チェンライの市場から

「市場に並べられた商品からその国の生活がわかる」と言われます。当ブログを通じてチェンライに暮らす人々の生活を知って頂きたいと思います。 チェンライに来たのは2009年から、介護ロングステイは2018年8月母の死去で終わりとなり、一人で新しい生活を始めました。

「タイは若いうちに行け!」

 

カイモ、アリの卵

カイコの蛹

タニシは5B

菜っ葉も5B

まな板屋さん

 

「タイは若いうちに行け!」

 

タイ国際航空のCM

「タイは若いうちに行け!」のテレビCMを覚えている人はいるだろうか。1996年から1997年かけてタイ国際航空が、いしだ壱成を起用してタイ観光を呼び掛けた。このCMを視聴してみた。いくつかバージョンがあって、いしだ壱成ムエタイを見たり、屋台飯を掻き込んだり、美しい浜辺でタイの子供たちと交流する15秒ほどの映像のあと、「タイ ラブ ユー」で締められる。タイの活気、自然の美しさ等、タイの魅力を凝縮した良いCM と思った。

 

沢木耕太郎の紀行小説「深夜特急」の最終巻が出たのが1992年、また猿岩石の「進め、電波少年」は1992年から1998年まで放映されていたから、アジアを経験してみたいという若者にとって、インパクトの強いCMだったのだろう。1990年代後半ならば、お姉さん3人にマッサージをしてもらっても、屋台飯を何皿もお替りしても、安く上がったに違いない。

ところが最近、「タイは、若いうちに行け」はもう通用しない、 現地で痛感した"安いニッポン"の現実、という記事がマネーポストWEBに掲載された。タイも物価上昇中でもう「タイは安い」は昔話というのだ。

 

■マネーポストWEB記事から

2021年に刊行された『安いニッポン 「価格」が示す停滞』(中藤玲・日本経済新聞出版)では、日本で販売されている商品の価格が100円ショップのダイソーも含めて他国よりも安いことや、日本人の賃金が上がらないこと、サンフランシスコでは年収1400万円でも低所得層であることなどが描かれました。

この本が話題になった後、ネットでは「そうはいっても日本は快適だ」「この価格でおいしい食事が食べられ、治安の良い日本から出る理由がない」「家賃30万円、ランチに3000円かけるような場所に住みたくない」などと、「安いニッポン」を肯定する声が多数書き込まれました。

 

しかし、私は今タイに来て、「これじゃマズいだろ......」と感じています。現在、5つ星ホテルに泊まっているのですが、2000年代前半には多くいた日本人がまったくいない! その代わり多いのがインド人です。白人は従来通りたくさんいます。韓国人も時々見ます。

街を歩いていてもかつては「コニチハ!」と客引きから言われたのですが、今は「アンニョンハセヨ」か「ニイハオ」になっています。もはや日本人は上客ではないのでしょう。食堂に行ってもかつて日本語メニューがあったのに、同じ店で中国語に代わっていた。

それはタイの3輪タクシー「トゥクトゥク」の客引きでも同じです。当たり前のように"観光客料金"を取るのですが、「日本人は値切りまくるためあまり上客ではないと考えられている」という話を地元在住日本人から聞きました。

 

マクドナルドのメニューもタイのほうが高い

さて、国の経済力を見るにあたり、ひとつの指標となるのが「ビッグマック指数」です。マクドナルドのビッグマックの価格がいくらかでその国の経済状態が分かるというものですが、タイのマクドナルドで実際に売られているセットメニュー(バーガー+ポテト+ドリンク)と日本のセットメニューの価格を比較してみましょう。

 

ここでは1B=3.92円で計算。日本の場合は、日本マクドナルドの公式ホームページが掲載している「最安値」を出します。また、タイは、私が行ったバンコク市内「プラトゥーナム」のマクドナルドの料金と比較します。

フィレオフィッシュセット】タイ:180B=706円、日本:670円~

チキンフィレオセット】タイ:180B=706円、日本:680円~

ダブルチーズバーガーセット】タイ:210B=823円、日本:700円~

ビッグマックセット】タイ:220B=862円、日本:750円~

 

いずれもタイの方が高いです。1996~1997年にかけ、タイ国際航空いしだ壱成をCMタレントに起用して「タイは、若いうちに行け」と呼びかけました。ここには、「タイは若者が行くと学びもあるし、収入がそれほどなくても十分楽しめるよ」といったメッセージもあったことでしょう。しかし今、あまりお金を持っていない若者が交通費や宿泊費をかけてでも行くような「安いタイ」ではなくなっているのではないでしょうか。

 

あとは、一般的なタイ料理を出す食堂へ行っても、10年前はビールも合わせて2人で1700円ほどだった店が、2500円ほどになっています。バーツの価値が上がっていることもあるのでしょうが、タイでは着実に賃上げ・値上げが達成されていると言えるでしょう。

私は日本人には滅多に遭わないものの、一般的な経済状況の日本の若者にとっては敷居の高い国になったのかな、と思いました。同時に「安いニッポン」も改めて感じたのです。(引用終り)

 

確かに物価上昇の気配は感じる。だが、物価上昇が原因でタイから脱出するという邦人をまだ見ていないので、上記はそういう見方もあるくらいに留めておくべきかと思う。