





ラオスでビヤラオを
■息子を連れて
ラオスには行ったことがないと息子は言う。彼の行動を見ていると、チェンライ県内、せいぜいチェンマイまでは一人で行ったことがある。あとは父兄同伴だ。交代で運転できるから自分もラクということもあり、タイ国内の各地を回った。タイ国外は一度、陸路でミャンマーのチェントンに行ったことがある。まだ本人は働いており、取れた休暇日数は少ない。チェンライ以外に旅するにしてもせいぜい2,3泊が限度だ。
今回は2週間の長期休暇が取れたこともあり、ラオスに行くことにした。チェンライからラオスの世界遺産ルアンプラバンまで行く国際夜行バスを利用するつもりであったが、利用者が少ないのか休便となっていた。
そこで外国人がラオス入国できるチェンコーンの友好橋を目指すことにした。通常はチェンライからチェンコーンまでバスで行き、チェンコーン市内から国境の橋まで行く。でも出発当日に家から40キロほど離れたメチャンで邦人の葬式があったので、とりあえずメチャンまで友人の車で行ってお悔やみをした。メチャンからチェンコーンへ行くバスはないので、先ずは途中のチェンセーン行きのバスに乗る。片道3車線はある大通りでバスを待つ。タイ人は15分か30分おきにバスが来ますよ、と言っていたがバスは来ない。対向車線にもバスが走ってくる気配はない。こうなると一度チェンライに戻って明日出直すか、などと考えていたところにグリーンのバスがやってきた。慌てて手を振ってバスを止める。バスは全窓全開、並びにドアも開け放したままだ。庶民の乗るバスである。昔はよく乗ったものだが。
バスは乗客の他に荷物を積んでいて道路沿いの荒物屋とか給油所で荷物を下ろし、封筒や荷物を受け取る。宅急便も兼ねているわけだ。メチャンとチェンセーンまでは24キロ、40分ほどの田舎のバス旅行。代金は一人30Bだった。
チェンセーンからラオス国境のチェンコーンまでどう行くか。どうやら定期バスはないようだ。タクシーで、とも思ったがバイクのトゥクトゥクが行くという。1500Bは少し高い気がしたが時間を買う身、必要な出費は旅の常だ。それほど離れていないのかと思っていたがグーグルで見るとチェンセーンから友好橋の国境まで69キロ、1時間半はかかった。貸し切りであるからメコンが見下ろせる場所で停めてもらって写真を撮り、旅行者の気分を味わった。
■寂れ果てたファーサイに驚く
チェンコーンからラオスに入国する旅行者は少ないのだろうか。友好橋の出入国事務所は閑散としていた。バックパッカーのファランを2組見かけたくらい。入国手続きを済ませて建物の外に出るとファイサーイ行きのソンテウが待っていた。市内まで10キロ、100Bだ。ラオスの通貨はキップであるがタイバーツは当り前のように通用する。以前、ラオスの食堂で、バーツで支払ったらお釣りが中国元で返ってきたことがある。
ソンテウは我々とファラン数人を乗せてファーサイ市内へ着いた。降りてみて驚いた。まったく活気が感じられない。人が歩いていない。閉まっている店も多い。船着き場に入管があった頃はファランが一杯歩いていたし、道路にはみ出したテーブルにはバックパッカーがソンテウやミニバスを待っていた。
GHも閑古鳥、この街で一番安いというGHの価格表を見ると1泊1000円以下、エアコン付きのダブルベッドの部屋でも1300円ほどだ。でも安いGHには南京虫が出るとネット記事にある。自分は川沿いのメコンを見下ろせる高級ホテルにチェックインしたが1泊600B、約2400円だった。河が見えない部屋は400Bだったが200Bは決して高くはない眺望を楽しんだ。
■父子の別れ
ラオスに来た目的の一つはラオスのビール、ビヤラオを飲むことだった。シャワーを済ませて息子とレストランへ繰り出した。この日は強行軍、その分ビヤラオの美味しいこと、おつまみ3品ビール4本で2000円ほど。食事はコッペパンほどのフランスパンにチーズ、卵等を挟んだサンドイッチを2つ、ここでもビヤラオ大瓶1本を頼む。ビールもうまいがラオスはパンも美味しい。これで日本円にして700円ほど。息子はサンドイッチひとつで1000円はすると大喜び。
翌朝、桜井の訣別ではないが、息子は早朝一人で内陸のルアンナムターにバスで旅立ち、父は友好橋の国境を過ぎてタイ国へ。チェンコーンからチェンライまで同じ県内ながら約110キロ、車窓、ドア全開のバスに乗って2時間半、北タイの風景を眺めながらのんびり帰途に就いた。バス代は90B、安く上げることが目的ではないが、充分楽しかったのだからいい旅だったというべきだろう。