではボーリングをすれば温泉が出てくる場所が多い。だから温泉それ自体の数はどんどん増えるし、いわゆるお湯が出てきて裸で飛び込んで、いい湯だな、という気持ちが味わえる入浴設備はいくつあるかわからないので統計もない。

Tアンケートの『温泉に関するアンケート調査』によれば日本人の8割が温泉好きと答えており、温泉は嫌いという人は5%に過ぎなかった。

タイで温泉に関するアンケート調査をすれば、多分、温泉が好きというタイ人は5%以下ではないだろうか。それにタイ人の温泉イメージは首まで熱い湯にどっぷり浸かる、ではなく服を着たまま温水プールに入る、あるいは足湯といったものだろう。

ネットで調べると北タイに限らず、タイには温泉が何十か所もある。タイは日本と違ってボーリング掘削は認めていないからすべて自噴温泉、天然かけ流しだ。さすが温泉好き、タイの温泉を47ヵ所制覇、といったタイ温泉巡りのブログを書いている日本人もいる。自分もラノーンの温泉に入ったことがある。小学生の女の子が制服のまま泳いでいた。

■眺望が楽しめる露天風呂はあるか

バンコク周辺には日本のスーパー銭湯にそっくりの入浴施設があるようだ。北タイには日本の温泉を真似た入浴施設はあるが、お湯に浸かることはできても石鹸で体を洗う場所や桶がない。シャワーも水シャワーがほとんどだ。日本の温泉に目覚めたタイ人が多くなったと言ってもまだまだ温泉文化が定着しているとは言い難い。

でもアウトバス、つまり露天風呂ありますというホテルは北タイにもある。ネットで見るとテラスに洋風バスを置いただけというスタイルが多く、熱海のように海を眺めたり、山梨のように富士山を眺めながらといった、眺望と入浴が同時に楽しめる露天風呂は少ないようだ。

息子が帰国して以来、絶えて来客はなくテニスと原稿書き、あとはブアさんのお使いの運転手を務める生活である。昨日も今日も明日も同じ日々が過ぎていく。でも安定した日常を過ごしていても何か刺激は必要だ。ネットでタイの温泉を調べるうち、旅に出ようかという気が起きてきた。

眺望が楽しめなくても空間的広がりのあるテラスの露天風呂に入り、ビールやワインを飲む。日本の温泉旅館の疑似体験も面白いのではないか。タイの温泉巡りはネットでよく見るが、タイの露天風呂に焦点を絞った旅行記事はないようだ。同じ題材でも切り口を変えて調べていけば、日タイの文化の違いに気づくかも? というのは口実でとにかく露天風呂に入って酒を飲みたい、ただただ目的はこれに尽きる。自分の求める刺激とはこのようにささやかなものである。

■テラスの露天風呂

北タイのナーンには何度も行っている。北タイと言うとちょび髭の男が女性に何事かささやきかける壁画が登場する。この壁画はナーンのワット・プーミン本堂の壁に描かれている。このお寺を含め、ナーンが次の世界遺産になるという噂がある。またタイ人の間でナーンはタイのスイスと人気急上昇中とか。タイのスイスと言えば王母様のメーファールアン離宮のあるチェンライのドイ・トゥンではなかったか。それはともかく、まだ混まないうちにまたナーンに行っておくべきかもしれない。

そのワット・プーミンから歩いて5分ほどの市街地にグッド・デイというホテルがある。日頃、宿泊するGHの倍ほどの価格であるが大きな露天風呂があるというので泊まってみた。風呂はテラスに置かれた二人用のバスだった。外界とは半透明の壁で遮られているため眺望は臨めない。蛇口をひねっても水しか出ず、これはタイ人が言うようにSNSの撮影用で実用にならないのかと思った。でもホテルのお姐さんに電気湯沸かし器の使用法を教えてもらい、時間はかかったがお湯をバスタブに満たすことができた。二人用であるから足を延ばし、体を回転させて風呂らしい風呂を楽しんだ。いつも行くチェンライのバンドゥ温泉は密室で暗く、圧迫感があるが、バスタブのあるテラスは広く、飲み物を置けるテーブル、椅子がある。

風呂でコロコロしながら開放感を味わうことができた。やはり風呂はいいものだ。